埼玉県警に結婚詐欺容疑で逮捕された女(34)の知人男性が相次いで不審死している事件で、県警は18日、女を新たな詐欺未遂容疑で再逮捕した。一連の事件で女の逮捕は4回目。8月に埼玉県富士見市の駐車場に止めたレンタカー内で、女と交際していた大出嘉之さん(当時41歳)が一酸化炭素中毒死していた事件についても、女の関与の有無を慎重に捜査している。
逮捕容疑は、7月中旬~下旬、50代の男性に結婚話を持ちかけ、現金百数十万円をだまし取ろうとしたとしている。県警によると、女は容疑を否認しているという。
捜査幹部によると、女と男性は結婚紹介サイトで知り合い、数回のメールのやりとりをして会った。女は「料理学校に通っている。卒業したら結婚したい。援助してくれる人がいなくなったので、学費を肩代わりしてほしい」などと持ちかけたという。男性は今月になって、県警に被害届を出した。
また捜査関係者によると、県警が押収した女のパソコンの履歴を解析するなどした結果、女は結婚紹介サイトなどを通じて数十人の男性と連絡を取り合っていた。複数の男性が現金を女の口座に振り込んだり、渡したりしていたことが分かっている。
既に県警は女について、結婚する気があるように見せかけて長野県と静岡県の男性から計約320万円をだまし取ったとして9月25日と30日に詐欺容疑で逮捕。さらに長野県と埼玉県の男性からも同様の手口でそれぞれ数十万円をだまし取ろうとしたとして10月21日に詐欺未遂容疑で再逮捕し、女はいずれの事件でも起訴されている。【浅野翔太郎】
毎日新聞 2009年11月18日 16時00分(最終更新 11月18日 17時52分)