ここから本文エリア 新人医師臨床研修 充足率は58・5%2009年11月18日 新人医師の臨床研修制度で、来春の希望者と研修を受ける病院との組み合わせ(マッチング)が決まった。県内では13病院が計106人を募集し、前年度より1人多い計62人が研修を受ける。定員に対する決定者の割合である充足率は58・5%(前年度比3ポイント増)だった。大分岡、大分健生、県立の3病院は全国平均の75%を上回ったが、希望者ゼロの病院が六つあった。(宋潤敏) 県内で希望者数が最も多かったのは大分大医学部付属病院の44人。募集定員に20人満たなかったものの昨年より5人増えた。2年目の研修プログラムを変更し、これまで8カ月間だけだった選択科での研修を11カ月間に延ばすなど、研修に自由度を増したことが希望者数の増加につながったという。 ただ、他県では広島大や岡山大付属病院の充足率が100%に達し、同じ大学病院でも格差が出ている。大分大の卒後臨床研修センターは「充足率を満たした病院の事例を研究し、来年度以降に役立てたい」としている。 一方、天心堂へつぎ、厚生連鶴見、県済生会日田の3病院は4年連続でゼロだった。済生会日田病院総務課は「過疎地の病院はどこも研修医が集まらない。研修医を獲得しようにも決め手がない。給料を上げようにも原資もない」と話している。 臨床研修は国家試験に合格した新人医師が2年間、複数の診療科を回り研修を受ける制度。学生は全国の指定病院から研修先を自由に選ぶことができるため、病床数や症例の多い都市部の病院に人気が集中する傾向にあり、国は都道府県別に定員枠を設けるなど見直しを始めている。
マイタウン大分
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