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【格闘技】内藤 ド突き倒す2009年11月18日 紙面から
◇WBC世界フライ級タイトルマッチ(11月29日・さいたまスーパーアリーナ)殴って、殴って、殴り倒す−。WBC世界フライ級タイトルマッチ(29日、さいたまスーパーアリーナ)の亀田興毅(23)=亀田=戦に向け、6度目の防衛を目指す王者・内藤大助(35)=宮田=が17日、都内のジムで練習を公開した。決戦まで2週間を切った内藤陣営は、興毅に対して、どちらかが倒れるまでのどつき合いを要求。「極真空手」の試合をイメージした大胆な宣戦布告で、王者が興毅の息の根を止める。 内藤陣営が大胆な「勝利へのシナリオ」を明かした。所属する宮田ジムの宮田会長は「興毅君のボディーに耐えられるようにした。耐久力勝負。どっちが丈夫か、“極真式”でいきますよ」と、堂々と殴り合いを予告。内藤のV6達成に自信を示した。 極真式とは、極真空手の試合のこと。2人が向き合ってどちらかが音を上げるまでまで殴り合う(顔面へのパンチ攻撃は反則)という、格闘技の中でも激しい試合で有名だ。その極真流の攻撃で興毅をたたみかけるというのが狙い。宮田会長は「勝ち負け以上の殴り合いを見せたい」と不敵に笑った。 もちろん、この作戦はあくまでも興毅が積極的に攻撃をしてきた場合。「(興毅は)今回はアウトボクシングをせざるを得ないでしょう」(宮田会長)と、興毅が足を使ってアウトボクシングをしてくることも予測している。それでも逃がしはしない。宮田会長は「追って追って追いまくる。そのために足を鍛えた」と語気を強めた。 興毅戦に向けて8月に北海道と長野。10月には千葉で3度の走り込み重視の合宿を実施し、スタミナと下半身強化を徹底した。さらには、サウスポー相手に200回以上のスパーを消化。興毅対策を練ったという。内藤は「順調だし、逆に怖いくらい」。この日のスパーも、相手を強烈な連打で追い込み、左フックを相手の顔面にヒットさせるなど軽快な動きを披露して絶好調をアピール。「気持ちと気持ちのぶつかり合いを見せたい」と闘志を燃やした。 大毅戦から2年。亀田家との因縁の対決と言われている興毅戦は、日本のボクシング界の将来も掛かっている大一番。「とにかく勝ちにこだわって、思いっきり勝ちにいきます」。向かってくれば打ち合い上等。逃げれば追って捕まえる。王者内藤が殴って殴って亀田狩りを果たす。 (石川晴信)
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