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毎パソ通信「りてらしぃ」 第172号(2009/3/4)
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息子達とベランダ菜園をしています。この時期は、白菜、ブロッ
コリー、大根、葱、ノラボウの収穫ができるのですが~・・・。
思わぬ敵と戦っています。
「ヒヨドリ~」
Wikipediaによると、「ときに集団で畑に現れキャベツやブロッコ
リー、イチゴ、ミカンなどの農作物を食い荒らすこともあり、農家
には嫌われる。」
私もヒヨドリは大嫌いになりました。(吉)
毎日パソコン入力コンクールは、2月Web大会が終了し結果発
表をいたしました。第9回大会も同様の枠組みで開催いたします。
概要発表は4月1日です。
第9回大会もみなさま是非応援して下さい。よろしくお願いします。
【2月Web大会結果】
http://maipaso.net/top/kekka/0802/
ソフトの無料配信は4月8日からです。詳しくは最新情報をご覧く
ださい。
【毎パソホームページ】http://maipaso.net/
編集部一同
━━ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.文字入力指導カリキュラム その11
◎文字入力の技術・指導の専門家からの情報発信
様々な配列と入力方式
2.教育、情報関連ニュース(毎日jp 教育、ITリンク)
◎授業で新聞:6年間通して読み書く
茨城県竜ケ崎市の市立長戸小
3.毎パソ案内
○第8回 2月Web 結果発表!!!
4.学校向けタイピング練習ソフトの無償提供
◎基礎から練習ができるタイピングソフト、研究授業の動画
などを無料配信しています。
【文字入力基本練習 ソフトウェアライセンス無償提供】
(小中高等学校、特別支援学校、PTA限定)
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1.文字入力指導カリキュラム その11
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文字入力の技術・指導の専門家からの情報発信
★様々な配列と入力方式★
前回は、「タイピング技術を勉強に活かす」ことをテーマにした
指導教材(児童生徒向け)と、記号入力指導についてご紹介しまし
た。今回はキーボードの配列や入力方式について、主に利用されて
いるローマ字・かな入力以外も含めてご紹介していきます。
【ローマ字入力とかな入力の特徴】
以前も一度ご紹介していますが、もう一度おさらいしましょう。
ローマ字入力は、かな入力に比べて覚えるキーが約半分で済み、比
較的習熟が容易なことから、現在最も多く指導されている入力方式
でしょう。使うキーが少ない為、ホームポジションを保ってタイピ
ングをおこなうことが容易であり、英文タイピングも可能なことが
強みです。
しかし一方で、かな1文字につき母音以外は、2タッチ以上の打
鍵が必要なため、かな入力に比べ打鍵数が増えてしまう点がデメリ
ットでしょう。また、ローマ字をまだ習っていない児童にはローマ
字を覚えさせることから始めなくてはなりません。
かな入力では、ローマ字の綴りを覚えることなく直観的にそのま
ま入力することが可能です。また、ほとんどの場合が1文字を1打
鍵で入力することができ、打鍵数が少なくて済みます。キートップ
に刻印された文字をそのまま打てば良いので、キーボード初心者に
も導入しやすいというメリットがあります。
しかし、かな入力はローマ字入力に比べて覚えるキーの数が約2
倍になってしまうこと、また英文タイピングの際には別途ローマ字
入力のキー配列を覚える必要があることがデメリットだと言えます。
【様々な入力方式その1~親指シフト(NICOLA)入力~】
親指シフト(NICOLA)入力は、文章を効率よく入力することを目
指して考案されたキー配列のことです。「親指左」キー、「親指右」
キーと他のキーを組み合わせることにより、1回のキー操作で1つ
のかなを入力することができます。さらにキーボードの打ち易い中
段・上段に入力頻度の多いキーを割り当てることにより、効率性を
高めています。
QWERTYキーボードを使ったローマ字式入力と比較をしてみると、
「指をあまり動かさなくて済む」「指の疲労が少ない」「(親指を
除けば)打鍵数が少なく効率が良い」などのメリットが挙げられま
す。しかし一方で、ローマ字入力やかな入力と比べると同時打鍵な
ど複雑な入力方法多く習熟に時間がかかること、また親指の使用頻
度が高いことから文字列によっては親指の打鍵がボトルネックにな
ってしまうことが考えられます。
【様々な入力方式その2~Dvorak配列入力~】
Dvorak配列とは、米国ワシントン大学のAugustDvorak氏によって
考案されたキー配列で、タイピングのギネス記録を持つ
Barbara BlackBurn氏が使っていることでも有名です。特に英文を
効率的に打つために考案された配列です。このDvorak配列で日本語
を入力できるようにした入力方式も存在し、代表的なものとしては
「DvorakJP」が挙げられます。
DvorakJPとは、Dvorak配列を日本語のローマ字入力用に改良され
た配列です。入力の省力化のために様々な拡張があり、例えば
「か行」を「K」ではなく「C」で入力するなど入力に柔軟性を持た
せています。また、左手がほぼ母音入力に集中でき、左手と右手の
打鍵数がほぼ均等であるなど、入力の効率性が意識されています。
【様々な入力方式その3~漢字直接入力~】
漢字直接入力(略称:漢直)は、紙の書類などを文字データとし
て打ち込むキーパンチャーなどプロの世界で使われることの多い入
力方式です。複数のキーの組み合わせにより、変換という作業を経
ることなく漢字を直接入力することができるため、コンピュータの
画面を見ることなく書類だけを見続けて入力することも可能です。
一方、複数のキーの組み合わせで漢字を入力するため、大量にキー
の組み合わせを覚える必要があり、習熟に時間が掛かります。
漢直にはいくつかの入力方式があります。大きく分けて無連想式
と連想式に分かれます。
無連想式で代表的なものとして、T-codeがあります。T-codeは左
右にそれぞれ20個のキーを配列し、左右のキーの組み合わせだけ
で約1200字の入力が可能となっています。
連想式で代表的なものはKISやカンテックでしょう。無連想式との
違いとして、入力する漢字の読み方や意味、形やイメージなどが連
想できるキーの組み合わせになっており、無連想式よりも一般的に
覚えやすいといえます。たとえばKISでは「切」という漢字を「キル」
と打鍵することにより入力します。他にも「半」を「ハフ」
(halfという単語より連想)、「賢」を「ケメ」
(賢明という単語より連想)などがあります。
【様々な入力方式その3~ステノワード入力~】
パソコンで一般的に使われているものではありませんが、特殊な
入力方法として「ステノワード」というものがあれいます。ステノ
ワードは文章入力に特化した特殊なキーボードを利用する入力方式
で、語源は、「ステノ(速記)」「ワード(ワードプロセッサ)」
から来たものです。日本語の文章を非常に速い速度で入力すること
ができ、テレビの字幕をリアルタイム入力などで用いられています。
ステノワードには純粋に文字を入力するためのキーはたった
10個しかなく、キーの数を少なくすることで指先の動きを最小限
にしています。キーの組み合わせは前述の漢字直接入力と比べはる
かに多く4キー以上の組み合わせもありますが、1回の入力で
「いただきます。」「されました。」「にもとづいて」など、日本
語で用いられる文章が一度に入力できるようになっています。速い
人になると1分間に300文字以上の文字を高速スピードで打つこ
とが可能だといわれています。
【まとめ】
今回は、親指シフト(NICOLA)やDvorak配列、漢直やステノワード
など、パソコンで最も一般的に使われているローマ字・かな入力以外
の入力方式について概要をご紹介しました。それぞれメリット・デメ
リットがあり、特徴に応じた適切な分野で利用されています。
次回は、ショートカットの活用方法をご紹介します。
☆☆☆よくある質問☆☆☆
ここでは、普段児童生徒から寄せられる質問の内、ちょっと悩んで
しまうようなものを中心にご紹介していきます。
今回はキーボードの歴史と配列に関する質問です。タッチタイピン
グの授業をおこなっていると、「なぜキーボードの配列は、カナもア
ルファベットも順番がメチャメチャなの?」とか「日本語のキー配列
はいつ出来上がったの?」というような疑問を投げかけてくる児童生
徒もいることでしょう。そんな時は、キーボードの歴史についての豆
知識をぜひ教えてあげてください。
一般的に使われているキーボードは、「QWERTYキーボード」といい
ます。この呼び名は、上から2段目のキーが左側から順番に
「Q・W・E・R・T・Y」と並んでいることからつけられました。現在の
QWERTY配列は、1874年にレミントン
(E・レミントン・アンド・サンズ)社より発売されたタイプライター
の配列が元になっています。
日本語のタイプライターとしては1897年頃にはすでに存在して
いたといわれています。その後、活版技術の仕事に従事し発明家でも
ある杉本京太氏を中心に、邦文タイプライターが発明されました。こ
れは後にワープロが普及するまでの間、書類作成事務の効率化に大き
く貢献しました。
その後、1979年に日本語ワードプロセッサが登場し、一般の人
の間にもキーボードが広く普及し始めました。この後も、旧JIS配列
JIS配列など、入力方式・配列については様々な試みを経てきました。
現在使われているQWERTYキーボードは、一見メチャメチャな配列に
も見えますが、実は先人達が研究に研究を重ねた努力の結晶によって
生み出されたものなのです。児童生徒にもこのようなキーボードの歴
史を伝えてあげると、よりタッチタイピングに興味関心を向けてくれ
るのではないでしょうか。
隅野 貴裕
ITコーディネータ。文字入力の技術・指導に関する研究に取り組む。
内閣総理大臣賞受賞(平成14年度英文部門、平成18年度和文部門)
(このコーナーの次回は3月25日掲載予定)
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2.教育、情報関連ニュース(毎日jp 教育、ITリンク)
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◎授業で新聞:6年間通して読み書く
茨城県竜ケ崎市の市立長戸小
茨城県竜ケ崎市の市立長戸小(飯塚洋子校長)では、学年ごとに
課題を決めて新聞を活用している。教務主任の小岩泰規教諭(47)
は、新聞を使った教育を通して、資料の収集・分析などの情報活用能
力を養い、思考力、判断力、表現力の育成をめざしている。
【毎日jp 教育】
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2009/03/20090302ddm004100021000c.html
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3.毎パソ案内速報
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○第8回毎日パソコン入力コンクール2月Web 結果発表!!!
第8回2月Web大会の全国ランキングなどをコンクールホーム
ページで発表いたしました。2月Web大会は全国47都道府県、
323会場から42,301名と、昨年の第7回2月Web大会
より1万名も多くのご参加をいただきました。
第8会大会の参加者は、前回大会より大幅に増加し1524会場
210,561名となりました。
多数のご参加をいただきましてありがとうございました。
また、第9回毎日パソコン入力コンクールの詳細につきましては
4月1日(水)正午にコンクールホームページにて発表いたしま
す。さらにご参加いただきやすいコンクールにするための準備を
進めておりますので、楽しみにお待ち下さい。
これからも毎パソ(毎日パソコン入力コンクール)をよろしくお
願いします。
【毎日パソコン入力コンクール ホームページ】
http://www.maipaso.net/
【時代のニーズ 毎パソ認定証を受験に就職に活かそう】
就職に有利。パソコンスクールなどでの参加が増えています。
パンフレット「受験に就職に活かそう」 415KB
(級位認定とタイピングスキル認定)
http://www.maipaso.net/maipaso/Cfficial_Cert.pdf
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4.学校向けタイピング練習ソフトの無償提供 毎パソ学校サイト
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【ソフトウェアライセンス無償提供:文字入力基本練習】
毎日パソコン入力コンクールでは、文字入力練習ソフト(PIC
パソコン入力チャレンジ)のライセンスを小学校、中学校、高等学
校、特別支援学校、PTAに限り無償で提供いたしております。手
続き方法は下記の通りです。
1.下記の毎パソ学校サイトからお申込みください
http://www.maipaso.net/maipaso/school.html
このとき「▼ご意見・お問合せ」欄に「PICライセンス希
望」と入力してください。
2.事務局より、ソフトのダウンロード方法とライセンス番号の
お知らせをメールでいたします。
「毎パソ学校サイト」のソフトを使用して行われた研究授業の
動画、基礎から練習ができるタイピングソフトなどを無料配信
しています。全国の小学校、中学校、高校、大学など約1100
校で活用していただいておりますので、是非ご活用ください。
▼詳細につきましては、下記URLよりご覧ください。
http://www.maipaso.net/maipaso/school.html
【児童生徒向け指導教材】
隅野技術顧問(文字入力指導カリキュラム担当)による
タイピング指導教材 ダウンロード(無料)
文字入力指導にご活用下さい!!!
【下記からダウンロードできます。】
○タッチタイピングをマスターしよう!
http://maipaso.net/dl/pdf/TouchTypingMaster.pdf
内容:正しい姿勢・ホームポジション・漢字変換など
○タッチタイピングを活用しよう!
http://maipaso.net/dl/pdf/Typing_Katsuyou.pdf
内容:タイピング技能を英単語・漢字学習に活用など
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りてらしぃ編集部では「一度身につければ一生使える、文字
入力技能」を広めるために、小・中・高等学校などの指導者向
けに送信しています。
新学習指導要領の小学校の総則に「文字を入力するなどの基
本操作や情報モラルを身に付ける」ことが明記され、いよいよ
児童生徒の「情報」への取り組みが本格的になります。
現場でご指導なさっている先生方は、子どもたちに「情報」
を安全にそして有意義に活用してほしいと願っていることと存
じます。
指導者のみなさまが児童生徒たちを応援するために役立つ情
報を配信いたします。
毎パソ通信「りてらしぃ」をご愛読いただき、ぜひ現場での
参考にしていただければ、幸いです。あわせて、前向きなご意
見、ご提案などをお寄せください。よろしくお願いい
たします。
○ご意見などの宛先 => info@maipaso.net
編集部一同
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編集発行人 :毎日パソコン入力コンクール事務局
〒198-0036 東京都青梅市河辺町10-14-12
日本パソコン能力検定委員会内
Tel.0428-24-1163
バックナンバー
http://www.maipaso.net/maipaso/melmaga_back.html
この通信は毎日パソコンコンクール(毎日新聞社、日本パソ
コン能力検定委員会主催)が目指す基礎的なコンピュータリテ
ラシィとその活用の涵養を進めるため、主に小・中・高校の指
導者向けに発行しています。
ご不要の場合はお手数ですが、毎日パソコン入力コンクール
宛(info@maipaso.net)に受信拒否と表示してメールを送信し
てください。
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