イラク南部にある米英両軍が管理するキャンプ・ブッカ(Camp Bucca)収容所で、テントの外で寝るイラク人収容者ら。英紙インディペンデント(Independent)は、英軍兵士による虐待が行われた可能性のある収容所の1つと指摘している(2008年5月19日撮影)。(c)AFP/DAVID FURST
【11月16日 AFP】(一部訂正)英国防省は13日、イラクに駐留していた英兵から強姦・拷問・暴行などの虐待を受けたとのイラク民間人からの訴えがあったことを受け、調査を開始したことを明らかにした。
国防省の発表に先立って、英紙インディペンデント(Independent)は、虐待に関する33件の訴えがあり、代理人の弁護士から前週中に英当局に送達されたと報じていた。
インディペンデント紙によると、駐留英兵らは、イラクの旧アブグレイブ(Abu Ghraib)刑務所で発生した米軍によるイラク人収容者虐待事件で問題となった虐待写真を参考にして虐待を行っていたとされる。
同紙は16日、2006年にイラク南部のアマラ(Amara)で英兵に拘束されたイラク人の元警備員(23)の話を新たに報道。この男性は、死刑囚の着るオレンジ色の囚人服に着替えるよう強要されたうえ、男女両方の兵士らから殴打や性的虐待を受けた。女性兵に性器を強く引っ張られ、他の兵士が笑いながらその様子を撮影したという。
また、キューバのグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地の収容施設で処刑されると脅され、実際はイラク南部の英軍の収容所に移送されたにも関わらず、グアンタナモにいると思いこまされていた。
男性は、「グアンタナモがイラクからどれだけ遠いのかわからなかった。グアンタナモに連れて行かれたら、もう一生、誰にも会えないと聞いていた」「拘束後しばらくすると、死刑囚用のオレンジ色のつなぎを渡された。その場で泣き叫んだ」と証言している。(c)AFP
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