【中国ブログ】わが国のビジネス、犯しがちな「10の過ち」
11月18日1時58分配信 サーチナ
国が違えばビジネス習慣も違う。異文化間での取引にさまざまな問題、誤解が起こるのはやむを得ない。日本で中国ビジネスにおける「コネ重視」、「確実にもうかる仕事を好む」などの姿勢はよく語られるが、広東省在住の中国人ブロガー「itxf(ハンドルネーム)」氏はこのほど、『中国人の商人が犯しやすい10のミス』と題した文章を転載、中国でよく見られるビジネス習慣について一石を投じた。
同氏は、中国企業で陥りがちなミスのキーワードに 1.仲間 2.コネ崇拝 3.その道の「大家」 4.個人的感情 5.メンツ 6.占い 7.見通しのなさ 8.信用の欠落 9.企業の“山賊化” 10.階級闘争 を挙げ、それぞれが企業にどのような「害」を及ぼすかについて言及した。
まず、「仲間」については、創業当初に会社内の制度や株主としての権限をきちんと決めないまま、仲間意識や義侠心(ぎきょうしん)などで事の解決に当たってしまうことを問題視し、「企業が大きく成長した後にやれ席次だ、分配だと内輪もめをはじめ、企業の体力を消耗させる」と指摘。また、一部の人々が会社全体を階級闘争に巻き込むことは、企業の効率や求心力の低下を招く、として失うものの大きさを示唆した。
一方、「コネ」については、その構築と活用の能力はビジネスマンの必須条件だとしながらも、難しい事業をコネのみで解決しようとするのは、いずれ企業に悪影響を与えると言及、「事業にはそれなりの才能が必要だ」とくぎを刺した。
また、身近な人材を顧みない、よく知らないその道の「大家」の意見ばかりを参考にする、個人的な感情で企業管理を行う、メンツをつぶされることを恐れてワンマンになる、などの方針については、「信頼関係が希薄な現代のビジネス社会における弊害」と語った。
このほか、「業界内で先を行くために何にこだわり、改善し、守るべきかを見抜けず、明確な戦略的計画をもたない」、「風水やみくじ、占いなどを妄信しすぎる」、「社内の方針をコロコロ変え、対外的には契約を一方的に反故(ほご)にする」との姿勢を「お手上げだ」とつづり、経済的な長期目標や文化的成熟、主張を持たず、問題が起こればその場しのぎで乗り切ることを「使命感に足りず、まるで山賊のようだ」と揶揄(やゆ)するなど、ビジネス習慣を改善する必要性を訴えた。
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中国は何千年もの間、広い大地で時として異民族をも巻き込む数々の戦乱をくぐり抜けてきた歴史的背景がある。中国でより確実で、合理的な商取引が好まれるのは、戦乱の犠牲とならないよう、常に生き残るための自衛、競争の意識が今なお受け継がれている、という可能性も高い。
しかし、同ブログ掲載の背景には、経済発展の目覚しい中国が今後、世界の頂点を目指すには「中国流」一辺倒ではだめだ、とする危機意識の芽生えがあるとみられる。(編集担当:金田知子)
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まず、「仲間」については、創業当初に会社内の制度や株主としての権限をきちんと決めないまま、仲間意識や義侠心(ぎきょうしん)などで事の解決に当たってしまうことを問題視し、「企業が大きく成長した後にやれ席次だ、分配だと内輪もめをはじめ、企業の体力を消耗させる」と指摘。また、一部の人々が会社全体を階級闘争に巻き込むことは、企業の効率や求心力の低下を招く、として失うものの大きさを示唆した。
一方、「コネ」については、その構築と活用の能力はビジネスマンの必須条件だとしながらも、難しい事業をコネのみで解決しようとするのは、いずれ企業に悪影響を与えると言及、「事業にはそれなりの才能が必要だ」とくぎを刺した。
また、身近な人材を顧みない、よく知らないその道の「大家」の意見ばかりを参考にする、個人的な感情で企業管理を行う、メンツをつぶされることを恐れてワンマンになる、などの方針については、「信頼関係が希薄な現代のビジネス社会における弊害」と語った。
このほか、「業界内で先を行くために何にこだわり、改善し、守るべきかを見抜けず、明確な戦略的計画をもたない」、「風水やみくじ、占いなどを妄信しすぎる」、「社内の方針をコロコロ変え、対外的には契約を一方的に反故(ほご)にする」との姿勢を「お手上げだ」とつづり、経済的な長期目標や文化的成熟、主張を持たず、問題が起こればその場しのぎで乗り切ることを「使命感に足りず、まるで山賊のようだ」と揶揄(やゆ)するなど、ビジネス習慣を改善する必要性を訴えた。
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中国は何千年もの間、広い大地で時として異民族をも巻き込む数々の戦乱をくぐり抜けてきた歴史的背景がある。中国でより確実で、合理的な商取引が好まれるのは、戦乱の犠牲とならないよう、常に生き残るための自衛、競争の意識が今なお受け継がれている、という可能性も高い。
しかし、同ブログ掲載の背景には、経済発展の目覚しい中国が今後、世界の頂点を目指すには「中国流」一辺倒ではだめだ、とする危機意識の芽生えがあるとみられる。(編集担当:金田知子)
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最終更新:11月18日1時58分