飛騨市の市民グループ「再生飛騨市の会」(羽根坂剛代表幹事)は16日朝、地方自治法に基づき、井上久則市長の解職を求める署名活動(リコール運動)に必要な「解職請求代表者証明書」の交付を同市選管に申請した。選管は同日夕、代表者証明書を交付(告示)した。
同会が申請書に添付した解職請求書の要旨は(1)飛騨市は04年2月に旧神岡町と旧古川町など4町村が合併して誕生したが、合併の基本理念である対等互助の精神が失われている(2)一般廃棄物(ごみ)処理施設の単独建設を市民に押し付けた--などとしている。
同会は18日から署名活動に入りたいとしており、30日以内に有権者2万3260人(9月2日現在)の3分の1以上の署名を集めて同選管へ提出しなければならない。有効と認められた場合、関係者に1週間縦覧され、5日以内に解職請求書を提出。異議申し立てがない場合、リコール投票となり、投票総数の過半数の賛成でリコールが成立する
井上市長は昨年2月17日投開票された市長選で現職を1000票余差で破って初当選した。井上市長は「何の失政もないのにまったく不本意だ。受けて立つしかない」と話している。【奈良正臣】
毎日新聞 2009年11月17日 地方版