歌舞伎囃子(はやし)田中流家元の田中傳左衛門のプロデュースによる公演「歌舞伎の未来」が23日、東京・池袋の東京芸術劇場中ホールで行われる。
演目は「口上」(片岡千之助=同右)▽「道成寺組曲」(傳左衛門、亀井広忠、田中傳次郎)▽「一調 獅子」(藤間勘十郎、傳左衛門)▽「ご挨拶(あいさつ)」(片岡仁左衛門)▽「五條橋」(千之助、勘十郎、傳左衛門、傳次郎)。
傳左衛門は野田秀樹の舞台の音楽を手掛ける機会が多い。今回は同劇場の芸術監督を務める野田から公演の要請が来たという。「公共劇場で歌舞伎の将来のためにできることを模索しようと思いました」と傳左衛門。「未来を担う」俳優として起用された千之助は9歳。片岡孝太郎の長男で仁左衛門の孫だ。
傳左衛門は「千之助君の将来に期待していますから。いわば彼の初の責任興行。自分で公演をすることにより、人に見せることを意識する。伝統芸能では、今の彼の年代にどういう修業をしているかが重要なんです」。
午後3時から。問い合わせは03・5985・1707へ。【小玉祥子】
毎日新聞 2009年11月16日 東京夕刊