防衛省は16日、災害地域に自衛艦を派遣して医療活動などを行う「友愛ボート」に、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(全長178メートル、幅25.8メートル)を活用する検討を始めた。同艦は医療機器などを積み込むスペースが大きく、陸上自衛隊の部隊330人を運ぶ能力を持つ。来年度実施される米国などとの共同訓練に参加後、友愛ボートとして派遣したい考えだ。
「友愛ボート」は鳩山由紀夫首相がシンガポールで行ったアジア政策に関する演説で表明した。民間人やNGO(非政府組織)が同乗し、来年から太平洋・東南アジア地域で医療活動や文化交流を行う。防衛省幹部は「インド洋の給油活動撤退が近く、政府として人的貢献をアピールする意味がある」と話す。【仙石恭】
毎日新聞 2009年11月17日 2時30分(最終更新 11月17日 4時21分)