政権交代

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

鳩山首相:過去の発言足かせ…自民が矛盾追及

 4日に開かれた衆院予算委員会で鳩山由紀夫首相を苦しめたのは、野党時代に発信した自らの言動だった。自民党は首相の過去の発言や論文などを調べ、政権発足後の答弁との矛盾を追及。とりわけ、首相がかつて政治とカネを巡り繰り返した他党への批判は、自身の偽装献金問題を直撃した。野党幹部として長年続けた政府・与党批判は今、政権を揺さぶっている。【中村篤志、坂口裕彦、影山哲也】

 「首相は(かつて)『秘書が犯した罪は政治家が罰を受けるべきなのです』と述べている。会計責任者が犯した事件について、どう責任を取るのか」

 衆院予算委で偽装献金問題を取り上げた自民党の柴山昌彦衆院議員には、追及の「切り札」があった。首相が03年7月に配信したメールマガジンの一節。当時、民主党幹部だった首相は土井たか子元衆院議長の秘書による秘書給与流用事件にからみ、「政治家と秘書は同罪」と断じていたのだ。そんな過去の首相発言に、自民党は目をつけた。

 首相の資金管理団体の政治資金収支報告書には、故人や献金をしていない人から寄付を受けたとの虚偽記載があったことが判明。首相は元秘書の判断としているが、この日の答弁では「会計責任者に対する監督及び選任に対し、それなりの責めを感じている。監督責任の是非は、捜査に委ねたい」と防戦に追われた。

 防衛相経験者の石破茂政調会長も、集団的自衛権を巡る首相の発言のぶれを追及した。首相がかつて「(同盟国に)基地を貸したり、後方支援をすることは集団的自衛権の行使」と発言したと指摘。石破氏が今の認識をただすと、首相は「過去の言動は撤回する」と釈明した。

 鳩山内閣が掲げる「脱官僚依存」も、俎上(そじょう)に上った。日本郵政の社長人事で斎藤次郎元大蔵事務次官を起用したことについて、自民党の菅義偉衆院議員は「民主党のマニフェストは脱官僚を一丁目一番地に掲げている。矛盾していないか」と厳しく追及。首相は「今度の人事に関しては、省庁からのあっせんによる天下りではない」と、問題はないと強弁せざるを得なかった。

毎日新聞 2009年11月5日 1時26分(最終更新 11月5日 1時38分)

PR情報

政権交代 最新記事

政権交代 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド