岐阜県庁の裏金問題で、懲戒処分を受けた職員8人から不服申し立てを受けていた県人事委員会は16日、うち6人について「(裏金の)存在を知り得る立場になかった」などの理由で処分を取り消したと発表した。懲戒免職となった2人については処分を承認した。
処分を取り消されたのは、06年10月に減給処分を受けた県立病院医師2人▽元事務職員(産業労働部)▽技術職員(健康福祉部)と、戒告処分を受けた教員2人(農政部)--の計6人。いずれも注意義務違反はなかったと判断した。
一方、懲戒免職処分を受けた元知事公室次長については「違法に捻出(ねんしゅつ)された不正資金の実態を全く明らかにすることもなく、他に類を見ない悪質な組織的隠ぺいに加担した」と判断。同じく懲戒免職となった元県土整備部事務職員についても「私的な預金口座に公金を入金し、すべて費消している。私に使用したことはないということの満足な説明がなく、公金を着服したと認定される」とした。
他に10人が不服を申し立てたが、8人は条件を満たしていないとして却下、2人は自ら取り下げた。裏金問題では、4388人が処分を受けた。懲戒処分は、免職10人を含む936人。【宮田正和】
毎日新聞 2009年11月16日 14時17分
11月16日 | 岐阜県裏金:6職員の処分取り消し 免職2人は承認 |