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【茨城】つくばで医療過誤 損賠訴訟 7600万円の支払い命令2009年11月17日 つくば市天久保一の筑波メディカルセンター病院で二〇〇二年、卵巣などの切除手術を受けた女性会社員=当時(25)=が死亡したのは「病院が術後に適切な措置を怠ったためだ」として、岩井市に住む女性の両親が病院と担当医師二人に約一億一千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十六日、水戸地裁土浦支部であった。犬飼真二裁判長は病院側の過失を認め、病院と医師に約七千六百万円の支払いを命じた。 判決などによると、女性は〇二年六月、同病院で卵巣腫瘍(しゅよう)の疑いと診断され、卵巣・卵管の切除手術を受けた。だが、術後に容体が悪化して九時間後に死亡。死因は腹腔(ふくくう)内出血だった。出血は二リットルに達したとされ、原告側は「切断した血管を十分に縛っていなかった上、術後の適切な措置を怠った」などと主張していた。犬飼裁判長は「女性は術後に緩慢な腹腔内出血をきたしていて、医師らはこれを看過した。術後の観察と確認が不十分だったといわざるを得ない」と指摘。病院が安全管理を怠ったことが、女性の死亡に結び付いたと結論付けた。 同病院は「判決文が届いていないのでコメントできない。届き次第、内容を確認し今後の対応を検討する」としている。
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