厚生労働省は16日、社会保障審議会医療保険部会(厚労相の諮問機関)に、来年度の診療報酬改定で75歳以上を別枠で扱う診療報酬体系を廃止する原案を示した。2008年度に後期高齢者医療制度と同時に導入されたが「年齢で差別している」との批判が強まったためだ。
厚労省は後期高齢者医療制度も廃止する方針で、すでに新たな制度を設計する検討会を立ち上げた。厚労省は社保審に来年度の診療報酬改定で「救急、産科、小児、外科などの医療の再建」と「病院勤務医の負担軽減」も重点課題として示した。特に医療の提供体制が弱体化している分野に診療報酬を多く配分したい考えだ。社保審は診療報酬改定の基本方針を作成する役割を担っている。(00:46)