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【経済】

1ドル=85円でも増益、黒字 主要企業が円高対策強化

2009年11月14日 18時42分

 主要輸出関連企業が円高抵抗力を強めてきた。2009年度下半期(10月〜10年3月)の想定為替レートを最高で1ドル=85円とするなど円高方向に相次ぎ修正し、10年3月期にホンダが連結純利益の増益を、富士通が純損益の黒字化をそれぞれ予想。売上高が目減りする“超円高”の下でも、人件費削減などの合理化努力で利益を稼ぎ出す企業が出てきた。

 相次ぐ修正は09年度当初と比べ円相場が対ドルで10円程度も上昇したため。想定レートの中心は従来1ドル=95円だったが、ホンダ、日産自動車が85円とするなど自動車5社が80円台に設定。電機大手の富士通、日立製作所、シャープは90円とした。

 ホンダは10年3月期の純利益を前期比約13%増の1550億円と予想。富士通は純損益が前期の赤字1123億円から950億円の黒字に転じ三菱自動車、シャープも純損益の黒字化を見込む。

 各社は合理化のほか、人件費や法人税率が低い海外への生産移転で円高に対抗。対新興国通貨で円が総じて安く推移し、対ドルでの円高を相殺する特殊要因もあり「90円台が定着すれば、輸出企業は壊滅的打撃を受ける」(元財務省幹部)とされた1990年代とは様相が一変した。

(共同)
 

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