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宇宙エレベータとは?

 現在、宇宙へ行くために使われているスペースシャトルやロケットは、打ち上げのために膨大な燃料が必要となり効率的ではありません。そして、大量の物質の輸送が行えないことも欠点です。また燃料に含まれる有毒物質による環境破壊も深刻な問題です。このような課題をクリアするために期待されているアイデアが、宇宙エレベータなのです。

 宇宙エレベータは、地上から約36000km上空にある静止軌道まで延びたケーブルに沿って、人や物質を運ぶ装置のことをいいます。「軌道エレベータ」や「宇宙塔」といった名称でも呼ばれます。電力を使って宇宙に行くことを想定しているため、従来のロケットよりも遥かに低エネルギーで往復でき、リーズナブルに宇宙へ行く輸送手段として期待されています。しかし宇宙エレベータの建設を実現するためには、まだいくつかの課題を乗り越えなくてはなりません。その克服のため、科学者は挑戦を続けています。宇宙エレベータの形状についても、現在までに色々なタイプが考えられてきました。


 作品に登場する宇宙エレベータは、東京大学助教でトルコ人初の宇宙飛行士候補の肩書きをもつアニリール・セルカン氏の監修のもと、想像を膨らませながら設定しました。物語では、まず極超音速スカイフックと呼ばれるタイプの宇宙エレベータをつくり、それを発展させながら最終的に静止軌道まで延びた宇宙エレベータになったとしています。宇宙エレベータの設置場所は、ケーブルを引っ張る力が小さく設定できるので赤道上空を想定しています。物語でも赤道付近にあるアジアの架空都市ということで設定しました。