パッキャオ５階級制覇！壮絶打ち合い制した

１２回ＴＫＯ勝利で５階級制覇を成し遂げ、ベルトを手に喜ぶマニー・パッキャオ Photo By ＡＰ

　フィリピン人のマニー・パッキャオ（３０）が、史上５人目となるメジャー４団体（ＷＢＡ、ＷＢＣ、ＩＢＦ、ＷＢＯ）の５階級制覇を達成した。１４日、米ラスベガスでＷＢＯ世界ウエルター級王者ミゲール・コット（２９＝プエルトリコ）に１２回ＴＫＯ勝ち。アジア出身ボクサーでは初の快挙となった。

　４回には壮絶な打ち合いからカウンターの左アッパーでダウンを奪った。「簡単な相手ではなかったけど、いろんなパンチを出せた」。ひと回り大きな相手にもひるまない勇気と回転の速い連打。３回のダウンに続き勝負を決定づけると、最後は粘る王者をレフェリーストップに追い込んだ。

　６５・３キロはプロ５５戦目で最重量だった。プロデビューは全階級で２番目に軽いライトフライ級（４８・９キロ以下）。ウエルター級（６６・６キロ以下）までの１０階級のうち５階級で世界王座を獲得しての偉業となった。今回のファイトマネーは１３００万ドル（１１億７０００万円）だが、試合後は「今は一刻も早く休みたい」。世界中のファンを熱くさせる男も、やはり人間だった。（米ラスベガス・田中哲也通信員）

[ 2009年11月16日 ]