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無職の若者、障害者らコメ作り ニート米きょう発売 石巻
 | 15日に発売される「ニート米」 |
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田んぼを社会教育の場と位置付け、ニートや引きこもり、障害者の若者がボランティア学生と一緒に作ったコメ「ニート米」が15日、宮城県石巻市で発売される。
同市のNPO法人フェアトレード東北(布施龍一代表)が発案した。若者たちのコメ作りは、同市鹿又の水田12アールを農家から借り受け、今年3月に開始。同市内のニートや引きこもりら職に就いていない若者10人と、福祉施設に通う心身障害者10人が手掛けた。
農作業には、石巻市の高校生や仙台市の大学生約20人も休日を利用して参加した。作業の中では、ニートが障害者を助けたり、学生がニートを指導したりして、協働の精神や働くことの奥深さを知る場になった。
以前は家にこもりがちだった女性(21)は「汗水垂らして何かを成し遂げたことが今までなかったので、達成感がとても大きい。人間関係が怖い時期もあったけど、いろんな人と話せて良かった。来年も頑張りたい」と声を弾ませる。
ボランティアで参加した宮城水産高3年の高橋晴君(17)も「立場を超えてさまざまな人と交流できたのは、一生の財産になる」と力を込めた。
田植えや稲刈り、草取り、水やりなどはすべて手作業。コメは無農薬で、収穫したひとめぼれ650キロは1袋(2キロ)1000円で、石巻市内の飲食店などで販売する。
布施代表は「採算は合わないが、若者が生き生きと活動した手応えはある。さまざまな立場の人が対等に働く取り組みとして続けたい」と話す。
連絡先はフェアトレード東北0225(94)6883。
2009年11月15日日曜日
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