15日の「世界道路交通被害者の日」を前に、交通事故で亡くなった被害者の遺族でつくる「全国交通事故遺族の会」(井手渉会長)が14日、東京都千代田区の日比谷公園でキャンドルに灯をともし、「交通犯罪撲滅を実現するため、国または政府の行事に位置づけてほしい」と訴えた。
被害者の日は、英国の交通事故遺族団体が提唱したのを機に、05年に国連が11月第3日曜日に定めた。日本では08年に遺族の会が初めて行事を企画した。
14日は遺族やボランティアら約30人がキャンドルを囲み、被害者を追悼した。次女しな乃ちゃん(当時9歳)を事故で亡くした東京都日野市の戸川孝仁副会長は「国や政府の関係者にも行事に足を運び、私たち遺族の声に耳を傾けてほしい」と話した。
15日午前10時から、港区の日本財団ビルで講演会が行われる。参加無料。【市川明代】
毎日新聞 2009年11月15日 東京朝刊