臨時列車も運行され、説明会には大勢の人が詰めかけた=14日午前、奈良県桜井市、小玉重隆撮影
俳優で考古学研究者の苅谷俊介さん=14日午前、奈良県桜井市、小玉重隆撮影
「卑弥呼がここにいたかもしれない」。3世紀前半では国内最大の大型建物跡が見つかった奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡(2世紀末〜4世紀初め)で14日、現地説明会が開かれた。古代史最大の謎、邪馬台国の所在地論争に影響する発見とあって、全国から約3600人の考古学ファンが訪れた。
未明から降り続いた雨は午前8時過ぎにあがり、説明会は予定通り午前10時に始まった。発掘現場そばのJR巻向駅には、説明会のため増発された臨時電車などで考古学ファンが到着した。
午前中は約1600人が集まった。一番乗りは大阪府東大阪市の派遣会社員、山本紀昭さん(40)。中学1年の長男と一緒に訪れた。「遺跡発掘の説明会に来たのは初めて。歴史的な発見なのでぜひ、子どもに見せたかった」と話した。
邪馬台国・九州説の根拠の一つとされる吉野ケ里遺跡(佐賀県)を見学したことがある東京都杉並区の会社員、秋山邦雄さん(66)は「都市計画に基づくような整然とした整備がなされているのが一番の違い」と指摘。「古墳時代初期の建物はよく分かっていないところが多かったので、藤原宮などその後の時代の研究にもつながる発見だ」。夜行バスで来た埼玉県坂戸市の高校2年、細田健介さん(17)は「(推定の)建物の高さはすごい。邪馬台国はここにあったと思う」と感想を話した。
大阪府池田市の常藤正二さん(70)は弟の須江敏郎さん(68)と参加。「軸線がきちんとそろっているのが興味深い。ここに卑弥呼がいて、ここから日本の国ができたのではと思いをはせています」
一方で、兵庫県尼崎市の会社員の男性(62)は「纒向遺跡のことを考えれば畿内説が確かに有力だが、九州と発掘を競ってくれたほうが夢がある」と話した。
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