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月にまとまった量の水 NASA、体当たり探査機で確認

2009年11月14日10時36分

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 【ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)は13日、無人探査機L(エル)CROSS(クロス)による観測で「月の南極に近いクレーターに凍った水が存在することがわかった」と発表した。「かなりまとまった量」といい、将来、月面基地を建設したときに宇宙飛行士の飲料水として期待されるほか、電気分解によって呼吸用の酸素やロケット燃料の水素を作れる可能性がある。

 10月9日に探査機から切り離したロケットを秒速2.5キロでクレーターに衝突させた。舞い上がった土砂などの噴出物を分光計と呼ばれる装置で探査機本体が観測した結果、水蒸気と氷の存在を示す特徴的な光が確認された。

 水蒸気はクレーターに存在する氷が衝突時の熱で昇華してできたと考えられ、90リットル程度の水に相当する氷がクレーターから噴き上がったとみられる。月全体でどれだけあるかはさらにデータの分析が必要だが、研究チームは衝突地点について「極端に乾燥した地域である南米チリのアタカマ砂漠よりは少し湿潤なのではないか」と話した。

 月面は乾燥した世界だと考えられてきたが、月面の極域近くのクレーターの底には、太陽の光が当たらない陰の部分があり、例えば、氷の核を持つ彗星(すいせい)の衝突でもたらされた氷などが解けずに残っている可能性が指摘されてきた。

 インドの周回探査機などの観測で、月面の広い範囲の砂の表面に水が結合して存在していることが確認されているが、まとまった量の水が確かめられたのは今回が初めて。

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