>>光希桃さん
>> 2009年9月12日(土)「これも業者(企業)が入るとダメになるパターンの内なのかな<絶望先生」
久しぶりに、他サイト様へのレスポンス記事です。
このサイトは2002年7月に開設しましたが、当時の流れを直接に汲むコンテンツは、今や日誌しか残っていません。
それは様々な事情でテキストコンテンツを公開しては削除していった結果なのですが、サイトの根本的な方向性という点では、実はあまり変わっていない……少なくとも、管理人としてはそのつもりで今も運営しています。
周囲の状況が変わったのは、2004年頃に「ブログ」と「Wikipedia日本語版」がほぼ同時に台頭してきてからですね。
従来は多くのサイトに分散していた情報がWikipediaに集約された――掲示板をちょっと大袈裟にした程度の感覚で“持ちネタ”を発信できるようになったことで、新規参入者が「自分のサイト」を持つ意味が薄れました。
また、それまではサイト管理者の特権だった「自前の情報発信」が、ブログというツールによっても容易になったのは誰もが知るところです。
ただ、私ははっきり言ってこの波に乗り遅れており――というか乗り切れていません。
ブログ化(2005年)といってもタグ手打ち&自サイト内設置でコメントもトラックバックも想定しない日誌ばかり書いていますし(^_^;)、各種コンテンツはいまだにHTML直打ちに拘り続けています。
これは、光希桃さんの言われている、
そんなわけで、自分はそういう一過性の日記も書くけど、(必要な人はそんなに多くないかも知れないけど)自分以外の誰かが楽したり得したり、誰かの役に立ったりするかも知れない、そういうものを提供したい気持ちをそれなりに持っている。
という思いそのものなんですよね。
うちのサイトの情報で誰が得をするのかは確かに謎だったりしますが(^_^;)、様々な情報(特にテキスト系コンテンツ)を、最新の情報が入れば更新できる状態にしておくことには、それなりの意味があると思うのです。
せっかく集めた情報は、“過去ログ”ではなく、“蓄積の最新形態”として公開したい。
例えば、“アニメ番組の放映に影響を与えた緊急報道”のような情報を、Wikipediaで2~3時間かけて集めた10件程度の情報量でブログのエントリにするだけなら誰でも出来ます。しかし、そのエントリが更新されるのは、おそらく公開後1週間まででしょう。(コメント欄に追加情報が寄せられる期間)
もちろん、RSSとかはてなブックマークのようなツールを介して、公開されたエントリの存在は広く知らされますから、そういう調査をしてエントリを上げること自体は非常に有意義です。情報の普及力でいえば、うちのサイトでひっそり公開するのとは比べ物になりません(^_^;)
しかし、2002年当時の価値観をそのまま引きずっている私としては、「せっかく作ったのなら、できる範囲で更新しようよ」と思ってしまうわけです。
そのエントリが注目されたのは、今まで「少し気になってたけど、みんな自分では調べなかった情報」だからでしょう。
今この数日間の一過性で終わるのではなく、1ヶ月後に興味を持った人、1年後に興味を持った人、3年後、5年後……と、未来の時間軸に対しても意味を持つデータ。
更新して情報量を増やしたり情報の精度を上げる(つまりコンテンツを育てる)ことで、時間が経っても鮮度を保っていられる「普遍的な情報」が、あっさりと“過去ログ”という「一過性のネタ」で済まされてしまうのは、もったいないなぁと。
私の場合、日誌でも多少ながらこの「普遍的な情報」を意識しています。
最近の日誌で言えば、8/1の『名探偵コナン』EDがノンテロップだった件、6/6の『名探偵コナン』デジタルリマスター版のEDクレジットの解釈、3/23『名探偵コナン』の各種告知の在り方といったところ。(見事に番組が偏ってますね…)
データそのものは一過性で新しくならないものの、「2009年8月1日の『名探偵コナン』はEDクレジットがなかった」という情報自体は書き留めておく価値があるはずです。
アニメ雑感を animei.info のドメインから切り離したのは、この辺に限界を感じたためです。
いろいろと試行錯誤して、“200x年当時にアニメを見て感じたこと”という情報に残す価値を与えようとしてみたものの、うまくいかず、うちのサイトとしては浮いた存在のままでした。
うちの場合、「毎週放映される殆どのアニメを見てる」とか「各話の細かいクレジットデータを掲載している」といった付加価値はありませんし、考察で読者を呼べるほど一つの作品にのめり込む性分でもない。それどころか、「そもそもこのアニメの感想を読める人がいるのか?」的な作品の割合が年々上がってましたので(^_^;)
ただそれでも、読まれるかどうかは別問題の自己顕示欲で、自分用の感想メモ(光希桃さんの言う自分しかいらないものならローカルでいい。
の産物)の中から表に出したいものが出てくるのも事実なので、「サイトとは直接には関係ないもの」として続けようと考えた結果が外部ブログ化でした。
午前4時台という変な時間にこれを書いてるので、イマイチ言いたいことがうまく言葉になりませんけれども、そろそろまとめを。(光希桃さんの記事の何か重要な箇所に反応し忘れてる気がするのに、何も思いつかない…)
90年代半ばからサイトを運営されている光希桃さんと、2002年発の私とではまた見方が異なっているかも知れませんが。
光希桃さんの言われるブログの気持ち悪さは、「サイトは育てるもの」という自前サイト世代の価値観が通用しない所にあるように思います。
ブログだって時間とともに大きくなるという意味で育ってはいるんですが、その過程で生まれた情報(エントリ)が、「育った後」に参照されることはありません。
これが、自前サイト、特にデータベース的な情報を蓄積するサイトとの決定的な違いかな、と。
「どんな情報でも揃ってるファンサイト」「その分野で誰もが知る大手サイト」に代表される、提供される情報の有用性のもとに人が集まりブックマーク(お気に入り登録)される形態を見据えてウェブ運営・閲覧をしていると、ブログのつかみ所のなさは「気持ち悪い」と感じます。
最後に。
私の場合、視聴番組数を極端に絞るため、「MOON PHASEさんのアニメ新番組リストを自分用に並べ替えて抽出するExcelブック」は結果的に不要になってしまいますね……。
秋の新番組も、『KIDDY GIRL-AND』の視聴可能が確定したので、ここ(@放映開始予定の番組)に挙げているもので打ち止めです。
あと、「基本的に見られない番組の方が例外」な関東と違って、「視聴可能かどうか五分五分」の環境でずっとやっていたので、新番組情報といえば真っ先にネット局(ついでに放映枠)を見る癖がついてしまってます。(サイトでやってるコンテンツの影響もあるかな?)
そのため、後からあらためて「見る予定のあの番組は、ええと何チャンネルの何曜日の…?」という手順にはならない、というのがあります。
まあ、いずれにしても私に特有の事情なので、関東や関西で新作を10本20本と見る方々がどうやって情報を処理しているのか、確かにお聞きしてみたい話です……。
トップページに、最新の日誌を表示するようにしてみました。
かなり縦に長くなりますが、サイドバー部分に各コンテンツへのリンクはあるので、あまり不便にはならないかと……。
不評なようでしたらすぐにやめます。