けいこ後に取材に応じる朝青龍=福岡市内の高砂部屋
「大相撲九州場所」(15日初日、福岡国際センター)
連覇を狙う横綱朝青龍が(29)=高砂=が14日、モンゴル国旗を福岡市内にある宿舎の敷地内に掲げた。初日の相手が小結豪栄道、2日目は安美錦と気の抜けない序盤戦なだけに、母国のパワーを注入して本場所に備えた。横綱白鵬は小結稀勢の里、かど番の大関千代大海は時天空と対戦する。
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宿舎にたなびく母国の旗に朝青龍はご満悦だった。3日ぶりの朝げいこを終えると報道陣に「御利益があるから祈れ」と参拝を促し笑顔。本場所の取組後も帯に織り込まれた国旗に一礼する朝青龍には、何よりも心の支えになった。
けいこ前の早朝に部屋の力士が敷地内のポールに旗を掲げた。関係者によると約3万円で購入された品で、雨上がりの空に悠然とたなびいていた。ただ、一つ気になるのが宿舎が成道寺(じょうどうじ)という江戸時代に創設された由緒ある寺ということ。文化的な問題はないのだろうか…。
成道寺に問い合わせると「横綱から掲げていいですかと聞かれて、揚げるだけならいいですよと言いました。横綱の遊び心のようです」との答え。心の広い宿舎のお墨付きを得た上で、モンゴルパワーを注入した。
朝げいこでは、弟弟子に胸を出させて立ち合いのチェックをした。初日、2日目に当たる豪栄道、安美錦については「いいんじゃないか。楽しみだ」と余裕たっぷり。国旗掲揚で意気揚々。連覇への視界は良好だ。
(2009年11月15日)