韓国・釜山の繁華街にある室内射撃場で14日、日本人観光客らを巻き込む火災が起きた。韓国では、外国人観光客らを目当てに、細かい手続き抜きに実弾が撃てる射撃場が相次いででき、手軽さが受けて、日本人にも人気の観光スポットになっている。ソウルに少なくとも3カ所、釜山にも4カ所あるという。
一般の人の銃の所持が禁じられている韓国だが、許可があれば射撃場を開設できるという。釜山では約10年前に最初の店が開店。関係者によると、利用者は「徴兵制がなく、銃を撃ったことがない日本からの客が最も多い」という。火災のあった「ガナダラ実弾射撃場」も客の大半が日本人だったという。
ガナダラ射撃場の場合、日本語の看板を出し、日本語のできる従業員がいた。パスポートを示すだけで射撃が体験できたという。値段は実弾10発で3千円ほど。22〜45口径など様々な種類の銃があり、口径が大きくなると値段も上がる。数人が並んで撃てるスペースがあり、射撃の際はスタッフがついたという。
日本人向けの韓国観光旅行のインターネットサイトには「銃の使い方、注意事項の説明はもちろん、気になることや心配なことへも丁寧に答えて下さるので、言葉の問題で困ることが一切ありません」との説明が出ていた。他の射撃場も仕組みはほぼ同じだ。
釜山市内で観光情報を提供している韓国人男性(39)は「若い人だけでなく、年配の人もよく訪れていた。ストレス解消を兼ねて、女性も射撃を体験していた」と話す。射撃体験はツアー会社やホテルのオプショナルツアーとして用意されているほか、個人観光客がガイドに問い合わせて来るケースも多いという。