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アメリカ出張��
アメリカ出張先のNASA・AMES研究所からご報告します。僕が研究しているインフラフリーの基本コンセプトは、技術統合を可能にするデザインフレームワークと、そのために設置されるハードウェアにあります。一見、ここまでだと「コジェネレーション」と呼ばれている、冷熱を取り出し総合エネルギー効率を高める技術とほとんど変らないものだと思われがちですが、実は僕が目指しているのは、エネルギーだけではなく水・排水・ゴミなどの多様なキーワードを統合させる点が特徴的です。その実現には、効率を高めるため自己認識機能を備えたソフトウェア（セルフラーニングプロセス）にてソース管理機能を効果的に提供することが重要となり、その具体化を検討し提案していくことを当面の目標にしています。今回はNASAとコーネル大学との共同研究を前提とし滞在が決まりました。 昨日は、NASAのジェット推進研究所とジョンソン宇宙センターが参加したビデオカンファレンスが行われ、インフラフリーのソフトウェアに関する発表をしました。わずか二日間の滞在ですが、各関係者と相談もでき、現在当所で研究されているエネルギーや水に関する発表も行われ、大変充実したものとなっています。 AMESには数年ぶりに訪れましたが、その時と比べると結構変わった感じがしました。ホテルは研究所から20マイル離れているところにあり、車で1時間以上かかります。高速道路には、カープール（相乗り）という日本だと乗り合いタクシーのような車だけが走れるレーンができていて、一人でレンタカーをしている僕は、そこは使用できませんでした。また、最も大きく変わったのはNASAの脳と言われているこの研究所そのものでした。以前は未知なる未来に向かって創造的なアイデアや技術を次々と生み出した場所であったのですが、現在は国際宇宙ステーションの運営ばかりがメインになってしまい、宇宙開発の行き先がみえないと聞きました。 初めて月に人類が降り立ってから40年が経とうとしています。けれど、人類はいまだ自然を数パーセントしか理解していません。世界的な経済不安、深刻な環境問題、終わらない戦争、21世紀へ向かう私たちは、今どこを目指すべきなのでしょうか。そして、どんな未来を子供達に手渡せるのでしょうか。年末は賑やかに過ごす方が多いかと思いますが（僕も含め。笑）、少しの時間、そんなことを考えてみる時間を一人一人が持つことも大切なのかもしれません。楽しいクリスマスをお過ごしください。 |