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アメリカ出張��
NASAでの研究活動が終わって、今度はイサカ市にあるコーネル大学に滞在するためニューヨークに向いました。あいにくの悪天気でJFK空港が止まってしまい、サンフランシスコからの便も6時間遅れたため、僕がニューヨークに着いたのは夜中の12時。そのまま車でイサカ市まで運転して、朝の5時に到着しました。 1865年設立のコーネル大学は、科学工学や物理工学分野においてアメリカでランキング第一位、建築学でもかなりのレベルで北アメリカで最も入学が困難といわれています。 今回、コーネル大学との共同研究活動で取り上げたいと考えているのは、インテリジェント管理機能が居住空間でユーザーと環境の情報を同時に読み込み、住宅自身が学んでいくプロセスにおいて自己進化できるかどうか、その可能性を検討することにあります。キーワードはエントロピーを削減すること。日常生活で再利用できないエネルギーをうまく循環させることができれば、インフラフリー住宅の実現もより発展的なものにできると考えています。 リプソン先生の研究はロボットデザインです。彼が考え出したアルゴリズムでは、四つの足を持っているロボットの一つの足を外すとロボットが残った三つの足だけを使って歩き続ける方法を考えだすといいます。「推定ー調査」と呼ばれているこのアルゴリズムでは、ロボットがセンサーから取ったデータを使って、自動的に周りの環境や自分の状態をシミュレートして、自分自身をアップデートする知識を持てるということです。元々このアイデアは、「生体工学」と言われる自然にあるシステムを応用して工学システムや最新テクノロジーの設計、研究をする分野から生まれています。このシステムをうまく理解できれば今後インフラフリー住宅でも幅広く応用できると期待しています。 年末には日本に帰る予定ですが、年明け早々から、インフラフリー住宅のハードウェアに関する研究でミュンヘン工科大学へ行く事になっています。来年の3月末までに出来上がったコンセプトをまとめてあげて、今後いろいろな学会で紹介していく予定です。 |