卒業の時期
ここのところ研究関連で多忙でしたが、先週の後半は東京を離れて地方へ出向きました。

最初は名古屋です。2008年に僕の作品も展示された「バードハウスプロジェクト」の講演会に呼ばれました。2月頭に大阪で行われた同じ講演会には1000人以上が参加していましたが、今回もほとんど満席となっていました。バードハウスというプロジェクトを通して、みんなで未来の旅に出ることができて、とてもうれしく思っています。

仙台で記念写真

次は、名古屋から中部空港に行き、仙台へと向かいました。東北工業大学建築学科「公開審査会」の審査員として、午前中は講演会を行いインフラフリー研究を紹介し、午後は応募作品の中から優秀作品候補者の修士設計発表3人、4年生10人の発表を聞きました。「セルカン賞」は折り畳み可能な立て方、立方体構造の研究と開発で高さ2.1メートルの模型を発表した小檜山竜馬君に決定しました。おめでとう。

セルカン賞は小檜山君へ

翌日は、新潟三大学合同卒業設計展に呼ばれ新潟へ移動です。新潟県内から新潟大学、長岡造形大学、新潟工科大学の建築を専攻する学生が集まる合同講評会のゲストクリティークとして呼ばれています。学生が多様な視点からの作品のクリティークを受けることで、今後の活動の契機とすることを目的としている計画であり、中谷正人さん(建築ジャーナリスト)と松田達さん(建築家)らも参加していました。みんなで展示会場を巡回し、作者に対して直接作品の評価を行った上で、出展者から9名を選出、プレゼンテーションも受け僕らが評価をするといった仕組みです。

その次の日の午後からは、「地方都市・新潟のこれから」のシンポジウムに参加、僕は和歌山県串本町を中心で考えている郊外町の未来のあり方に関するインフラフリー研究の役割を簡単に紹介しました。新潟からの帰りはちょっと寄り道をして八海山まで行き、日本建築学会会長斉藤公男先生(日本大学名誉教授)の研究室の「Winter Camp」で一泊し、先生や学生達と楽しい時間を過ごしました。

新潟三大学合同卒業設計展のクリティーク

先週はあっという間に過ぎてしまいましたが、新しい人との出会いも多くて、建築づくしの一週間でした。僕自身も卒業設計の時に2キロの超高層ビルの設計を考えたことをなつかしく思い出しながら、やる気に満ちた学生の力に感動をしました。教員として、学生の目指す作品の方向性を高い視点から見つめ導くことができることはもちろん大切ですが、自分が学生だったときの気持ちも忘れずに向き合っていきたいと感じました。正直、最近僕も少し年をとったな、と思いつつ。笑
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