2009.9.16

金曜プレステージ
『浅見光彦シリーズ第35弾
         歌枕殺人事件』

浅見光彦シリーズの第35弾が登場!
ルポラーターの浅見光彦(中村俊介)は、
三年前に歌枕巡りの旅の途中で末の松山(多賀城市)で
遺体が発見された殺人事件の謎を解くために、娘の理絵(野波麻帆)と宮城県に向かう。

<2009年10月2日(金)21時〜22時52分放送>


 金曜プレステージの人気作品、浅見光彦シリーズが10月2日(金)に放送される。今回の作品は『浅見光彦シリーズ第35弾 歌枕殺人事件』<21時〜22時52分>。
 ルポラーターの浅見光彦(中村俊介)は、三年前に父を殺された「かるたクィーン」の理絵(野波麻帆)と宮城県に向かう。理絵の父は歌枕巡りの旅の途中に多賀城市の末の松山で、遺体で見つかった。理絵の父の手帳には「白浪、松山を越ゆ」という文字が躍り、血痕がついていた。多賀城市の末の松山では、海岸線も松林も見通せない。浅見は理絵の父の死の謎を探すうちに、十二年前のもう一つの殺人事件にたどり着く。果たして、二つの殺人事件の関係は?

【出演者のコメント】

☆フリールポライター・浅見光彦 … 中村俊介

 今回は歌枕の地が舞台で、知らないことがいっぱいで、歌枕にはいろいろな説があり、奥深い世界だなと思いました。川崎麻世さん演じる大学の文学部の助手がいろいろ説明してくれるのですが、短い歌にさまざまな思いや意味が込められているんだなと思いました。百人一首はあまりやったことがないんです。僕の出身の群馬では、百人一首よりも上毛カルタが主流です。仙台では、伊達政宗の像がある場所が街を一望でき、好きです。僕は川が好きなので、二口渓谷も綺麗でした。
 ヒロインの野波麻帆さんは仕事で会うのは三度目です。これまではあまり話したことがなかったのですが、明るく元気な女性ですね。
 今回は親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ち、親子愛がテーマの物語ですので、ぜひご覧下さい。

☆かるた大会・東京都クィーン 朝倉理絵 … 野波麻帆

 浅見光彦シリーズに出演できて、すごくうれしいです。浅見光彦さんのキャラクターがしっかりしていて、自分がどのように浅見光彦の世界に入っていくのか楽しみでした。
 私が演じる理絵は気の強い部分もありますが、浅見さんと接しているうちに浅見さんに恋心を抱くようになります。父親を3年前に何者かに殺された女性を演じたのですが、感情移入できました。
 中村俊介さんとは10年前に映画で少しご一緒したことがあるのですが、お芝居をこんなにしっかりとさせていただくのは初めてです。俊介さんの浅見光彦はおもしろいですね。天然でとぼけているところもあるのですが、事件の謎を解いて、頼りがいがあります。
 私の役はカルタクイーンという設定ですが、カルタのことはあまり知らなかったので、勉強になりました。カルタは20年ぶりにやりました。カルタのシーンは楽しかったです。取られると悔しい気持ちになりました(笑)。
 仙台には撮影で一週間いましたが、これまでプライベートで一日しかいたことがなかったので、ほとんど初めてです。牛タンを毎日、食べていました。塩味が好きです。

【あらすじ】

 ルポライターの浅見光彦(中村俊介)は自宅で、母の雪江(野際陽子)と従姉妹の奈美(和泉妃夏)、そして、奈美の友人の朝倉理絵(野波麻帆)と小倉百人一首カルタに興じている。理絵は東京の地区大会で優勝したカルタクイーンだという。
 「契りおきしさせもが露を命にてあはれ今年の秋もいぬめり」の札をお手つきしてから、理絵の様子がおかしい。浅見が奈美に事情を聞くと、同じ「契り〜」で始まる「契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山浪越さじとは」で歌われた宮城県多賀城市の末の松山で、三年前、理絵の父親・朝倉義昭(伊藤延広)が何者かに殺されたという。毒殺だったが、犯人はいまだつかまっていない。地元の警察に何度確かめてもほとんど門前払い同然で、奈美は光彦に助けを求めたのだ。
 浅見は愛車のソアラで、理絵と多賀城市に向かう。理絵の父親の死体が見つかった二本松の巨木の前で、理絵は父親の思い出を話す。理絵は父の手帳に「白浪、松山を越ゆ」と書かれていたことを打ち明ける。歌枕の末の松山を意味しているのだが、ここからは海岸線も松林も見通せないといぶかる。
 浅見は理絵と共に多賀城警察署に向かい、朝倉義昭の手帳を見せてもらえるようお願いする。最初は浅見のことを不審に思う横山課長(出光元)と千田刑事(中西良太)だが、浅見が警察庁刑事局長の浅見陽一郎(榎木孝明)の弟と判明すると手のひらを返し、丁重に対応する。
 義昭の手帳には「白浪、松山を越ゆ」という文字が躍り、血痕がついていた。血液鑑定から血痕は朝倉義昭のものだった。末尾の文字が乱れていることから、死の直前にかかれたものと推測される。白浪が松山を越えることなどありえないが、何か重要な意味があるのではないかと浅見は手帳の文字を凝視した。
 浅見は義昭が殺された当日の足跡を追うことにした。まずは、国営みちのく杜の湖畔公園のふるさと村に向かう。ふるさと村には東北六県に残る古い民家が移築復元されている。義昭は役所の社会教育課で郷土史の編さんをやっていたので、ふるさと村に来たのではないかと理絵は言う。
 浅見と理絵は東北文化大学文学部教授・窪村孝義(津嘉山正種)と出会う。窪村教授は短歌の研究では第一人者だという。歌枕の「末の松山」について、浅見は窪村教授に聞くが、時間のない窪村の代わりに助手の浜田弘(川崎麻世)が答える。「浦ちかくふりくる雪は白浪の末の松山こすかとぞ見ゆ」という歌が最初に「末の松山」を歌枕にした。この歌が元歌となって、その後も多くの歌に詠まれた。浜田は「どんな大きな波でも末の松山を越すなんてあり得ない。それを男女の愛に見立てて、心変わりがない愛にたとえた」と言う。
 浅見と理絵は青根温泉郷の老舗旅館に向かう。三年前の七月二日に義昭は立ち寄った。女将(竹下江里子)には義昭の記憶はなかったが、十二年前に歌枕巡りの途中で、旅館から近い有耶無耶の関で、野森恒子(村井麻友美)という教師が殺されたことがわかる。死因は絞殺による窒息死だった。旅行用バッグの掛け金の内側から指紋が採取されたが、親指の一部のものだけだった。犯人が拭き忘れたものと推測される。
 朝倉義昭は三年前に宮城県多賀城の末の松山、野森恒子は十二年前に宮城県川崎町の有耶無耶の関で殺された。殺人の手口は違うが、接点のない二人はどちらも短歌愛好家で、歌枕巡りの旅の途中だった。
 果たして、二つの殺人事件の関係は? 浅見光彦の鋭い推理が事件の核心に迫る。


【概要】

■ キャスト

中村俊介
野波麻帆
川崎麻世
中西良太
吉満涼太
和泉妃夏
出光 元
津嘉山正種
榎木孝明
野際陽子

■スタッフ

原作
内田康夫
企画
金井卓也(フジテレビ)
プロデューサー
小林俊一(彩の会)
大下晴義(彩の会)
金丸哲也(東映)
脚本
峯尾基三
音楽
渡辺俊幸
演出
林 憲昭(彩の会)
制作
フジテレビ
彩の会

2009年9月16日発行「パブペパNo.09-227」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。