2009.9.1

『嵐がくれたもの』

三浦透子・山口愛・永岡佑・岩崎ひろみ・宮本真希・沢田亜矢子・原田大二郎
8月20日、都内のホテルで『嵐がくれたもの』の制作発表が行われ、主要キャストが勢ぞろい。
三浦透子・山口愛・永岡佑・岩崎ひろみ・宮本真希・沢田亜矢子・原田大二郎

戦後最大級の被害、あの『伊勢湾台風』から50年―

http://www.tokai-tv.com/arashi/

<2009年8月31日(月)スタート 毎週月〜金 13時30分〜14時>
※10月12日(月・祝)放送休止 HD・字幕・データ放送


 戦後最大級の自然災害「伊勢湾台風」から50年。その後、防災体制も構築され、物心両面で時代は大きく変わりました。しかし、母親の子供への愛情に変わりはありません。
 このドラマは、伊勢湾台風で離れ離れになった母と子の悲劇を、オリジナルストーリーで描くフィクションです。開局間もない東海テレビがとらえた当時の貴重な報道映像も、ドラマの中で使用します。

<ストーリー>

 昭和20年の名古屋空襲で戦災孤児となった節子(岩崎ひろみ)は、神崎家で大吉と静子の一人息子である恭平(永岡佑)と共に育てられた。神崎家は代々警察官を務める厳格な家庭。神崎家への恩返しのため、父親からその正義感を強く受け継いだ節子は警官となった。
 そして、節子は恭平ともめでたく結婚、待望の娘は「順子」と名付けられた。
 一年後、順子が心臓の病と分かるが家族の力でなんとか乗り越え、希望が見えた。だが、その時の問題で節子と両親の間には溝ができていた。

 ―そして、昭和34年9月26日。台風の非常事態の中、節子は職務を全うし、家へ戻らなかった。「一刻も早く家族の元に帰りたい」。そんな思いは警察官として打ち消して…。その間、家の状況を知る手だては何もなかった。  
 神崎家がある一帯は、すべて押し寄せた水に流されてしまっていた。そして、父母の亡きがらと対面。そんな時、節子は順子と同じくらいの赤ん坊と避難所で出会う。周辺に親の姿はない。親を捜そうとその子を背負い避難所を歩き回るが、ついに恭平と順子の姿を見つけることはできなかった。

 それもそのはず、被災の影響で記憶喪失となった恭平は、華道家元・宇田川宗助(原田大二郎)の手によって、台風で亡くなった資産家と入れ替えられ、娘・順子と共にまったくの別人として東京へ連れて行かれていた。 愛する夫と娘を失った悲しみ。やがて、徐々に復興の兆しがみえる中で、それまでの自分の生き方を悔いた節子は、おぶった赤ん坊を「順子」と名づけ、自分たち二人の幸せのためだけに生きていくことを決意する。

<出演者のコメント>

 8月20日(木)、都内のホテルで『嵐がくれたもの』の制作発表が行われました。
 会見には、主人公の神崎節子を演じる岩崎ひろみをはじめ、主要なキャストがそろい、作品への意気込みを語りました。

◆神崎節子 … 岩崎ひろみ

岩崎ひろみ

 私の家には1歳8ヵ月になる娘がいます。最初に台本を読んで「私が節子を演じるなら辛すぎるけど、でも演じたい」と思いました。今、母であることの強さを、節子を演じることであらためて教えてもらっている気がしています。節子は他人がどう思おうと、母親としての正義、母親の愛情というものを一身に、体の芯にぶれなく持っている女性です。撮影ではどんどん状況が変わり、年齢も経て、ある意味、強い女性にますますなっています。ドラマは短い間に話がスピーディーに進み、節子のキャラクターも成長していくので、できれば1話たりとも見逃さずご覧いただければと思っています。

◆宇田川百合子 … 宮本真希

宮本真希

 ハンディキャップのある役を演じるのは初めてですが、実際に全盲の華道家の方がいらして、生活の工夫や花を活けるときどれくらい介助が必要なのか、逆にどれくらい介助なしでやっているのか教えていただきました。私もその場で実演しましたが、日頃使ってない部分の脳を使っていることが身をもって分かりました。
 また、私は宝塚歌劇団にいたとき、阪神淡路大震災を経験しています。災害に伴うさまざまな悲しみというのを目にしているので、その点も丁寧に伝わるように演じられれば、と日々がんばっております。一話も見逃さずこの作品をじっくり見ていただき、支援していただければ幸いです。

◆神崎恭平 … 永岡 佑

永岡 佑

 伊勢湾台風という実際にあった災害で、多くの方が亡くなられているだけに、そういう方々に失礼のないよう、誠意を持って演じていこうと思っています。作品は温かくて切ない家族の物語になっていますので、ぜひご覧になってください。撮影は愛知ロケで始まりましたが、ロケの間ずっと雨の予報でした。ところが岩崎さんが「私は晴れ女だから大丈夫!」と言ったんです。「本当に!?」と思っていたら実際毎日晴れで。「この人、すごいな!」と思いましたが、以来、岩崎さんの尻に敷かれっぱなしです(笑)。

◆神崎順子 … 三浦透子

 すごくお母さん思いで、すごくかわいくて、すごく明るくて元気。順子はそんな女の子です。私自身も明るいところはありますが、画面を通して順子のすてきなところや私の一生懸命なところを伝えられるようがんばります!

◆宇田川亜弓 … 山口 愛

 亜弓は華道の家元の家で育ちましたが、すごくしっかりしたお母さん思いの優しい女の子です。そんな亜弓の良さをしっかり表現できるようがんばります。

◆宇田川加代 … 沢田亜矢子

沢田亜矢子

 私は母親業を24年しておりまして、女優業はそれ以上やっております。今回、完成した第一週を見て、不覚にも泣いてしまいました。それだけ母親としてのうそのないドラマです。私も母親として育った24年間をこの作品にぶつけるつもりです。母親として至らないところも、優しさも、醜さも全部ぶつけてみようと思っています。全国のすべてのお母さまに見ていただきたいドラマです。

◆宇田川宗助 … 原田大二郎

原田大二郎

 この作品は“ただもの”ではありません。作品のランクというのは作っている者がどれくらい本気で作っているかで決まります。「嵐がくれたもの」は制作者、出演者一同がかなり本気です。第一週を見たら、みんながまじめにドラマに取り組む姿勢が画面に出ていて、とてもうれしかった。本当に休憩中はみんなでにぎやかに騒いでいるとは思えないくらいで(笑)。とにかく一生懸命、ドラマのことを考えて作っている作品です。素晴らしいドラマを皆さんにお届けできると確信しております。ぜひご覧ください。

【スタッフコメント】

◆市野直親プロデューサー(東海テレビ)

 『嵐がくれたもの』の制作には大きな柱が二つあります。
 一つ目は、大事なものはずっと変わらないということです。50年前の台風直後の新聞にも書かれている言葉で、「災害を乗り越えるときは、隣の人と助けあってがんばっていこう」というものがあります。昨今のゲリラ豪雨や台風のときでも、新聞や雑誌に同じ言葉が書かれています。50年経ち、防災体制やいろいろな機械、設備はめまぐるしく進化していますが、困難を乗り越えるときは、人と人の心の支えしかないということはまったく変わりないと思います。また、変わらないものの一つに親と子の心の交流があると思います。さまざまな親子の形態がある昨今ですが、親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ちは変わらないと私は信じています。
 二つ目の柱は、人は必ず物事を忘れていくということです。伊勢湾台風は昨年50回忌を迎えましたが、そのとき多くの方々が、あんなに悲しい思いをしたのに、あれだけ大変な思いをしたのに、なぜか記憶が薄れてしまう、どうしても思い出せない部分があると、おっしゃっていたのが印象に残っています。
 弊社には開局、間もない中、たくさんの先輩たちが過酷な状況にも負けず、台風の状況を伝えようとして必死に撮った映像が残っています。今回のドラマで、その一部を使います。伊勢湾台風ならびに、災害の中で生き抜いた人たち、さらにその後も力強く生き抜いた人たちの姿、これこそ風化させてはいけないものだと思います。そしてそれを伝えるのが、本社を東海地方に置くテレビ局の意義だと思っています。
 昨今、自分の部屋で、一人で、自分の好きなドラマを見る風潮があるようですが、このドラマだけは大事な方と一緒に、また大事な方を誘ってみたくなるドラマでありたいと思っています。魂のこもった30分間を、全国の皆さまにお届けします。


番組概要

【番組タイトル】

『嵐がくれたもの』

【放送日時】

2009年8月31日(月)〜
毎週月〜金曜日 13時30分〜14時放送

【キャスト】

神崎節子 … 岩崎ひろみ
宇田川百合子 … 宮本真希
神崎恭平 … 永岡 佑
神崎順子 … 三浦透子
宇田川亜弓 … 山口 愛
宇田川加代 … 沢田亜矢子
宇田川宗助 … 原田大二郎
ほか

【スタッフ】

脚本
清水曙美
いとう斗士八
青木江梨花
プロデューサー
市野直親(東海テレビ)
沼田通嗣(テレパック)
演出
藤尾 隆(テレパック)
杉村六郎
音楽
富貴晴美
主題歌
THE ALFEE
(EMIミュージック・ジャパン)
 『夜明けを求めて』
制作
東海テレビ放送
テレパック

2009年8月31日発行「新番組発表資料 No.09-027」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。