2009.10.09
山崎豊子による超ベストセラー、唐沢寿明主演でドラマ
主演を務める唐沢寿明。
<2009年10月15日(木)スタート> ※毎週木曜22時放送。 ※初回のみ、21時スタートの2時間18分スペシャル
フジテレビではこのたび、開局50周年記念連続ドラマの最後を飾る作品として、山崎豊子原作の『不毛地帯』をドラマ化。来る2009年10月15日(木)、21時からの2時間18分スペシャルでスタートし、その後半年間、毎週木曜夜10時枠の連続ドラマとして放送する。主人公を演じるのは、唐沢寿明。唐沢が山崎豊子原作に挑むのは、フジテレビ開局45周年記念ドラマとして放送し、高視聴率を記録した、あの『白い巨塔(2003年10月〜2004年3月 フジテレビ系全国ネット)』以来、6年ぶりのこととなる。
原作の小説『不毛地帯』は、1973年から78年までサンデー毎日に連載され、その後、書籍化。これまでに累計510万部(2009年10月現在)を売り上げたベストセラー小説だ。舞台となるのは、終戦から、ひたすら復興を目指して走り続け、経済が驚異的な回復を見せ始めた高度成長期の日本。終戦後、11年もの長きにわたるシベリア抑留という過酷な経験を経て、帰国後、総合商社に入社した男が、戦後の荒廃から社会が立ち直ろうとする激動の時代を背景に、再びビジネスという“戦場”に身を投じ、戦争体験という過去との葛藤を抱えながら、世界を相手に戦うさまを描いていく。物語の始まりから終結までおよそ30年間、世界各地を舞台に描く超大作。ドラマ化に当たっては、海外ロケをふんだんに盛り込み、放送期間半年をかけて物語を丁寧に描く。
気になる出演者陣も彩り豊かだ。主人公・壹岐正を演じる唐沢寿明を取り巻く顔ぶれとして、壹岐正の妻に和久井映見。娘・直子役に多部未華子。陸軍士官学校以来の同期であり親友に柳葉敏郎。後に壹岐の心の支えとなる女性に小雪。軍人時代の上官に橋爪功、中村敦夫。上官の息子で現在は僧籍に入っている元軍人に佐々木蔵之介。商社で働き始めてからの壹岐を取り巻く人々として原田芳雄、天海祐希、竹野内豊、岸部一徳、遠藤憲一、伊東四朗、段田安則、古田新太、阿部サダヲ、松重豊、梶原善、袴田吉彦など、まさにこの一作品で、連続ドラマが数本作れてしまうような豪華、かつ個性豊かなキャストが勢ぞろいする。さらに、メインテーマ曲を手がけるのは、あの坂本龍一。テレビドラマへの楽曲書き下ろしは実に9年半ぶりのことで、楽曲提供に際しては、「国家に翻弄される個人の苦悩と救済というものを表してみたかった。これは過去の話ではなく、現在も世界中に起こっていることだと思うのです」とコメントしている。
このドラマの舞台となるのは、終戦から驚異的な復興を遂げた60年代、70年代の日本。しかし、「また懐古調のドラマなんじゃないの?」などと思う事なかれ!『不毛地帯』は、戦後、シベリア抑留という過酷な経験を経た後、商社マンとして激動の時代を必死に生きた、壹岐正という一人の男の生きざまを描いた作品だ。そこには、憎悪、純愛、悔恨、悲恋、嫉妬…など、いつの時代にも共通するテーマがあふれている。主人公が悩み、時に挫折し、葛藤しながらも、次々と現れる難題に果敢に挑んでゆく姿は、21世紀の今を生きるわれわれの心を激しく揺さぶるに違いない。
空前絶後のスケールでお届けする、フジテレビ開局50周年記念ドラマ『不毛地帯』は、10月15日(木)スタート。レギュラー放送は22時からだが、初回は21時からの2時間18分スペシャルでお送りする。ぜひともご注目いただきたい。
このドラマはフィクションです。実在する人物とは一切関係ありません。
1912年生まれ。陸軍大学校を首席で卒業したエリート軍人。
第二次大戦中、軍の最高統帥機関だった大本営の参謀として作戦立案にあたっていた。終戦を受け入れずソ連軍に対する徹底抗戦を主張する関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かうが、ソ連軍に拘束される。その後軍事裁判で強制労働25年の刑を宣告され、一度送られたら生きて帰ることはできないといわれたシベリア極北の流刑地ラゾに送られた。11年間に及ぶ強制労働を耐え抜いて昭和31年に帰国する。軍人時代の肩書やコネを一切利用しないことを条件に、近畿商事に入社するが…。
壹岐正の妻。壹岐が陸軍大学校時代に、担当教官であった坂野の娘。壹岐のシベリア抑留中は女手ひとつで二人の子供を育て、壹岐が帰国してからも強制労働による極度の栄養失調から回復するまでの間、大阪府庁民生課で働きながら家計を支えていた。
壹岐の娘。佳子の苦労を目の当たりにしてきたため、川又から防衛庁に誘われた壹岐に、二度と戦争にはかかわらないでほしい、と懇願した。父の商社就職を心から喜ぶ。
防衛庁の空将補で、次期空幕長とうわさされる男。自衛隊のあり方に疑問を抱き、自分が空幕長になって、自衛隊を国民に認められるものに変えたいという理想を持っている。壹岐とは陸軍士官学校時代からの同期でもあり、親友。壹岐がシベリアに抑留されている間、佳子に仕事を紹介するなど、何かと壹岐家を支えてきた。壹岐を防衛庁に誘うが…。
防衛庁官房長。元内務省役員で警察畑出身。警察予備隊以来の生え抜きの防衛官僚である。鮫島と手を結び、防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを採用するよう総理派に働きかける。
川又の部下。小出とは防衛庁空幕時代の同僚。現在、防衛部の防衛課計画班長。次期主力戦闘機導入に際し、近畿商事とつながり防衛庁からの情報を提供している。金と女に目がなく、気の弱い臆病な男。
満州関東軍の幕僚。壹岐ともにシベリアに送られる。帰国後は、シベリア帰還者と遺族のための組織「朔風会」を、決して豊かとはいえない暮らしの中で運営する。
大陸鉄道司令官。中将。壹岐とはシベリア抑留中にハバロフスクで再会。極東軍事裁判に、ソ連側の証人として出廷することを強要される。一度はそれを受け入れ、裁判のために日本の地を踏むが…。
秋津中将の息子。千里の兄。フィリピンで終戦を迎えるが、多くの部下を死なせてしまったことに責任を感じ、仏門に入って厳しい修業を続けている。
秋津中将の娘。京都に住み、陶芸家を志している。父の最期について話を聞かせてほしい、と壹岐に手紙を送る。軍人であった亡き父の面影を感じさせる壹岐に心を引かれる。
クラブ「ル・ボア」経営者の娘。母の店でピアノの弾き語りをしている。商社の人間とも交流が深く、情報通。兵頭とは以前からの顔なじみである。
東京商事航空機部長。「航空機の東京商事」という実績を築いた人物。防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを推す。「空のギャング」との異名をとり、目的のためには手段を選ばない。ものを売り込むためには、名実ともに身をていして働く、生まれたときから商社マンのような男。
近畿商事代表取締役社長。開拓精神旺盛で、大局を見極め大胆な施策を打ち出す、トップとしての資質に恵まれた人物。繊維を中心に扱っていた近畿商事の国際化を進めるにあたって、大本営の作戦参謀だった壹岐の情報収集力や状況分析力に目をつけ、近畿商事で働かないかと誘う。
近畿商事東京支社長。鉄鋼や航空機を扱う東京支社のトップとして、防衛庁の次期主力戦闘機受注を獲得するために、防衛庁の中枢と太いパイプを持つ壹岐を航空機部に異動させるよう大門に進言する。防衛庁の次期主力戦闘機にラッキード社のF104を推すが…。
近畿商事東京支社鉄鋼部に勤務。陸軍士官学校五十八期で、壹岐の後輩にあたる。近畿商事の将来を世界的な視点でとらえ、つねに精力的に仕事に臨んでいる。商社の世界に戸惑う壹岐に対し、良き理解者となる。
近畿商事東京支社航空機部に勤務。防衛庁の次期主力戦闘機受注のために、芦田に接触する。かつて防衛庁の防衛部調査課班長であったが、近畿商事に機密情報を漏らしたことが発覚しかけたのをきっかけに近畿商事に入社した。自分を拾ってくれた近畿商事に恩義を感じて、実績を挙げよう焦っている。
近畿商事ニューヨーク支店勤務。大門社長のアメリカ出張に同行し、ニューヨークを訪れた壹岐と出会う。はっきりとものを言うが、それが決して嫌みにはならないタイプ。兵頭とは同期入社。
近畿商事ロサンゼルス支店勤務。女性問題を起こしてメキシコ支店に左遷された過去があり、現在は出世コースから外れている。大門社長のアメリカ出張に同行しロサンゼルスを訪れた壹岐を、ラッキード社の工場に案内する。
経済企画庁長官。防衛庁の次期主力戦闘機を決定する国防会議のメンバーでもある。壹岐とは、戦時中に早期和平工作についてひそかに議論しあった仲で、旧知の間柄。政界や官僚とのつながりが広く、党内の総理派にも顔が利く人物。
毎朝新聞政治部記者。現在は防衛庁詰めで、次期主力戦闘機の機種決定に関連する問題を取材している。ジャーナリスト魂にあふれ、政治的圧力にも真っ向から立ち向かう独立心の強い男。
陸軍士官学校を首席で卒業し、第二次大戦中は軍の最高統帥機関である大本営の参謀として作戦立案にあたっていた壹岐正(唐沢寿明)は、終戦を受け入れず、日ソ中立条約を侵して侵攻してきたソ連軍に対する徹底抗戦を主張する関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かった。そこで、関東軍の幕僚・谷川正治(橋爪功)らとともにソ連軍に拘束された壹岐は、戦犯としてソ連の軍事裁判にかけられ、強制労働25年の刑を宣告されると、一度送られたら二度と生きて帰ることはできないといわれたシベリア極北の流刑地ラゾに送られてしまう。
生死の境をさまよう過酷な強制労働を11年もの長きにわたって耐え抜いた壹岐は、昭和31年に帰国する。それからの2年間、壹岐は、強制労働によってむしばまれた体の回復と、シベリアから一緒に帰国した部下たちの就職の世話に専念した。その間は、妻の佳子(和久井映見)が大阪府庁民生課で働きながら家計を支えていた。
そんなある日、壹岐のもとに、士官学校時代からの親友で、防衛庁の空将補である川又伊佐雄(柳葉敏郎)がやってくる。川又は、この国を守るために一緒に働いてほしい、と壹岐を防衛庁に誘った。しかし壹岐は、自らがかかわった作戦により、多くの兵士や民間人を死なせてしまった責任から、もう国防にかかわる資格はない、と答えて川又の誘いを断った。
壹岐は、部下たちの就職が片付いたのを機に、かねてから誘われていた近畿商事への就職を決意する。近畿商事は繊維を中心に扱う商社だが、経済の発展を見越して、重工業化・国際化を推進しようとしていた。社長の大門一三(原田芳雄)に会った壹岐は、軍人時代のコネや肩書きを一切利用しないことを条件に、近畿商事に入社し、社長室嘱託として繊維部で働き始める。それを知った壹岐の長女・直子(多部未華子)は大喜びだった。母・佳子の苦労する姿をずっと見続けてきた直子は、二度と戦争にはかかわらないでほしいと願い、壹岐が防衛庁で働くことにも強く反対していたのだ。
そんな折、壹岐のもとに、秋津千里(小雪)という女性から手紙が届く。千里は、大陸鉄道司令官だった秋津紀武(中村敦夫)の娘だった。壹岐と秋津は、シベリア抑留中に、ソ連側の証人として東京裁判に出廷させられようとしていた。ソ連側は、壹岐や秋津に、天皇に戦争責任があったと証言させようとしたのだ。だが秋津は、それを断固拒否し、裁判の前夜、自ら命を断っていた。
壹岐は、父の話が聞きたいという千里の願いを受け、彼女が住む京都を訪れる。千里は、父が大切にしていた青磁の香炉にみせられ、陶芸の道に進んだのだという。その際、壹岐は、千里の兄・清輝(佐々木蔵之介)が、ルソン島で多くの部下を死なせてしまった責任に苦しみ、仏門に入って厳しい修行を続けていると知って衝撃を受ける。
そのころ、国内の有力商社各社は、防衛庁の第2次防FX=次期主力戦闘機の受注をめぐって水面下で激しい戦いを繰り広げていた。航空機部を置く近畿商事東京支社の支社長・里井達也(岸部一徳)は、劣勢を跳ね返す最後の切り札として、川又ら防衛庁の空幕中枢部と強いパイプを持つ壹岐が必要だと大門に進言する。
木曜劇場 フジテレビ開局50周年記念ドラマ 『不毛地帯』
2009年10月15日(木)スタート 毎週木曜22時
※初回は、21時からの2時間18分スペシャル
唐沢寿明
(以下、五十音順)
阿部サダヲ
天海祐希
伊東四朗
遠藤憲一
梶原 善
岸部一徳
小雪
佐々木蔵之介
竹野内 豊
多部未華子
段田安則
中村敦夫
袴田吉彦
橋爪 功
原田芳雄
古田新太
松重 豊
柳葉敏郎
和久井映見
ほか
2009年10月4日発行「新番組発表資料 No.09-028」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。