フジテレビ開局50周年企画のトリを飾るのは、
三谷幸喜書き下ろしのスペシャルドラマ『わが家の歴史』
三夜連続放送、トータル8時間の超大型企画
テーマは“家族”
昭和2年から昭和39年まで、激動の時代を
底抜けの明るさとバイタリティーで生き抜いたある家族の物語
たくさんの笑いと感動とともにお届けします
出演者は、かつてない、そして二度とないであろう豪華な顔ぶれ。
ゴールデンタイムの連続ドラマの主役級が一堂に会し、大家族・八女家を演じます。
登場人物一人一人が、個性あふれる愛すべきキャラクターでありつつ、それぞれに深いドラマがあるのは、三谷作品ならでは。
多彩な出演者たちがどんな家族を演じるのか、期待は高まります。
さらにこのドラマは、架空の一家の目線で壮大な戦後史を描きます。
一家は、40件近くの歴史的な出来事・事件(太平洋戦争、天皇巡幸、帝銀事件、洞爺丸事故、安保闘争、新幹線開通、東京オリンピック…)に遭遇し、30人近い実在の人物(吉田茂、美空ひばり、手塚治虫、力道山、升田幸三、榎本健一、古川ロッパ、糸川英夫…)、いわゆる時代の寵児たちに出会います。もちろんこの著名人たちを演じるゲスト陣も驚きの豪華キャスト。
旬の人、超大物タレント、ベテラン俳優が続々登場します。
撮影は9月から12月までの約4カ月。昭和の風景を求めて、九州ほか国内ロケ進行中、そして10月終わりからは上海ロケを敢行します。
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これはある家族の物語であり すべての家族の物語。
フジテレビ50周年を飾る現代日本が走り抜けた歴史とその証。
そして後世に送る物語です。
モットーは、人間倒れる時は前向きに倒れろ。山師的性格で一獲千金の夢を見て妙な商売に手を出して失敗ばかりしている。八女家の問題児。だが、時次郎の底抜けの明るさが一家を照らしている。
元々は良家の出身。時次郎との間に二男三女をもうける。住むところもない八女家の現実を憂い、生活力のない夫・時次郎にあきれながらも離れることはない。
家族の幸せを願い、前向きに生きる。極貧の一家を支えるために中洲のクラブ「長い夜」で働く。そんな中、勤め先の経営者・鬼塚大造と恋に落ちる。大造への愛を貫いて内縁の道を選ぶ。家族を思うがゆえに悩み、傷つくこともあるが、強い意志と深い愛で困難を乗り越えていく。
秀才で、一家の誇り。東大に進学し、将来を期待される。令嬢・一之瀬ゆかりと恋に落ちるが、ゆかりの両親に交際を禁じられる。糸川教授の元、ロケット工学の研究にいそしむ。
なかなか地に足の付かないやんちゃな気質。クラブのバーテン、警察予備隊など職を転々とした後、古川ロッパの付き人をしながら役者を志す。宗男の屈託のなさは一家の精神的支えでもある。
幼いころから読書が趣味、大人びた性格。上京後、出版社に就職。編集者として担当した偏屈な作家・阿野の才能を一番に理解し、やがて付き合うことに。キャリアウーマンの先がけでもある。
素直な性格の末っ子。幼いころから絵を描くことが大好き。美術大学に進み、あこがれの手塚治虫のアシスタントとなり、手塚のすさまじい仕事ぶりを目の当たりにする。つるちゃんに思いを寄せられる。
博多の新進実業家。戦後日本の復興に力を尽くし、中洲に繁栄をもたらす。政子に安らぎを感じ“結婚”を申し込み、八女家ごと受け入れる。仕事では快進撃を遂げ、東京進出も成功させる。しかし、志半ばにしてがんに倒れる。
世間知らずの令嬢。政子とは女学校時代からの親友。両親に、義男との交際を反対されるが、お互いに思いは断ちがたく、運命の恋に翻弄される。波乱に満ちた人生を歩むことになる。
クラブ「長い夜」のホステス。気さくな性格で、同僚の政子に対して親身になる。のちに宗男と結婚して家族の一員となる。八女家への思いはとても強い。
波子が編集者として担当する偏屈な作家。いい年をしてかい性はなく、プライドは高い。余計なことをあえて言うタイプ。一作目はそこそこ評価されたが、二作目が完成する気配がないまま年月が過ぎる。
帝銀事件の犯人に間違われたことから流浪の人生を送ることに。輪タク、南極観測隊、警備員、黒四ダム建設、あらゆる職を転々とする。房子に恋をしている。思い込みが強い。だが、誰よりもサバイバルに強い。
召集され満州に。戦死したと思われていたが、戦後シベリア抑留から帰還。その時には共産主義者に変貌していた、いわゆる“赤い引き上げ”の一人。すでに大造の妻になっていた政子と再会。左翼グループの活動に身をやつす。
「軍曹殿!」のかけ声とともに現れては、時次郎の山師的性格に火をつける。しかし、ずさんな事業計画は常に失敗。八女家にとっては迷惑な存在。
大造の妻であり、仕事上のパートナー。大造とともに博多の鬼塚観光を築いてきた。きっぷのいいやり手の副社長。政子を一目見たときから、夫・大造の好みであることを見抜いていた。ビジネス上ではドライでありながら、人情に厚い一面も。
戦前、筑豊の炭鉱で働く八女時次郎は、妻マキと、長女政子(4)を頭にする5人の子供たちを東京見物に連れて行く。その時浅草の天ぷら屋で会った榎本健一(エノケン)と歌ったのがエノケンのヒット曲“ベアトリ姐ちゃん”。その曲が、その後の八女家のテーマソングになる。楽しい時、みんなで“ベアトリ姐ちゃん”を歌い、つらいときもこの曲を歌ってこの家族は悲しみを乗り越えていくことになる。
昭和20年、日本は終戦を迎えた。政子17歳。
弟義男(16)は東大を目指していた。もう一人の弟宗男(15)は中洲の街で働いていた。さらにその下には妹たち、大人びた性格の波子(14)と素直な房子(13)がいた。
甲斐性のない時次郎に代わって、働き続ける政子。一家は知り合いの家の六畳一間に居候していた。極貧生活の中でも、家族の結束は固かった。
そんなとき、中洲のクラブ「長い夜」で働き始めた政子は、勤め先の社長である、やり手の新進実業家・鬼塚大造と知り合う。大造は、戦争で死んでいった友達のためにもと、焼け果てた博多の街の復興に心血注いでいた。
大造は、家族を思い地道に生きる政子に引かれた。政子も、大造への尊敬の念がいつしか愛に変わる。
しかし、大造には妻がいた。
「妻のいる立場で虫のいい話ですが、お嬢さんを下さい」
大造は、時次郎とマキに頭を下げる。「ご家族を私が守る」という大造の誓いに後押しされ、政子は大造と“結婚”する。
昭和24年、天皇の九州巡幸が始まった。家族そろって出かけた政子が群衆の中に見たのは、大造と本妻・千晶さんの姿だった。母マキは政子に尋ねる「淋しくないとね?」。政子は答える「全然。だって私には皆がおるから」。帰り道、一家は“ベアトリ姐ちゃん”を合唱する。
時は流れた。東大で学ぶ義男、大造の経営する「長い夜」で働く宗男。そして、時次郎は一獲千金を夢見て、博多に象を呼ぶ事業を企てる。奇しくも東京では、上野動物園に象のインディラがインドから贈られる目前だった。時次郎指揮の元、象が到着する当日、博多港で待ち受ける人々の前に届いたのは象のしっぽだった。タイからの輸送中に象は亡くなってしまっていた。象のしっぽを手にした時次郎は人々に向かって言う「象の本体は遅れてこちらに向かっています」。苦しい言い訳は通じるはずもなく、八女家は博多一の憎まれ者となってしまう。
そんなとき、大造が政子に提案する。横浜に米兵相手のクラブを作りたい、家族全員で東京に行かないか、と。大造の本音は、一家にもうつらい思いをさせたくない、博多から離れさせたかった。政子と家族は、大造の決断に従う。
一家は新天地東京へ発つ。昭和24年秋。
そのときは、まだ誰も知らない。
これは、一家が出会う大きな歴史のほんのはじまりに過ぎないことを。
その後、この家族を待ち受けていたのは…洞爺丸事故、二重橋事件、安保闘争、東京オリンピックなどたくさんの歴史的できごと。そして、吉田茂、美空ひばり、手塚治虫、力道山をはじめとする時代の寵児たちだということを。
《以上が第一夜のストーリー。第二夜からは上京後の八女家に。》
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2006年の企画立ち上げに始まり、構想4年、放送まで足かけ5年。
前代未聞の規格でお送りする『わが家の歴史』。
フジテレビが総力を挙げ、
50年の感謝を込め、
史上最強のスペシャルドラマをお届けします。
2009年10月13日発行「新番組発表資料 No.09-031」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。