2009.11.11

輪廻の雨

(左から)瀬戸康史、山本裕典
兄・孝平(山本裕典)と弟・修平(瀬戸康史)との兄弟のきずなを描く(左から)瀬戸康史、山本裕典

<今冬放送>


(左から)山本裕典、瀬戸康史
(左から)山本裕典、瀬戸康史

 1987年に創設されて以来、坂元裕二、野島伸司、水橋文美江、浅野妙子といった多くのスター脚本家を輩出。最近では『ヴォイス〜命なき者の声〜』の金子茂樹(第16回大賞受賞者)『メイちゃんの執事』『任侠ヘルパー』を手がけた古家和尚(第17回大賞受賞者)など、まさに脚本家の登竜門といわれる「フジテレビヤングシナリオ大賞」。この第21回の大賞受賞作『輪廻の雨』が主演・山本裕典、その弟役に瀬戸康史を迎え、この冬ドラマ化される。
 『輪廻の雨』は東京都在住の派遣社員、桑村さや香さん(27)の作品。母は死に、父には捨てられてしまった兄(山本裕典)と、知的障害者の弟(瀬戸康史)の兄弟のきずなを描いた、シリアスかつ重厚なドラマ。知的障害の弟を抱えながらも必死に生きる兄が、ふとした事件をきっかけに転落してしまう、という社会性の強いこの作品は、「弟への“愛情”と“憎しみ”に揺れ、世の中の不条理に苦悩する主人公の心の葛藤が繊細に描かれている」と審査員からの高い評価を受け、応募総数1450篇の中から大賞に選ばれた。
 そして、この作品の監督をつとめるのは、『風のガーデン』で演出補、『ブザー・ビート』では監督補を務め、この作品がまさに監督デビューとなる並木道子。若き感性あふれる脚本にフレッシュな顔ぶれの俳優、そして若き監督によって生まれるドラマという点でも期待が高まる。

(プロデューサー・中野利幸コメント)

 今年で21回目を迎える「ヤングシナリオ大賞」は、討議に討議を重ね現代に切り込みながら、人生の不条理さを描いた『輪廻の雨』が選ばれました。悲劇的なドラマには選考過程でも賛否両論がありましたが、目標の持ちづらい現代を反映した作品が選ばれていくのは、まさに時代に合わせて新しい脚本家を発掘していく「ヤングシナリオ大賞」のあるべき宿命だと思います。
 1500近い応募作から選ばれた20代の若い脚本家、桑村さや香さん、そして20代のディレクター、並木道子がドラマ初デビューになります。
 そして、今回の出演陣は主演の兄に山本裕典さんと弟に瀬戸康史さんと、今をときめき、また次世代を担って行くであろう2人を中心に他ドラマでは主演を務める貫地谷しほりさん、永井大さんやベテランの手塚理美さん等が脇を固める豪華な布陣で制作します。
 現場は若いディレクターを支えようという雰囲気が満ちあふれていて、化学反応が楽しみな作品です。

あらすじ

山本裕典
山本裕典

 母を亡くし、父には捨てられた主人公・三上孝平(山本裕典)。共に暮らす知的障害者の弟・修平(瀬戸康史)が勤める工場の工場長に日常的に暴力を振るわれていると知った上に工場長から警察に通報すると脅され、逆上した孝平は、工場の金を奪ったうえ、工場長を殺し、修平の手を借りて死体を山に埋めてしまう。捜査に動き出した刑事の徳永(永井大)と青木(青木崇高)らは、修平の言動から三上兄弟を疑い始める。「殺生はいけないこと」と教えられてきた修平は、「悪い人間は死んで良いものに生まれ変わる」と諭されるが、兄の殺人を理解できないストレスから警察や孝平の友人に逮捕の決め手となる言動を見せてしまって…。

番組概要

キャスト

  • 山本裕典
  • 瀬戸康史
  • 貫地谷しほり
  • 青木崇高
  •   ・
  • 手塚理美
  • 永井 大

スタッフ

脚本
桑村さや香
プロデュース
中野利幸
演出
並木道子
制作
フジテレビドラマ制作センター

2009年11月11日発行「パブペパNo.09-274」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。