今年初の雪
1月4日から出張のため、アメリカに来ています。片道10時間以上、飛行機に乗ってやってきたもの、滞在はたったの三日間(笑)年に一回行われるAIAA協会デザインエンジニアリング委員会に参加したり、NASAの打ち合わせがあったり、いつもながら慌ただしいスケジュールです。

今回、AIAAが行われた場所は、アメリカネバダ州のレノ市。日本ではあまり知られてないようですが、ここは小さいラスベガスと言われていて、山の中にある町です。ロスから飛行機で1時間半で行くことができます。約18万人が住んでいるリノ市に着いたら、そこは一面の雪景色。思えば、今年初めての雪です。雪が降ると、町が白く輝いてすごくきれいに見えます。

レノ市の雪景色
ちょっとAIAAの説明をしましょう。AIAAとは、アメリカにおける宇宙開発分野の協会であり、デザインエンジニアリング委員会とは、世界中の研究施設から約30人のメンバーが集められていて、宇宙環境でのデザインに関する分野(人工衛星、ロケット、ライフサイエンスなど)の研究全体を調整し、研究結果が発表される学会を開催、運営する組織のことです。僕は、2004年からこの委員会の技術開発・教育担当に任命されています。今年度に開催、運営される学会の中で、技術や教育に関係するイベント・パネルを行い、そこでどのように自分たちの意見や経験を役立てることができるか、を相談しました。

結果、僕は6月にサンフランシスコ、9月末にスコットランドで行われる学会のサポートをすることに決まりました。できれば、9月末に合わせて面白い論文でも書きたいと思っています。今回は、僕ら委員会メンバー以外、他の人たちとも交流をはかることができ、何より僕がしているインフラフリー研究に大切な宇宙分野での循環型システム関係の研究者とも出会うことができたことはうれしいことでした。研究者にとって、互いの情報交換はとても重要なことです。

夕方遅い時間まで残ったメンバーと、セルカンブログ用の記念写真(笑)
明日も委員会は続くのですが、僕は10日に東京理科大学で最後の授業を行うため、明朝の便で帰る予定になっています。2008年、これからどんなことが起きるのか、どんな出会いがあるのか、楽しみにしています。確かに、いいことばかりではないでしょう。けれど、起きる出来事はすべて、自分しかできないたったひとつの経験なのです。
仙台 こども宇宙館
連休中、仙台を訪れました。そこで、仙台でアニメ「宇宙エレベータ」を上映してくれているこども宇宙館にも足をのばしてみることにしました。館長はじめ、スタッフの方々があたたかく出迎えてくださり、館内も案内していただきました。
ありがとうございました。

この施設自体は、年内で運営が終わるそうですが、僕自身はとてももったいないことだと感じました。特に、ロビーに設置されている宇宙エレベーターの模型や歴史など、大変わかりやすく展示されており、みなさんの熱意に感動しました。

ロビーでの展示の様子。
左上は、アーサー・C・クラーク氏。

新設される天文台に統合された後も、子どもたちが宇宙を知り、体験できような提案に是非取り組んでもらえたらと願っています。そして!僕もここで久しぶりに宇宙服を着てみました!?

どうですか?笑

仙台こども宇宙館では、27日まで「宇宙エレベータ」が上映されています。是非、お近くの方がおいででしたら、ご覧ください。
「宇宙エレベータ」 近日公開!
「宇宙エレベーター」が、アニメになりました。日本科学未来館で8月11日から一般公開されます。順次、全国の科学館などにも配信されるようです。

「宇宙エレベータとは、地球から約3万6000km離れた静止軌道上まで伸びた「新輸送システム」です。ロケット等よりも安全で、低コストでの運搬が可能になると言われています。現在は建設や運用などの問題で実現していませんが、将来、宇宙エレベータで軌道上の宇宙ステーションと地球を結ぶことができれば、宇宙空間への観光や、生活も夢ではないかもしれません。

今回の新コンテンツは、その宇宙エレベータが建設された21世紀後半に住む、中学生未来ミクが主人公。宇宙ステーションで働く父親に会いに、宇宙エレベータに乗って初めて宇宙へ旅立つ冒険の物語です。物語には宇宙エレベータのほか、家庭用ロボットや未来型のバイクなど、生活を豊かにするさまざまな科学技術も登場します。科学者たちが夢見て、研究を続けている未来の世界をアニメーションで表現します。この夏、是非親子でお楽しみ下さい。日本科学未来館」

僕はここで監修として関わらせていただきました。昔、夢物語だった世界も、手に届くような距離になってくる。科学研究には、始まりも終わりもないし、出来ないことはない。これを見る子供達が、「自分にもできる」ことを知ってもらえたらうれしいです。

プレス発表会。館長の毛利さんや声優、監修の先生方と。

現場の制作チームです。みなさん、本当にお疲れ様でした。

実は、映画の最後には、監修の先生3人のコメントが流れます。僕の映像コメントもありますので、笑わないで見て下さい。笑

ご覧になった皆さんの感想をお待ちしています。
七夕の夜
七夕の夜、サイエンスクラブのイベントには大勢の人が参加してくれました。音楽と科学のコラボは、みなさんの心に何を届けたでしょうか?いろいろとコメントをいただければうれしいです。

また、参加者の方が短冊にかいてくれた質問は、写真のようにたくさんあったのですが、一部しか答えられず残念でした。また次回、どこかのサイエンスカフェでお会いしましょう。僕としては、学生を中心とした若い人たちが、こういう場所で同世代のあたらしい友人、自分の専門とは違う世界の人などとどんどん知り合い、自分の世界を広げていくことを応援していきたいと思っています。

織り姫を捜している人、宇宙のはしっこに思いをはせる人など、たくさんの質問、ありがとう。

僕自身の講演は、その日の出演バンドのキセルとの対談形式。夜中の25時過ぎだというのに、たくさんの人が興味をもって聞いてくれていました。

キセルは、自然体で宇宙という感覚をリズムとメロディにおとし込んでいる気持ちのよい音楽です。いまでも人気バンドなんですが、これからますます活躍していく人たちだと思います。ぜひ、アルバムを聴いて見て下さい。

兄弟で仕事をしているってすごいです。笑

その他にも、トクマルシューゴ、YOMOYA、月の海など、才能豊かなミュージシャンの方々が演奏していました。

七夕の夜、あなたは何を願いましたか?
七夕イベントの告知
今週土曜日の7月7日、七夕の夜、音楽×科学フェスに参加します☆アカデミックな分野からサブカルまでを視野に入れた、日本初!?のコンセプトのイベントだと思われます。笑 詳細は↓をご覧ください。

http://adsr.jp/2007/07/science_club_1.php
at super deluxe(Roppongi)
charge/adv3,500 door4,000
20:00start all night event



チケットのお申し込みなども上記のサイトになります。

ちなみに、僕はゲストスピーカーとして出演します。出演時間は、夜中の25時予定。(ということで、未成年はお断りになってしまいます。)他にも様々なプログラムが用意されているようなので、ご興味ある方は是非おいで下さい。

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