事件・事故・裁判

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

市橋容疑者:まじめに仕事、写真は嫌がる…大阪で1年働く

10月まで勤務していた土木会社の同僚らとボウリング場で記念写真に納まる市橋容疑者(奥の赤い帽子)=大阪府茨木市で2009年4月11日(元同僚提供、一部画像を加工しています)
10月まで勤務していた土木会社の同僚らとボウリング場で記念写真に納まる市橋容疑者(奥の赤い帽子)=大阪府茨木市で2009年4月11日(元同僚提供、一部画像を加工しています)

 「(整形手術後の)写真を見て、絶対あの子やと思った」。死体遺棄容疑で指名手配中の市橋達也容疑者(30)は土木会社の寮に住み込んでまじめに働く一方、写真撮影を嫌がり、給料をため込むなど逃亡者の片りんもうかがわせていた。元同僚らは「あのおとなしい男が……」と絶句した。

 会社関係者らによると、市橋容疑者は主に、太陽光発電パネルを設置する作業をしていた。日雇い契約で、月~土曜の午前8時~午後5時の勤務で、日給は約1万円。同僚には「引きこもりで仕事もしていなかった。100万円ぐらいため、両親を温泉とかに行かせたい」と説明したという。背が高いことから、同僚は「大ちゃん」と呼んだ。上司の指示をメモしたり、「日曜も働かせてほしい」と願い出るなど仕事ぶりはまじめだった。

 一方、不可解に映る面も少なくなかった。食事中も帽子を外さず、風呂に行くのは、いつも1人。仕事の現場撮影の際、カメラを向けると顔をそむけた。今年4月、同僚と近くのボウリング場に行った時の撮影でも、前の人に隠れるようにしていた。

 今年春ごろ、先輩に注意されて激高し、胸ぐらをつかんで先輩をにらんだ。その後、同僚が「大人が殴ったら、死ぬこともある」と諭すと、「申し訳ありません」と号泣したという。

 先月11日、「旅行してくる。いろんな景色が見たい」と姿を消したという。寮の3畳半の部屋には、漫画本、英和辞典、手鏡3~4個やクシが残されていた。

毎日新聞 2009年11月9日 23時34分(最終更新 11月10日 0時14分)

事件・事故・裁判 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド