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第230号 ~立ち話から生まれた展示物

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  日本科学未来館 Miraikan News 230号
    http://www.miraikan.jst.go.jp
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『Miraikan News』は日本科学未来館を身近に
感じていただける情報を皆様へダイレクトに
お届けしています。
(このメルマガは等幅フォントでご覧ください)


I N D E X

1.未来館のまめ知識
vol.6  ゴエモンコシオリエビの奇妙な食べ物

2.未来館からのお知らせ
■特別展示「地下展」
■ノーベル賞化学者からのメッセージ
■ウィークエンド・カフェコンサート

3.「地下展」にまつわるエピソード
vol.15 立ち話から生まれた展示物

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1. 未来館のまめ知識
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vol.6 ゴエモンコシオリエビの奇妙な食べ物

ユノハナガニ、オハラエビ、シロウリガイなど
深海の生物は名前も形も一風変わっています。
そのなかの一つゴエモンコシオリエビは
熱水噴出域(海底温泉)に棲んでいます。
そのため釜茹での刑に処せられた
大泥棒・石川五右衛門からこの名がつけられました。
このエビは性質もとてもユニーク。
なんと自分の胸毛でバクテリアを育てて
それを食べて生きているのです。
未来館の5階では
このゴエモンコシオリエビをはじめとする
深海の生物をパネルや標本でご紹介しています。
暗い海の中で、工夫を凝らして生きる
珍しい生物たちを、ぜひ見にいらしてください。

ゴエモンコシオリエビは
この展示コーナーにあります↓
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/exhibition/d_extre_deep.html


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2. 未来館からのお知らせ
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特別展示「地下展 UNDERGROUND-
空想と科学がもたらす闇の冒険」
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科学が挑む未知の領域、
地球最後のフロンティア「地下」に関するオリジナル
特別展示。最新の研究成果と、神話や小説、哲学など
空想豊かに語られてきた「地下」の姿を手がかりに、
誰も見たことのない闇の世界を描きます。

開催期間:2007年9月22日~2008年1月28日
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/event/2007/0922_plan_01.html


■地下展関連イベント 「地下に残る大量絶滅の記録」

太古の昔、地球生物の大量絶滅を引き起こした
二つの事件が地下に"記憶"されています。
この「巨大隕石の衝突」と
「スノーボールアース(全球凍結)」の謎について、
最新の研究から迫ります。当日受付もOKです!

日時: 10月6日(土) 13:30~15:30(13:00開場)
講師:多田隆治、田近英一 (東京大学)
場所: 日本科学未来館 7階 みらいCANホール
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/event/2007/1006_plan_02.html

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ノーベル賞化学者からのメッセージ
      ~白川英樹博士×実験工房
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ノーベル賞化学者白川英樹博士みずから指導する
人気の実験教室です。
WEB応募フォーム、または往復ハガキで
お申し込みください。

第2回・開催日時 :11月23日(金・祝) 13:30~16:00
募集期間 : 10月12日(金) ~28日(日)
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/sp/nobel/index.html

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ウィークエンド・カフェコンサート
第34回 「Beautiful Melody」
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音楽を楽しみながら、
科学をより身近に感じていただくためのコンサート。
今回はヴァイオリンとピアノの演奏を
お楽しみいただきます。

日時:10月20日(土)15:30~16:00
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/event/2007/1020_wec_01.html


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3. 「地下展」にまつわるエピソード
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現在未来館では「地下展 UNDERGROUND-空想と科学が
もたらす闇の冒険」が開催中!
そこで今号から、特別展示プロジェクトチームによる
特別展示制作の裏話を、リレー形式でお届けします。
トップバッターは、地下展プロジェクトリーダーの
荻田麻子です。


vol.15 立ち話から生まれた展示物

「地下展」会場中央にある"生命の樹"という展示物、
実は何気ない立ち話から着想を得ています。

特別展示の会議の後、一人の理系のスタッフが行っていた
蜂の研究の話になりました。
それの何が楽しいのかと私が聞くと、
「生物を分類すると、それがあるたった一つの
祖先に結びつくことが面白い」と彼女が答えました。
蜂だけでも非常に細かい分類があるというのです。
すると理科の教科書に載っていた生物の進化の系統図、
あれは、とうてい教科書の中に収まる話では
なかったということなのかしら?
「本当はあの建物の壁面くらいになると思う」と彼女。
ならば、それを展示でつくれたらすごく面白いのでは?
「研究者って、とてつもないことをやっているんだと
思ってもらえるかもね」。
この話がヒントになって生まれたのが
"生命の樹"なのです。

私の場合、すばらしいと思ったり、
美しいと思ったりしたことに
ある種の執着をもって展示をつくります。
このようなこだわりが許されるのは
圧倒的でゆるぎないパワーをもつ
科学的事実が土台にあるからだと思います。
科学的事実の前に人は、美しさやロマンや
時には恐怖を感じることもあるでしょう。
科学によってそうした無数の可能性が開かれることを
知ってもらうことが、私たちの重要な
仕事の一つなのだと思っています。
それを展示にするのはなかなか難しいのですが・・・。

さて、このエッセイを担当すると、
次の担当者が指名できるそうです。
次回は開期間近の追込み期に
多大な力を発揮してくれた科学コミュニケーターの
小岩井理美香さんに制作裏話を語ってもらいます。
もぉーーこんな大変な仕事は二度とヤじゃーっなど
思いのたけを存分に語ってください。(談)

荻田麻子◆(美術館に勤務したのち、2006年1月より
未来館勤務。特別展示を担当)

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編集後記
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現在未来館で上映中の大型映像「宇宙エレベータ」の
監修者であるアニリール・セルカン氏がやってきて
先日、子供たちとワークショップをおこないました。
宇宙エレベータという乗り物がつくられる
2062年の未来の街を予想し絵を描くというもので、
子供たちはセルカン氏とお話ししながら
すいすい色鉛筆を走らせていました。
ペット型のロボット、移動式のサッカー場や家、
太陽電池で動く工場と
次々と飛び出す子供たちの発想に驚くばかりです。
さて、2062年となると私もすっかりおばあさん。
お手伝いロボットや空飛ぶ車も捨てがたいのですが、
やっぱりグリーンの色鉛筆をたくさん使って
緑豊かな街で暮らしたいなあと思ったのでした。
(越智)

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■日本科学未来館 Miraikan News
発行:日本科学未来館/Miraikan  
発行日: 第1週、3週の金曜日 
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