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「機密情報を持ち出したい」――社会人の意識が浮き彫りに

業務に関わる機密情報や個人情報を持ち出したいと考えている社会人が6割近くに上ることが、トレンドマイクロの調査で明らかになった。


 業務に関わる機密情報や個人情報を持ち出したいと考えている社会人が6割近くに上るという。トレンドマイクロがこのほど実施したアンケート調査で、情報漏えいにつながりかねない実態が明らかになった。

 調査では、国内に在住する企業や自治体に勤める一般社会人を対象にインターネットによるアンケートを実施した。1030人から有効回答を得ている。

 転職や人事異動に伴って、業務に関係した機密情報や個人情報を持ち出したいという回答者は58.0%、持ち出そうとは思わない回答者は42.0%だった。具体的に持ち出したい情報は、「自分で作成した仕様書や設計書、提案書など」が38.5%、「取引先や顧客の名刺情報」が28.8%、「上司、同僚などの連絡先情報」が22.7%、「自分が送受信した電子メールのバックアップデータ」が22.5%、「内部で作成・共有している仕様書や設計書、提案書など」が14.0%だった。

 上司の許可無く持ち出したいかという質問では、70.3%が「持ち出そうとは思わない」、21.3%が「次の職場で有用なものに限る」、8.4%が「可能な限り自分で作成したものをすべて」と答えている。

 職場で個人情報が保護されているかについて、55.6%が「守られているが、実効性に欠ける」、32.0%が「しっかりと守られている」、12.3%が「守られていない」と回答。個人情報を除く機密情報では、57.4%が「守られているが、実効性に欠ける」、30.8%が「しっかりと守られている」、11.8%が「守られていない」と答えた。

 機密情報を持ち出した場合に特定されたり、把握されたりする可能性では、「事件にならなければ調査されない」が53.6%、「できないと思う」が32.1%、「即座に特定・把握される」が14.3%だった。

 同社は、企業で機密情報や個人情報を持ち出されないようにする対策がとられていない実態が浮き彫りになり、情報漏えい事件や事故につながる危険性が高い状態にあると指摘。人の運用に頼らないシステム的な対策を利用することが望ましいと結論付けている。

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