2001年11月17日 23:07
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Windows XPがインストールされたパソコンそのものは、10月下旬から店頭に並んでいますね。各社の製品ラインナップを見ていて残念なのが、持ち運ぶことを想定したパソコンであるB5サイズ以下のいわゆるサブノートパソコンにWindows XP Professionalを搭載したモデルがないこと。
先に少し触れていますが、基本的にHome EditionとProfessionalのベースは全く同じもので、Professionalには拡張機能がいくつか含まれています。確かに普通に使うだけならHome Editionで十二分な機能がそろっていると思いますが、Professionalにのみ含まれる機能の中には外出先でパソコンを使うために便利なオフラインフォルダ機能(ハードディスクにネットワーク上のファイルのコピーを置き、切断時にも利用できるようにして、再接続時に同期をとります)や、小さなノートパソコンもデスクトップ機から遠隔操作できるリモートデスクトップサーバー機能といったサブノート向けの機能が含まれます。まさに2台以上のパソコンを使いこなすプロフェッショナル向け…ではあるんですけどね。
パソコンの他にこの赤外線通信機能を実装している機械はそれほど多くないんですが、面白いものにICカード公衆電話があります。Windows 9xでは、パソコンの側で赤外線ポートを仮想シリアルポートとして割り当て、NTT東日本やNTT西日本から提供されている設定ファイルを組み込むと、公衆電話の前にパソコンを置くだけでデータ通信ができるようになります。ところが、Windows 2000には「赤外線ポートを仮想シリアルポートとして割り当てることができない」という仕様があるために、この機能は使えず、私もあきらめていました。
ところが、最近になってちょっと事情が変わってきました。例によって情報源はあのFPANAPCだったりするんですが、Windows 2000では赤外線ポートを仮想シリアルポートに割り当てるためのパッチが公開されているそうです。FPANAPCでは、このパッチを利用して赤外線ポートを持つDoCoMoの携帯電話・NM502iをモデムとして利用していましたが、基本的に公衆電話の赤外線ポートも同じもののはずです。
先のWindows 2000用パッチのページからWindows XPに関する英語版ホームページの記述をたどってみたところ、どうやらWindows XPでは赤外線ポートを仮想シリアルポートに割り当てることが可能になったようです。日本語のヘルプドキュメントを検索してみると、確かにその旨の記述があります。そうだとすると、公衆電話との赤外線による接続も可能になっているかも知れません。
早速公衆電話の前にCF-B5Rを持って行くと、硬貨を投入するよりも前にB5Rのスピーカーから聞き慣れない音が出てきました。もしや?と思ってデバイスマネージャを開いてみると、「Standard Modem over IR Link」という新しいモデムが認識されています。ちゃんとシリアルポート「COM7」に割り当てもされています。公衆電話から離れるとこのモデムは消えてしまうので、電話の前でLet's noteを抱えたままこのモデムを使ったダイヤルアップ接続を追加。あとは、従来のデータ通信の手続きと同様に、硬貨を投入してから端末側でダイヤルアップの操作を行います。
ところが、ダイヤルアップの操作を行った直後、一瞬公衆電話側に「接続しています」とメッセージが出るんですが、その後すぐに硬貨が戻ってきてしまいます。もちろんインターネットへの接続は失敗。設定を変えながら何度か挑戦してみましたが、結局公衆電話の赤外線ポートを利用した通信は成功しませんでした。今のところまだ理由はわかっていません。もし接続に成功した方があったら教えていただけませんか?
確かにPHSの利用できる地域は都市部に限定されますが、私が実験するために苦労したことも考えると、ICカード公衆電話がある場所でPHSの電波が使えない…という事態はあまり考えられません。もしそういう状況が実際にあったとしても、ICカード公衆電話には赤外線ポートの隣にモデム用のモジュラージャックもちゃんと装備されていますから、実用上は全く問題ないんですよね。
(追伸)
公衆電話の赤外線ポートによる通信では、「Standard Modem over IR Link」のプロパティの詳細設定で追加コマンド「ATS100=1」を設定すると接続できるようになるそうです。NTT東日本とNTT西日本のホームページでも解説されています。これについては追試してみるつもりです。