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【長野】リニアで経済、環境どうなる 中学生ら多角的視点から学習2009年11月12日
リニア中央新幹線をテーマにした学習会が11日、飯田市鼎上山の鼎中学校で開かれ、1年生の23人が同新幹線の経済効果や自然環境への影響などについて学んだ。 総合学習の時間を使った学習コースの一つで、多角的な視点を持って学んでもらおうと飯田商工会議所の担当職員や植物生態学の研究者らが講師となり、午前と午後に分かれて講義した。 飯田商議所の担当職員は南アルプスを貫通するルートの場合、同新幹線の完成によって東京まで45分で行けるようになる点や10兆円以上の経済効果などのメリットを説明。「観光面や企業誘致など、飯田の未来に夢のある事業と期待している」と強調した。 一方の研究者は南アルプスを貫通する影響について、「工事で岩盤内に蓄積された水が減り、ふもとへの供給量が少なくなる事例もある」などと説明。リニアの賛否とは別に、「素人でも想像し、疑問を持つことはできる」と、さまざまな情報を得て判断する大切さを訴えた。 参加した生徒からは「地震が発生したらどうなるか」「電力使用量は」「電磁波の影響は」など多くの質問が出された。生徒の一人は「メリットだけではない面を知ることができた」と講師の説明に納得した様子だった。 (吉田幸雄)
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