魔裟斗「完ぺきに運命」引退試合はサワー

引退試合の対戦相手に宿敵サワーを指名した魔裟斗

　大みそかの「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！」（さいたまスーパーアリーナ）で引退する魔裟斗（３０）＝シルバーウルフ＝の対戦相手が１２日、都内のホテルで発表され、今年のＫ―１ＭＡＸ準優勝者で、０５、０７年ＭＡＸ世界王者のアンディ・サワー（２７）＝オランダ＝に決定した。魔裟斗にとっては、過去２戦２敗の因縁の相手との戦いとなる。通常のＫ―１ルール（３分３回延長１回）ではなく３分５回延長１回で行われることも発表された。

　「運命」が、魔裟斗とサワーを三たび結びつけた。魔裟斗にとっては、Ｋ―１人生でただ一人負けっ放しの宿敵。「これは完ぺきに運命ですよ。俺が最後にサワーにリベンジして終わるストーリー。筋書き通りの運命だと思っている」。自信たっぷりに“魔裟斗物語”の結末を披露した。

　先月のＭＡＸ決勝大会のリング上で、優勝したジョルジオ・ペトロシアン（２３）を引退試合の相手に指名。しかしペトロシアンは試合後、右拳骨折により全治３か月と診断され、大みそかの出場が不可能に。そこで、かねてから対戦を熱望していた宿敵・サワーを指名した。

　「記憶に残る試合をして、絶対にＫＯで勝つ」という魔裟斗に対し、谷川貞治ＥＰ（４８）は今後のスパーリングパートナーとして、山本優弥（２５）、城戸康裕（２６）ら日本人ファイターを次々に招へいするプランを明かした。００年代のＫ―１を象徴する“カリスマ”のもとに、Ｋ―１中量級の「ジャパンオールスター」が結集する。

　アンディ・サワー「やはり僕と魔裟斗は戦う運命にあったようだね。Ｋ―１ＭＡＸの象徴である魔裟斗をきっちりＫＯすることが介錯人としての僕の使命だと思う。実は、彼が引退を発表してから最後の相手は僕しかいないと思っていたので、今年に入ってから対策を練っていた。おかげで完全に倒せる技をいくつか用意できた。この世紀の一戦を盛り上げるために僕は最高のヒールになろう」