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異例の緊急声明!松井秀の代理人、売り込み大作戦!!

ヤンキースタジアムでファンにサインをする松井秀
ヤンキースタジアムでファンにサインをする松井秀
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 ヤンキースとの4年契約を満了しフリーエージェント(FA)を申請した松井秀喜外野手(35)の代理人、アーン・テレム氏がGM会議最終日となった11日(日本時間12日)、米ニュースサイトの「ハフィントン・ポスト」で異例の緊急声明文を発表した。長期化が確実となったヤ軍との残留交渉決裂を覚悟する同氏は、全30球団への売り込みへ急転換。年齢を感じさせない活躍ぶりと人柄、ジャパンマネーの存在などを強く訴えた。

 すでにテレム氏は動いていた。パレード後の下交渉が不調に終わり、キャッシュマンGMからは屈辱的ともいえる“外野手失格”のらく印を押され、迎えたGM会議最終日。残留交渉決裂が避けられない状況も視野に入れ、代理人としては異例ともいえる緊急声明文を発表した。

 「松井秀喜は永遠のタレント」と題され、日本語に訳すと文字数4500字に迫る長文。地元紙などで議論される限界説や帰国説を否定し、勝負強い打撃と来季守備復帰を目指す肉体は衰え知らずだと力説した。「いい意味で驚くべきことだ。この年齢でも打てるということ以上に、安定した数字と、どんな状況でも冷静だと証明した」とワールドシリーズMVPも獲得した大舞台での強さを解説した。

 また、日系企業広告や日本での放映権料以上に、日本からの観光客が増え、グッズ収入も増えるなど球団に直接入る収入も強調。インドネシア・スマトラ沖地震の際に5000万円を寄付したことなどに触れ、大リーガーとして必要な社会福祉の精神も称えた。さらに、松井が本塁打を打った翌日は55セントのクーポン券を提供しているカレー店「ゴーゴーカレー」も紹介するなど、異例の内容となっている。

 この時期の発表は全30球団への売り込みだが、文末は「松井がどこへ行こうとも、今後も彼の活躍は続く」と移籍の可能性すら示唆した。文章は当然、テレム氏と松井との会談後に作成され、本人も目を通したという。ヤ軍は週明けにも編成会議を行う予定で「彼らの会議はこれからだし、実際の話し合いは数週間後になる」と同氏。独占交渉期間の19日までに決着しないことは覚悟している。前夜は獲得に興味を示すホワイトソックスのウィリアムズGMとNBAをともに観戦するなど積極的に動き回った。

 また、松井側は今オフの交渉は単年契約も受け入れる意向であることも分かった。現状はDH中心の評価を避けられないが、来季守備をある程度こなせば、来オフに外野手としての長期契約を結ぶことも可能になる。「彼はメジャーで10年間やりたいと言っている」と同氏は7年目を終えた松井の意向を明かしたが、それには来季結果を残し、再度より好条件の契約を結べばいい。「彼によりよいベストの場所を見つけたい」と語ったらつ腕代理人の視線は、広く全米に向けられている。

 <テレム氏声明> 

 マンハッタンに私の雇い主であるヤンキース・松井秀喜を称えるレストランがある。「GoGoカレー」という名の店は、壁にサインや絵、写真、新聞など松井に関する品が飾られている。「Go」は日本語で数字の「5」、「55」は松井の背番号だ。彼が本塁打を打った翌日には55セントのクーポン券まで配布する。

 DHのない敵地で先発出場しなかったにもかかわらず、松井はワールドシリーズで3本塁打、8打点を記録した。ヤンキースタジアムでの第6戦の2回、ペドロ・マルティネスから放った2ランは世界一を決めた。打球は右翼2階席の広告を越えた。広告は日系の「コマツ」の看板だった。

 役割が限られた中で、ここまでポストシーズンで活躍した打者はかつていなかった。松井は10打席以上立った打者で、シリーズ史上3番目に高い打率、ルー・ゲーリッグに次ぐ2番目に高い長打率を残した。石川県根上町出身の彼は、“人種のるつぼ”ニューヨークで偉業を成し遂げた。

 松井はFA申請した。記者は、35歳のDHは、ただでさえ高齢化したチームにはふさわしくないと主張する。だが、代理人として、私は違う視点からとらえている。老いをまったく感じさせず、松井は安定した数字を残すこと、どんな状況でも冷静に打てることを証明した。DHとして本塁打は2位、長打率、出塁率、四球は3位の数字だ。彼以上に左投手から本塁打した左打者はいない。松井は試合終盤の勝負強さを誇ったヤ軍往年のトミー・ヘンリックと、プロ意識の塊といわれたポール・オニールが合わさったような存在だ。試合に直結する得点に貢献することにプライドを持つ彼は、完成された選手といえる。

 ヤンキースにとって彼と再契約をすることは付加価値も生む。松井を通してスポンサーやマーケティング関係の収入が球団に毎年何億円単位で入る。トヨタ、ソニー、読売新聞社など大手日系企業6社が広告を出しており、球団に毎年1億円以上の収入が入る。現在、NHKは年間平均120試合ものヤンキース戦を放送している。

 また、松井には野球の成績以上の美徳がある。03年1月、彼がニューヨーク到着直後、まず最初にしたことは世界貿易センタービル跡地に行った。まったくのプライベートで宣伝ではなかった。05年に津波がインドネシアを直撃した時、松井は世間体は関係なく5000万円をユニセフに寄付した。彼は自分の才能によって与えられた役割に気付いている数少ないスーパースターだ。

 松井はニューヨークを愛している。彼はこの7年間は“特別な場所”だと言う。カレー店のファンの皆さん。たとえゴジラがどの球団へ行こうとも、今後も彼は活躍し続ける。そして55セントのクーポンを生み続けてくれるはずだ。 松井秀喜特集  ヤンキース世界一Tシャツ

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2009年11月13日 ]

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