「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(29日、さいたまスーパーアリーナ)
挑戦者・亀田興毅が、王者・内藤大助の“怠慢”を猛烈批判した。10日、東京・葛飾区の亀田ジムで自伝出版会見を行った興毅は、9月24日の試合発表会見以来、公の場に姿を見せず、“引きこもり”状態の内藤を「公約違反」として批判した。積極的にPR活動に励む興毅は、調印式、計量でのパフォーマンス復活を示唆。ボクシング界のために体を張って世紀の一戦を盛り上げる。
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積もり積もった内藤への不満を一気にはき出した。「(会見で)ボクシング界を盛り上げよう、言うたのに何もしてへんやん。チャンピオンなのにな。よう分からん。盛り上げるにはパフォーマンスも必要やで。言うてることと、やってることが、全然ちゃうやん」。興毅は攻撃的な口調でまくしたてた。
内藤は9月24日に行われた試合発表の会見以来、公の場に姿を見せていない。対照的に興毅は10月中旬の鳥取合宿を公開し、下旬のフィリピン合宿の出発と帰国の取材に対応した。報道陣に非公開で合宿を行い、完全沈黙を決め込む内藤に対して、怒りを抑え込むことが出来なかった。
「俺は俺。俺流で行く」。世紀の一戦を盛り上げるため、これまで通り自ら体を張ってPR活動をしていく。「アマチュアスポーツちゃうねんから。盛り上げてみんなに注目してもらわなアカンやろ」。調印式での舌戦、計量での“メンチ切り”などのパフォーマンスを復活させる。
2日にフィリピンから“仮想内藤”のスパーリング・パートナーが来日。これまで60ラウンド以上のスパーリングを行い、試合まで100ラウンドをメドに仕上げていく。興毅は「スパーリングはええ調子やで。いつでも試合が出来るぐらいに仕上がってる」と好調ぶりをアピールした。
この日は、自伝「亀田興毅、宣戦布告」の出版を発表。07年10月11日に大毅が内藤に敗れてからの事柄がつづられており、23歳の誕生日である11月17日に発売される。「本の中にも書いてあるけど、今回は大毅の敵討ちや。前半勝負で3ラウンドまでに倒しますわ」と早期KOを公約した。