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今岡「やることはやった」広島獲得か

 大勢のスカウト陣が注目する中、フルスイングする今岡
 大勢のスカウト陣が注目する中、フルスイングする今岡

 「合同トライアウト」(11日、甲子園室内)

 12球団合同トライアウトが11日、西宮市の甲子園球場に隣接する室内練習場で42選手(投手27人、野手15人)が参加して行われた。今季限りで阪神から戦力外通告を受けた今岡誠内野手(35)はシート打撃8打席のうち安打性の打球を2本放った。この日の時点では広島が今岡獲得を検討する可能性があることを示した。

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 トライアウトを終えた今岡の口調は明らかに上ずっていた。「思ったよりも緊張した。マジで緊張しました。あんまり緊張しないほうなんだけど」。国内12球団、さらにメジャー、台湾プロ野球ら多くの編成担当者が目を光らせ、会場は独特な緊張感に包まれた。脂汗がにじみ出るほどの異様な空気が、今岡の本来の動きに微妙に影響した。

 アップ、キャッチボール後に行われたシートノック。一塁でボールを受け、二塁へ転送しようとした際には左足のシューズが脱げるハプニングも。珍しいシーンを本人は「靴も脱げてしまったんでね」と苦笑いで振り返ったが、打撃ではそんな空気を振り払うように存在感を見せた。

 8打席で8人の投手と対戦し、安打性の当たりは2本、2四球を選ぶなど選球眼の良さもアピール。前日から降り続いた雨の影響で、会場が甲子園から室内練習場へと変更になったが意に介さなかった。「雨が降っても晴れていても一緒。やることはやったし、あとは見ている人の評価なんで」と全力を出し切った。

 まさに人事を尽くして天命を待つ-。25日に神宮で行われる第2回のトライアウトには参加せず、他球団からのオファーを待つ考えを明かした。

 そんな今岡の奮闘に熱視線を送っていたのが広島だ。シート打撃では全打席をビデオカメラで撮影しており、川端編成グループ長は「どうするかはこれからですね」と含みを持たせた。12日以降、そのビデオを基に話し合いを進め、最終的に獲得へ乗り出すか否かを検討していく方針。他ではロッテや西武が一定の評価を与えたが、チーム状況を考え獲得には消極的な姿勢を見せている。

 広島は野村監督の下、一塁で2年連続ゴールデングラブ賞受賞の栗原を来季は三塁へコンバートする準備を進めている。また、右の代打も手薄な状況で、過去に首位打者、打点王のタイトルに輝いた天才打者が戦力になると判断すれば、獲得に動く可能性は十分ある。

(2009年11月12日)












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