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戦力外となった選手を対象にした12球団合同トライアウトが11日、甲子園球場内で行われ、投手26人、野手15人の計41選手が参加した。雨天のため、シート打撃形式のテストは室内練習場で行われ、阪神を自由契約になった今岡誠内野手(35)は「きょうで区切りと決めていた。あとは評価を待つだけ」と決意表明。第2回は25日に神宮球場で行われるが、受験する意向はなく、現役続行か引退かの腹をくくった。
天才打者といわれた男が、実績のない若手に交じって必死にアピールした。「あまり緊張しないタイプなんですが、マジで久しぶりに緊張しました」と、シート打撃では8投手と対戦し、ヒット性の当たり2本に、3四球。最終打席は03年に首位打者を獲得した広角打法で、前川のスライダーを右方向へはじき返した。
阪神から今季限りでの戦力外を通告されたが、「スカッとしたい」と引退を拒否。他球団での現役続行を希望し、鳴尾浜で黙々とバットを振り続け、思い出の聖地で本番に臨んだ。「25日(第2回)は行きません。きょうで区切りと思っていた。これで評価されると思っています。あとは待つだけ」と、あえて一発勝負で自らの野球生命をかけた。
ただ、現実は厳しい。視察に訪れた12球団の編成担当からは「十分にやれると思った。代打とかでベテランが必要になってくると思うので」(ロッテ・松本チーフスカウト)と、リップサービス的な評価はあったが、積極的に獲得へ動く言葉はなし。右手バネ指で守備に不安を抱え、35歳の年齢面でも衰えを隠せない。このまま救いの手が挙がらなければ、自動的にユニホームを脱ぐことになる。
「声がかからなかったら? (声がかから)ないという概念はない。やることはやった」と、最後まで引退の2文字を拒絶した今岡。9回2アウトからの逆転打を信じている。
(2009年11月12日10時35分 スポーツ報知)
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