天皇陛下即位２０年式典「国民の祝福、常に支え」

即位２０年を祝う「国民祭典」で、拍手を送る天皇、皇后両陛下（代表撮影）

　天皇陛下の即位２０年を記念する政府主催の式典が１２日、天皇、皇后両陛下を迎え、鳩山由紀夫首相ら３権の長や各会代表約１０００人が出席して東京・国立劇場で開かれた。

　あいさつで陛下は、１９９０年の即位礼を回想し「あの日沿道で受けた国民の祝福は、この長い年月、常に私どもの支えでした」と国民に謝意を述べられた。その上で「即位２０年に当たり、これまで多くの人々から寄せられたさまざまな善意を顧み、あらためて自分の在り方と務めに思いをいたします」と語った。

　式典の冒頭、鳩山首相が「国民を代表し、謹んで心からお祝い申し上げます」と式辞を読み、衆参両院議長、最高裁長官らも祝辞を述べた。

　また両陛下が心を寄せる分野の代表として、中越地震と中越沖地震で被災した新潟県の泉田裕彦知事、パラリンピック競泳（視覚障害）で活躍した河合純一さん、ひめゆり平和祈念資料館（沖縄県）の本村つる館長、アフガニスタンで民生支援に取り組む「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師らも参加した。

　泉田知事は「大きな災害に見舞われ一番苦しかったときに、お見舞いと励ましをいただき、頑張ってくることができました」と感謝した。「星の王子さま」の翻訳者、内藤濯さんの和歌に皇后さまが作曲した「星の王子の…」の合唱や、記念演奏もあった。

　宮内庁は皇居の庁舎前でお祝いの記帳を受け付け、９１２３人が訪れた。夜には皇太子さま、秋篠宮さま、黒田清子さんがそれぞれ夫妻で御所に集まり、両陛下を囲んでの夕食会が開かれた。

　昭和天皇逝去に伴って陛下が即位したのは８９年１月７日だが、国内外に即位を宣言する「即位礼正殿の儀」が９０年１１月１２日に行われた。

　一方、皇居前広場では財界や超党派の国会議員連盟、保守系団体による「国民祭典」も開催。約３万人が集まり、人気グループＥＸＩＬＥが組曲「太陽の国」を歌とダンスで披露した。

（2009年11月12日21時35分  スポーツ報知）

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