茂木健一郎さん
脳科学者の茂木健一郎氏(47)が、東京国税局から3億数千万円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。08年までの3年間に得たテレビの出演料や著書の印税などを全く申告していなかった。無申告加算税を含む追徴税額は1億数千万円で、茂木氏は既に期限後申告して納税も一部済ませているという。
茂木氏は「ソニーコンピュータサイエンス研究所」(東京)に勤務しながら、講演や執筆活動、テレビ番組の出演などもしている。同研究所の親会社のソニーは「これからはきちんと申告するよう指導した」としている。
茂木氏が同研究所から得た給与所得にかかる所得税は源泉徴収されるが、印税や出演料などの雑所得は確定申告をする必要がある。しかし、ソニーによると、茂木氏は多忙で、確定申告の時期になると「徹夜でやったけど終わらない」などと周囲に話していた。税務署から申告を求められたこともあり、その際には税理士を雇うようにと周囲から助言も受けたが、そのままにしていたという。
茂木氏は「脳とクオリア」や「脳を活かす勉強法」などの著書があり、NHKのテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」のキャスターなどテレビ出演も多い。