2009年11月12日 12時14分更新
精巧な技法で作られた備前焼の「細工物」と呼ばれる置き物などを紹介する展示会が、備前市で開かれています。
備前焼の「細工物」は江戸時代初期に「香」を焚くための「香炉」や、置き物などとして作られ始め、その精巧な技法は現代まで受け継がれています。
会場には、江戸時代から昭和初期にかけて作られた37の作品が展示されています。
このうち、「彩色備前 鬼瓦に鶏香炉」は、素焼きした後、日本画で使う「岩絵の具」で色を付けた江戸時代後期の作品で、ニワトリの羽の柔らかな質感が伝わってきます。
また、「彩色備前 山鳥一番」は、二羽の山鳥の生き生きとした姿を細やかな作りで表現しています。
このほか、人間国宝の故・金重陶陽さんの「飛獅子」なども展示されていて訪れた人たちは備前焼の陶芸家たちが受け継いできた伝統の技に見入っていました。
この展示会は今月15日まで、備前市伊部の備前陶芸美術館で開かれています。