- 熊 潔 (XIONG Jie)
- 人事部 採用・人材開発室
兼)伊藤忠人事サービス株式会社 伊藤忠研修本部
派遣元:伊藤忠(中国)集団有限公司 中国人事・総務部
01. 伊藤忠グループで働くことになったきっかけ~
私は、就職活動を始める前に、「どんな会社で働きたいのか」と自分に問いかけました。そして、その答えを明確にするためには、「どんな人生を送りたいのか」をまず考えなければならないと思いました。私の答えは「楽しい人生を送りたい」。それならば、「楽しい会社で働きたい」と単純に思いました。就職活動でいろいろな会社の方とお会いして、伊藤忠の社員が一番なじみやすく、一緒に楽しく働いていけそうだと思い、伊藤忠グループで働くことに決めました。
02. 現在の担当業務のやりがい~
日本に来た一年目は、採用を担当しました。現在は社員研修の企画・運営に携わっています。どちらも「人」を相手にする仕事です。採用の目的は、人材の確保であり、研修の目的は人材の育成です。それらは会社の事業を築いていく上での不可欠な土台です。「人が全て」と言われている伊藤忠で、自分の仕事に対する責任の重さを感じています。私にとって、いわば担当業務そのものがやりがいです。
03. これまでの伊藤忠グループでの仕事生活を通じて、
一番印象に残っているエピソード~
採用担当として、各大学やセミナーで企業説明をしなければならなかったのは、日本に来て数ヶ月しか経っていなかった私にとって大きなチャレンジでした。そのとき、上司や指導担当の社員をはじめ、室員全員がランチの時間を利用して、私のプレゼンを細かく指導して下さいました。特に指導社員は、毎朝1時間早く出社し、敬語の使い方等、個別レッスンを実施して下さいました。自分自身に成長意欲さえあれば、周りの人がいくらでも支えてくれるところが、伊藤忠の良さですね。
04. NS本社UTR制度を通じて日本に来て、派遣元と日本との違い、共通する点~
仕事に対するPassion、プロのビジネスマンとしての先見性は、同じ伊藤忠グループとして、共通するところだと思います。但し、仕事のスタイルが少し違います。血液型で言いますと、日本人はA型、中国人はO型でしょうか(一概にそうとは言えませんが…)。また、勤務時間中、日本のオフィスは少しおとなしいような気がしますが、飲み会になると、皆さん急に変わって、ざっくばらんに話し合い、いつも盛り上がります(笑)。人間性の根本的なところは、共通しているように感じます。
05. UTRを通じて、自分自身が成長したと感じるところ~
日本に来てから、仕事の面でもプライベートの面でも、様々な新たな挑戦が出来ました。結果が成功であろうか失敗であろうか、チャンレンジする事自体、病みつきになりました。以前困難にぶつかった時には、いつもストレスを感じましたが、今はストレスよりも、エネルギーを感じます。そして、当たり前のことですが、経験の蓄積により、知識の量が増え、視野も広がりました。例えば、現在携わっている研修でいうと、本社の研修項目は、中国ブロックの研修項目の数倍もあります。欧米から来ている研修理論や、日本独特のもの、中国でも通用するものなど、身をもって体験することができ、物事を考えるときに以前よりアイディアが出てき安くなったと思います。
06. 派遣元に戻ってからしたいこと、派遣前の気持ちからの変化~
派遣元に戻った後は、本社でのUTRの経験を生かし、本社の優れた制度や仕事の進め方を現地に導入したいです。また、新中期経営企画Frontiere 2010の中で掲げられている「世界企業を目指し、未来を創る」という目標を実現するために、各海外店とビジョンを共有し、ともに努力しなければならないと思っています。それについても周りの同僚と認識をシェアしたいです。派遣前に比べて、今は伊藤忠グループ全体の目指す方向・目標に対する理解が、より明確になったと思います。
07. 伊藤忠グループ社員の強み~
伊藤忠グループ社員の強みは、やはり「人間力」だと思います。例えば、初めて会う人でも話が止まらないとか、何となくあの人になりたいと思ってしまうとか、あの人に任せれば大丈夫という安心感とか、それらすべてが「人間力」でしょうね。
08. 伊藤忠グループの企業としての強み~
企業としての強みは「先見性」です。日中国交正常化の後、大手総合商社として始めて中国市場に復帰を果たしたことや、現在の「真のグローバル化」戦略を進める気魄、それは伊藤忠ならではの先見性だと思います。
09. 伊藤忠グループ社員であることに感じる誇り~
伊藤忠150年の歴史と伝統に誇りを持っています。創業以来、「三方よし」の精神を持ち続け、多くのお客様から信頼を得ることを大切にしてきました。いくつかの経営困難もありましたが、伊藤忠パーソンが不屈の意志でそれを乗り越え、新たに道を切り拓き、やっと今の規模になりました。そして、誇りと同時に、伊藤忠グループ社員であることに責任を感じています。伝統をいかに保ち続けるのか、次の150年の歴史をいかに創り上げるのか、それは今の私達が担っている課題です。
10. これから入ってくる伊藤忠の仲間に対して、メッセージとアドバイス~
丹羽会長の著書に、「人は仕事で磨かれる」があります。就職してから今年で3年目になりますが、その間、まさにこの「人は仕事で磨かれる」ことを実感したことに一番深い感慨を覚えます。周りの同期や後輩を見ても、たった1年でこんなに変わるのかと良く驚きます。自分には無限の可能性があるという自信と、希望、そして野心を持って、伊藤忠のフィールドでチャレンジの先頭に立ってほしいです。
11. 女性にとっての働きやすさ~
ここ数年、女性総合職が増えてきた故か、女性が働きやすい職場作りの視点からの制度改訂・新制度導入が非常に増えたような気がします。勤務日選択制度、育児・介護短時間勤務、育児支援金制度、配偶者の海外転勤休職制度などがその例です。職場の「人間味」も、働きやすさにつながっているように思います。女性だからと言って何か特別視されるわけではありませんが、体力面への配慮のほか、女性としての視点・働き方が尊重されているところが働きやすいと感じます。私にはまだ出産・介護の経験がありませんが、家庭を大事にしながら生き生きと働いている女性が周りにたくさんおりますので、特に心配はしていません。