2009年 11月 11日
県職業能力開発協会が補助金不適正支出
カラ出張や水増し請求が当り前のように行われていました。岡山県職業能力開発協会が国や県からの補助金、約6000万円を不適正に支出していたことがわかりました。技能検定などを行う岡山県職業能力開発協会は2003年度から5年間に、国と県から受け取った補助金約6000万円を不適正に支出したと会計検査院から指摘されました。カラ出張や旅費の水増し請求のほか、職員の飲食費に補助金を使っていたことがわかり、中には、5年間に500万円を水増し請求していた職員もいたということです。協会では、すでに退職した職員も含め、返還を要求し、応じない場合は、刑事告訴も検討するとしています。最終的には、国と県に対し約3800万円を返還するということです。

国庫補助事業 岡山県で不適正な経理処理
岡山県で国の補助金が不適正に使われていたことが明らかになり、石井知事が謝罪しました。会計検査院が国庫補助事業の事務費について全国で調査した結果、明らかになったものです。岡山県では、2002年度から6年間に、報告とは違う備品を購入するなどの不適正な経理処理が約2000万円、旅費や賃金が目的外に支払われたケースが、約1億2400万円指摘されたということです。一方で裏金の温床とされる業者への預け金や私的流用はなかったとしています。県では、補助金にあたる約半額を国に返還する予定です。また、会計検査院の調査対象以外に行った県の独自調査でも1億4000万円あまりの不適正処理が見つかったということです。

三豊市職員 収賄容疑で逮捕
香川県旧高瀬町発注の水道工事で便宜を図った見返りに現金約20万円を受け取ったとして、三豊市の職員が、収賄の疑いで警察に逮捕されました。逮捕されたのは、三豊市水道局工務課の副主任、樋笠友亮容疑者(46)です。警察によりますと、樋笠容疑者は、2005年12月、合併前の旧高瀬町が発注した水道管敷設工事で、便宜を図った謝礼と知りながら、受注した三豊市の配管設備会社の社長から現金約20万円を受け取った疑いが持たれています。工事は随意契約で、樋笠容疑者は当時、水道課の業務係長として施工業者の選定などを担当していました。贈賄側の会社社長は、時効が成立しています。樋笠容疑者は容疑を認めていますが、警察では、余罪があるものと見て追及する方針です。

百間川で海水逆流 調査委員会
岡山市の百間川河口で水門のゲートが外れ、海水が川に逆流した問題を受け、11日、専門家で作る調査委員会が発足し、原因の究明に乗り出しました。調査委員会は大学院の教授や国交省の職員など7人で作られています。メンバーは水門の視察を行ってゲートの破損部分などを確認しました。海水が逆流したのは岡山市中区の百間川河口で、今月5日、水門の塗装作業のため一時的に使用していた仮設のゲートが外れ、海水が9キロ上流まで逆流しました。これまでの調査で漁業などへの被害はないということですが、付近で約1万2000匹の魚の死がいが確認されました。当時、仮設ゲートは両端の4カ所で固定されていましたが、その4カ所とも壊れているのが確認されています。なぜ壊れたかは分かっておらず、委員会は設計上、問題はなかったかなど原因を詳しく調べることにしています。

文化庁が千足古墳の調査
古代吉備の装飾古墳として有名な岡山市の千足古墳で、先月、装飾の劣化が見つかり、11日、文化庁の専門家が現地視察を行ないました。千足古墳は、国内4番目に巨大な前方後円墳、造山古墳のそばに造られた岡山県最古の横穴式石室の古墳です。11日、文化庁の古墳壁画の専門家などが、装飾の劣化が確認された石室内を視察しました。この古墳では先月5日、22年ぶりに、石室に溜まっていた水を抜いたところ内部に施された装飾文様の一部がはがれ落ちていました。古墳を管理する岡山市などでは古墳に使われている石が九州の古墳のものと同じであることから造山古墳の歴史を解明する上でも重要だとして文化庁に保存の調査を依頼していました。岡山市では今後、奈良県の専門機関に石室に溜まっていた水や泥を送り、内部を劣化させた原因を調べるとともに古墳を保存する対策を講じたいとしています。