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卑弥呼の王宮か - 国内最大の建物跡【纒向遺跡】

2009年11月11日 奈良新聞

新たに見つかった大型建物跡(手前)と西に連なる建物群(奥)=桜井市辻

 邪馬台国の有力候補地とされる桜井市辻の纒向遺跡で、3世紀前半で国内最大の大型建物跡が見つかり、桜井市教育委員会が10日、発表した。これまでに確認された3棟と軸線が一致。女王・卑弥呼の宮殿とみられており、邪馬台国中枢部の解明につながる画期的な成果となった。

 調査地周辺は昭和53年度と今年2~3月に調査が行われ、東西に軸線をそろえて並ぶ3棟の建物跡や柵跡が見つかった。今回は東隣の約390平方メートルを調査した。

 大型建物跡は南北19.2メートル、東西12.4メートル。高床式の巨大な建築で、推定の高さは約10メートル。屋根を支える主柱の間隔が非常に広く、間に細めの柱を入れて床を支える構造だった。佐賀県の吉野ケ里遺跡で見つかった祭殿とされる大型建物をしのぐ。

 柱はすべて抜き去られていたが、中心となる柱の直径は30~32センチとみられている。

 前回の調査で見つかった西隣の建物は南北約8メートル、東西約5.3メートルと判明、外からはりを支える「棟持ち柱」を持ち、宝庫のような施設とみられている。

 4棟の建物は軸線をそろえて東西に並び、西端の一棟との間に柵が巡る。方位はいずれも西に5度ほどふれていた。

 大型建物跡の東端が3世紀中ごろの方形周溝墓に削られており、市教委は3世紀前半の遺構と判断した。

 市教委の橋本輝彦主査は「精密で類例のない構造。纒向遺跡の中心人物がいた居館域と考えて間違いない。この場所で弥生時代が終わり、古墳時代が始まった。(調査地の)南側や東側にはさらなる建物、遺構があるだろう。今後の調査で明らかにしたい」としている。

 纒向遺跡には最古級の古墳が集中して営まれ、大規模な運河が巡る3世紀の首都と考えられている。東海や中国地方など、各地の土器も出土している。

 現地説明会は14、15日の午前10時から午後3時。雨天中止。駐車場はない。問い合わせは市立埋蔵文化財センター、電話0744(42)6005。

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