福岡県警は23日、福岡市が発注した公共工事の下請け業者が、暴力団組長と共謀して孫請け業者から高級外車を脅し取ったとして、同市南区野間4、地場大手の土木工事会社「大島組」代表取締役、大島保夫(60)▽同市東区馬出3、指定暴力団福博会系会長、金国泰(50)ら5容疑者を恐喝容疑で逮捕した。県警によると、全員が容疑を否認している。
5人の容疑は、今年6月、下水道管築造工事(契約額約1億857万円)の孫請け業者だった同市東区の建設業者社長(40)を2度、同区内の飲食店に呼び出し「おまえの態度によっちゃ仕事できんごとするぞ」などと脅し、社長の高級外車1台(時価約200万円)を脅し取ったとしている。
県警博多署などによると、工事は市内の建設業者(廃業)が受注し、約9000万円で大島組に下請け発注された。大島組は被害業者に孫請け発注したが、四千数百万円しか支払わず工事は中断。大島組が残りの工事を別業者に発注し、その代金1300万円を被害業者に要求していたという。
市契約課によると、大島組は一般土木Aランクの業者。ここ数年は市発注分だけで毎年2億円程度の公共工事を受注していた。
毎日新聞 2009年10月24日 西部朝刊