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2009-11-06 「35過ぎて独身でいること」の限界とはなにか このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

これって元は勝間某さんのイケイケトークなので、当該の記事にはリンクしません。こういうのは注目されるから思いつくままにどんどんイケイケなことを書いちゃってるだけで、実際に精査して突っ込んでいくと、コロっと言ってることがひっくり返りそうでもありますし。

 

僕は30過ぎて独身で、40過ぎても相変わらず独身でありまして、もっと言えば50過ぎても独身であり続けようと思ってます。

僕の妹もそのようで、両親などはため息交じりにこれで血が途絶えると俯くわけですが、幸いにも父には兄姉が数多く存在するので、少なくとも遺伝子的に見ればその心配はないよと言っては、さらにため息を重ねられてしまいます。

まあそれでも両親の寂寥はわからんでもありません。世間体としては、家庭を持たない人間は、社会を構成する上で構成単位の再生産を担う気が無く社会効率を非常に悪くしている、横文字で言うエゴイスト、ひらがなで言うわがままなんだと、まあそういうことでしょうし。

ですから、世間体を持ち出して「あんたがいつまでも独身だと、親の私らが悪いって言われるのよう」と母に言われたりすると、ちょっと弱いわけです。

 

ところが、その独身主義について世間体でなく、もっともらしい生産性などと結びつけて語りたがる勢力がビジネス界隈には厳然と存在するから僕としてもアタマが痛いわけです。トンデモがどうしたって笑ってる人でも、この種の話だと案外真顔で頷いたりしちゃうし。

たとえば組合時代、「独身者は責任感がない!」って管理職や重役や社長に何度言われたことか。

僕も独身ですし、組合としても聞き捨てならないので具体的にどんな無責任を問題にしているのかを聞くと、

「家庭を作らん奴は、自分のことしか考えてない。」などと言うわけです。

「それなら逆に、家庭を作った奴は、家庭のことしか考えないんじゃないですか?」と聞けば、

「そんなことはない。家庭は職場と同じ。家庭のある奴は、和を乱さない努力をする」と答えるわけです。

「独身者にだって両親がいるわけで、そこには家族があるわけですよね。つまり、これまでの危惧は独り暮らしの弊害を説いてるということで、単身赴任、これはいけませんね」と返せば、

「そうじゃない。家庭を持つと仕事に臨む覚悟が変わるんだ。扶養家族から大黒柱になる、その責任感だ。いわば、人生に臨む覚悟だ」と、これまた答えるわけです。

「独身で一人暮らしであれば、家計という意味で大黒柱なわけで、自分が稼がなきゃ食えないというその覚悟に変わりなくないですか」と聞けば、

「全然違う。俺が倒れたら、家族が餓える。妻が、子供が餓える。この発想がないから、覚悟がない仕事ぶりになる」と、怒り交じりにお答になる。でも、ここまで言われたらなんとなく独身であることと無責任であることとの因果が合っているような気がしてきまして、それならと組合時代の僕は、独身者と既婚者と子供のいる人とで生産性を比べてみました。

勤怠と上司からの評価、便宜上の絶対評価として販売職は売上、事務職は工数、管理職は部下の勤怠を比較して、そこに上記のような傾向が出るかどうかを1年かけて検証してみたわけです。

 

結果は、勤怠については個人差以上の傾向は出ず。

上司からの評価については、有意な傾向が出たので1行後回しにします。

便宜上の絶対評価については、これも個人差以上の差は出ず。

 

ところが、上司からの評価では、独身と勤務態度について如実に因果関係が浮かび上がりました。

これが面白かったのは、既婚者男性が管理職で、未婚男性が部下の場合は勤務態度評定(特に服務・服装規定関連)が辛くなる反面、既婚者男性が管理職で、未婚女性が部下の場合は勤務態度評定が高くも低くもない平均値に収まることです。

これは管理職へのインタビューでもはっきりと傾向が出たのですが、「独身男は既婚男よりも自分の時間が多くあるくせに、それを仕事や能力向上に使っていない」「独身男は既婚男より生活費が必要無いはずなのに、同じ給料をもらっている。にもかかわらず、それを能力向上に使っていない」「独身女は給料も安いし、今後結婚して辞める可能性があるので、まあこんなもんだ」くらいの、既婚者と未婚者との間に生じる偏見が生みだした、相対評価のノイズともいえる現象でした。

つまり、独身者に厳しい評価を下す既婚者の管理者は、職責や期待される能力を基準にしての相対評価ではなく、評価によって定まる労働条件を基準にして職務を評価するという、メビウスの輪のようなことをやる傾向にあったわけです。

独身で管理職という人もいたので、その方の評価に特徴のあるサンプルを期待したのですが、あいにくその方も既婚男性の管理職と変わらないものでした。彼へのインタビューの中で、自らが独身の管理職でありながら「子どもがいる奴は仕事に向ける目の色が違う」「独身がどんだけ仕事に頑張っても、それは自分のためだけでしかない。ただの自己満足だ」と力説されたのですが、「だったらなんであんたは管理職やれてますの」ということですよ。思うに、これは管理職研修や管理職の集まりの中であまりにも独身であることを詰られすぎて、管理職である自分が独身であることを例外視して管理職であることだけに寄りかかる思考パターンができてしまったのかなと想像してます。個人的なカウンセリングが目的ではなかったので、そこまでは確かめませんでしたが。

 

とまあ、300人足らずのサンプルなので、一般化できるとは到底思っていませんが、少なくとも僕の体験においては、絶対基準における比較においては、極端に職務の良いあるいは良くない独身者がいると同様に、極端に職務の良いあるいは良くない既婚者もいることから、そこに個人差以上の結果は出ませんでした。試しに、本人と会社の許可を得て、勤怠と業績の悪い特定の既婚者の独身時と結婚後との比較をしてみましたが、結婚後に向上したのは勤怠のみでした。これは、欠勤が大幅に減ったことによるもので、その点は個人レベルでは唯一有意な差を見出したと言ってもいいと思います。まあ、代わりに有給休暇取得率が上がっていたので、これは彼が体調不良などで寝坊すると奥さんが会社に休ませたいと電話してくるので欠勤が減ったということだったようですが。

 

ところが相対基準においては、「独身者が無責任なのは、彼が独身者だから」という、こうして書いてみると言ってる人をかわいそうな目で見つめたくなるようなたわごとでしかないのに、給与などの待遇とセットで語られることで妙に説得力が生じる魔法の価値感によって、既婚者と独身者の間に極めて有意な差が出たわけです。

これはつまり、単なる「既婚者=家庭を守る責任がある=責任感がある」「独身者=自分の身を守ってさえいればいい=無責任」という世間に存在する価値観が生み出す相対評価のノイズを、自らの評価姿勢への反省もなくもっともらしく正当化しているだけだと当時の僕は考えましたし今の僕もそう考えてます。

 

これは勝間某さんもことさらにおっしゃってることなので個別に書いておきますが、「独身者には既婚者のする多くの経験ができない。だから、体験による思考の幅に差がつく」と言うのであれば、「既婚者は独身者が持つ莫大な自由時間を持ちえない。だから、体験による思考の幅に差がつく」のもまた説得力を持ちうるわけです。

ぶっちゃけ、体験に差があるのは、単なる個人差でしかありません。休みの日にごろごろはてなに常駐する人と、日帰りで旅行に行って新しい何かに出会う人と、その積み重ねが10年ともなれば、これは有意な差が生じるのは当り前です。独身者でもアクティブな人はいるし、既婚者でもアザラシな人はいる。それを結婚にこじつけてみせただけのことです。家庭があれば、自分の好きなこと以外もするでしょ?しなきゃいけないでしょ?ほら、やっぱり結婚って経験の宝箱よみたいに。でもそれは、自分のしてきた経験を特別なことにしているだけであって、いつぞや書いた「単なる因果律の話であって、「そうやって人は大きくなっていくんだよ」と慰めるのと同様の心理的パラダイムチェンジに過ぎません。」と同じ話です。要するに、他人のサイコロを振りたがってる話の延長で、他人にサイコロを振らせたがってるだけに過ぎないのだと。

 

思うに、人が独身者と既婚者の間に35歳くらいを過ぎて幻の差を感じてしまう構造とは、それはつまり子を産める年齢と密接に関係しているんではないでしょうか。子どもを為すためには、おおむね35歳までには結婚しておかなくては高齢出産となりいろいろと難しい。それはつまり、家庭を築いて次の世代を生み出す人生を歩むのか、家庭は築かず自分の世代で終わる人生を歩むのか、自分が生きる人生のあらすじがそろそろはっきりとする年齢だからだと。

35歳を過ぎるあたりから、どうやら、自分の歩んできたそして歩んでいきそうな人生がはっきりとしてきて、選択肢が固定されてくるような気になってくる。そうすると急に、自分の選択してきたことを補強したくなるわけです。俺の人生、これでよかった。いろいろやってみたけど、今後の人生のためにも、無駄じゃなかった。違う選択をした奴に、それだけは言っておきたい。後から来る人、俺と同じ人生歩んでみな。こっちの水は甘いよ。てな具合に。

してみると、35過ぎて独身でいることの限界とは、子を為すこととそれに付随する諸体験なのかなと、思います。でもそれは、あくまで人生の話であって、けして生産性の話ではありえないってことなんですよね。まあ、子供を作ることを生産性と言った人もいるので、皮肉としては落ちるんでしょうけども。 

 

 

 

2009/11/9追記

ここで語られている調査についての留意事項を追記しました。併せてお読みください。

 

ak_canaryak_canary 2009/11/06 09:49 ブコメにもありますが、単純に、扶養家族がいる部下に対して、少々ブラックな要求をしても簡単には辞められないだろうという上司側の安心感(?)もあるんではないかと思います。「俺だって家族の為に理不尽な事も経験した」みたいな負の連鎖は困ります。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 10:07 id:ak_canaryさん、それは大いにあると思います。というか、それは人事の中枢に近づけば近づくほど、その傾向が強まるという感想です。
ただまあ、さすがに管理職の皆さんも組合が評価のインタビューをしているときに「だって独身の奴らって身軽だろ?怖いもんなし。だから、天に唾吐いたらどうなるかわからせてやるのも俺らの仕事だよ」なんてことは言えなかったと思います。飲みニケーションのときはそんな話ばっかりですが。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 11:04 id:hirolog634さんのブックマークに返信です。
 
たしかにこのエントリーでは問題のある上司の評価しかクローズアップしていませんので、言及した部分についてはご指摘のようにサンプルの選り好みをしている状態です。
元記事もやはりエクスキューズはした上で、既婚者の方が独身者よりも生産性がいいという話や、独身者は既婚者に比べて仕事にしがみつくという表現をとっており、いずれもサンプルの選り好みをして一般化してみせた論法と感じましたので、一般化する意図がないことをお断りした上でそれを否定するサンプルを提示したつもりです。
 
ご指摘を受けて、サンプルの中には独身者と既婚者との生産性の間に差などないとする管理職も多くいることはここに付記させていただきます。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 11:18 id:vanish_l2さんのブックマークに返信です。
残念ながら、私はもう会社を辞めて独立してしまいましたので、以後の調査は他のもっと真面目な労務関係者にお任せしたいと思います。
 
ただ、大がかりなリストラを経験したとき、企業の人事が頭を抱えていたことに「希望退職を募れば、まずは能力的にも将来的にも先の見通せる人材から辞めていく。粘りのある人材も必要だが、船は漕ぎ手ばかりじゃ陸につかない。だから、希望退職制度は使いたくないんだが、委員長なんとかならんか」ということがありましたから、労働市場で言う有能な者や先見性の分野で有能な者については、退職リスクを極端に恐れていたのは確かです。
 
私の居た職場は、サラリーマン社長が来る系列会社でしたが、立志伝中のたたき上げ社長がいるような職場では、また違ったことになるのだと思います。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 11:55 id:xevraさんのブックマークにお返事です。
それを言われるのに辟易して、ほんじゃあ実際どうなんやと調査をしたという側面もありますので、その意味でまったくおっしゃるとおりと思います。
 
他の調査も並行してデータを採ったのですが、この件についてと55歳以上の生産性が低くなることを否定するデータについては、データの解釈に私の当事者としての偏向が入っているのではないかと認めてはもらえませんでした。調査当時も今も、私は55歳以上じゃなかったんですけどね。
 
他のブックマークでも雇用者としての立場を見られた方もいらっしゃいますし、どれだけ客観的なデータをそろえようとも、結局は当事者であることからは逃げようがなく、それならば声を大きくしていくしか権利確保の道はないんかいなと絶望したこともあります。

junjetjunjet 2009/11/06 12:13 ガリレオ発見!

yellowbellさんは、ガリレオなんですよ。

yellowbellさんの言われるように、独身だと生産性が落ちると言うのは間違っています。勝間さんも、yellowbellさんの元上司もみんな騙されているんですよ。

本当は結婚もしない方がいいし、子供もつくらない方が良い。自分で稼いだお金を自分だけに使いながら楽しく暮らした方が楽なんです。

yellowbellさんが統計をとって証明したように、独身も既婚者も仕事の生産性は同じなんです。yellowbellさんはガリレオで他の人が築かない、本当を見つけることができたんです。

では、みんなはどうして騙されているのか?一体、誰に騙されているか?

それは神さまに騙されているんです。

「独身でいるより結婚した方が幸せ。」
「子供の笑顔を見るのが幸せ。」
「独身は世間体が悪い。」
「種が絶える。」

これは神様が創り出した。嘘です。小鳥が交尾をするように、人間も種を次の世代に残そうとする。

私たちは神様の手の平の中で騙されて幸せを感じている。
yellowbellさんは、神様を超えてしまった人。

でも、神様を超えた人はとかくあまりし幸せになれない場合が多いです。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 12:17 id:userinjapanさんのブックマークに返信です。
結婚すれば奥さんに対して、子供が生まれればお子さんに対して、自分ひとりのときとは異なる責任感が生まれることは否定しません。
ただ、それが仕事の生産性と有意に結びつくほどの変化なのかといえば、(私のいた当時の会社においては)それは個人差でしかないという結果です。
 
価値観の多様化というのは、自分とは異なる人生を、自分と等質の人生であると認めることから始まります。
結婚に価値を見出してそれで人生を変える人もいれば、趣味に価値を見出してそれで人生を変える人もいれば、挫折で価値を知って人生が変わる人もいる。ただ、だからといって、「結婚しない奴はそれがわからん」とか「趣味を持たない奴はロクな人生おくれない」とか「挫折を知らん奴は変われないよ」とか、そんなことに閉じ込めるもんじゃないんじゃないかと、そういう意図のエントリーです。
とはいえこのあたり、ちょっとuserinjapanさんを出汁にして書いてもないことを読み取ったかもしれません。ごめんなさい。
 
それと、僕が結婚することは生涯ありえませんので、そこはご期待には添えないと思います。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 12:35 junjetさん
ガリレオと聞くと耳の奥でボヘミアンラプソディがヘビーローテーションします。 
たしか神は死んだはずなので、今を生きる人間はすべて神を越えてると思います。
 
一方で僕の友人は、自分の子供のことを神さまと言います。その実感もまたたしかな事実であって、そういうことについては統計などの無粋なもんで語っちゃいけないんだろうなと思います。
 
ご心配いただいた件ですが、皮肉でも強がりでもなくほんと今の僕は幸せですよ。こうして平日にはてなでアザラシできるなんて!

sisina-nierisisina-nieri 2009/11/06 14:53 要旨とはずれますが、未婚者は無責任だという主張に対して、既婚者は守るものがあるからこそ自らの保身を考えがちになり、いざというときに責任を取れないということも可能ですよね。
あと、既婚者は未婚者が羨ましい(時間などの面で)と思うこともあるでしょうが、それを評価などの公的正当性が求められることに結びつけてしまうのはやはり望ましくないと思います。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 15:16 id:momo21Cさんのブックマークにお返事です。
いえいえ、既婚者を否定はしてないですよ。僕は僕自身の人生において独身主義者であって、他人がそうであるべきだなんてこれっぽちも思ってませんし。僕自身も家庭に育てられてきましたから、家庭を作ることをキガシレネーゼとも思いません。
 
経験者が経験したことのすばらしさを説くことは大変にいいことで、リテラシーとして世にあるべきですが、だからといって、それと同じ経験をしない選択をしたことを以て、その人の能力や成果の評価に差を加えるのは、これは不当ですという話ですよ。
僕は幸せにも若くして企業の管理部門と労組の運営を任された経験を持ちますが、だからといって、その経験をしていない人が僕と同じことが語れないとは思いません。そこには、経験だけではなく、勉強や知識、問題意識、ときにはヒラメキなど、いくらでも別のアプローチがあるからです。
社会を構成することも同じです。子を為すことは大事なことですが、そうではないアプローチもまた、あってよい。かといってそればかりにならない工夫は必要だけども、それは独身者に不当な礫を投げることではなく、子をなす人を厚くもてなす方向、つまり手当などで実現すべきだと思うのです。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 15:24 id:sisina-nieriさん
こうした話を進めていく場合、俗に言うポジショントークにならないように気をつけなくてはいけないと、いつも思います。なかなか成功しないんですけども。
僕は独身なので、既婚者の幸せはわからんだろうとおっしゃる方もいる。でも、僕の親は既婚者で、僕もまたその両親に育てられることで結婚の幸せを(ときに不幸を)体験した事に間違いはないんですね。
ですから、独身者対既婚者というような構図には本来ならないと思うんです。だって、独身者は一目会ったその日から恋の花咲くこともあるで結婚することもあるし、既婚者だって靴下はいてない人が文化って言い張ってることをして明日から独身になることだってあるわけです。
 
ただ、お互いの選択だけは尊重しないと、と思います。
お互いの選択を尊重していれば、自分がしなかった選択をした人を、色眼鏡で見るようなことはないんじゃないかなと。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 15:33 id;nagaohayaoさんとid;tenkyoinさんのブックマークに返信です。
家庭を持つことが社会として奨励されるべき価値観であることにまったく異存はありません。
ですから、本文中でもお断りしたように、世間体を以て非難をされることに対しては、ただただ頭を垂れるのみです。
しかし、それを生産性や労働への評価に準用するのは、評価者の公私混同であるという話です。
 
それと、tenkyoinさんのご紹介のエントリーについてはカンパネルラがぶぶ漬けを奨めるところでツボにはまってしまって、そこまでしか読んでないのですが、労働力の再生産として結婚があり家庭があるのであれば、そこに責任を持つべきは労働者個人のみではなく、労働力の恩恵を直接受ける企業であるべきであって、つまりそれが労働組合が主張する企業の社会的責任による雇用の安定と賃金カーブ維持の大きな理由づけなのです。
 
そういうわけですので、どなたかがおっしゃってましたが、私は独身税に賛成です。
自分の選択として独身でいることで、なにやら身に覚えのない劣等感を強制されるなら、金払って堂々と独身を貫きたいというのが正直なところです。
 
※一部敬称が抜けていましたので、一度削除して再投稿しました。IDコールが二度行くとよくないので、コロンを変えています。失礼しました。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 15:49 id:guldeenさんのブックマークへの返信です。
離婚問題は、労組として、労務担当として、実に扱いが厄介ですね。私生活のことなので、当然建前として評価とは切り離すべきですから。とはいえ、元いた会社は職場結婚が多く、しかも結婚退職なんてなくなった後の話ですから、離婚後も同じ職場に残していいもんかと気を遣って異動したりなんてカップルが、数組いらっしゃいましたし。
 
ぶっちゃけ、僕がデブだからデブ言いますが、ビジネスシーンにおけるデブの扱いと同じです。そんなの関係ないって評価と、そりゃ自己管理において大問題だって評価と、これは企業風土にもよるんだと思います。
僕のいた会社(今はもうないんですが)は、デブには甘く、バツイチには辛かったです。特に管理職に離婚話が出ると、総務が家庭まで出張っていって、人生相談やったりしてました。

BLACKBIRDBLACKBIRD 2009/11/06 18:51 カツマーさんはDisる時には相手を注意深く選びます。
記事中でも仰る通り、企業文化として、独身者の様な半端物は責任者の器に非ずとして処遇が当たり前ですし、いい年して独身である事を詰っても社会的善として肯定されています。
絶対反撃の来ない立場の弱い相手をいびるのは一度味を覚えると止められないよねーって事で。
更に、エンタープライズエグゼクティヴの方々に我が意を得たりと喜ばれるのですから、一石二鳥、イヤッホゥ!ってもんですよ。

sakurategamisakurategami 2009/11/06 19:41 こんにちは。既婚、26歳、女性です。
たぶん大多数の男性にとって「独身には限界がある」理由が他にもあります。両親の存在、または、保証人社会、です。

男性は、伝統的価値観に従ってご両親の老後を見ることになることが多いかと予想します。しかし、結婚していない、つまり「協力者がいない」場合、その男性はご両親が「介護を必要とした時」から仕事を辞めることを考えなくてはならないでしょう。こうなっちゃうと会社としては引き止めることもできません。だから会社の重役さんは結婚を勧めるのかもしれませんね。働き手が介護することは、直接的に働く時間が無くなることを意味します。

また、本人が歳を重ねていくにしたがって賃貸の連帯保証人を得ることも困難になることが「独身を謳歌している方」には予想しづらいできごとです。マンションを早めに買って住めばいいじゃないか、と仰る方がとても多いのですが、そうはいっても、毎年支払わなくてはならない固定資産税はマンション>戸建なのです。地域によっては(特に私の住む関東地方・首都圏では)相変わらず戸建を手に入れるために必要な金額は「早めに買う」にはとても大きなものです。

また、歳を取れば病気もします。入院の時に「家計を別とする」場合によっては「身内の」連帯保証人が必要になる機会が増えます。が、この時に会社に頼める状況であるかどうか考えなくてはなりません。下手すれば「癌だと判明」→そのまま解雇、となってしまうと、勤務先には頼みようがありません。無関係だと返されてしまいます。

結婚に限界があるのであれば、それは現実日本が保証人社会であることが理由だと思います。オカネは何とかなっても、人のつながりは何ともしづらい話題ですね。ではでは。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 20:33 id:BLACKBIRDさん
いやはや手厳しいですね。でも、そういう戦略もあるんでしょうかね。
僕はもうちょっと好意的に見てまして、勝間さんはご自分がいいと思ったことを疑いなくいいからやってみて!と勧めるタイプなんだろうなと思ってます。ところが素朴な上にとても頭がいいものですから、そこにいろいろと理屈をつけるもので、「ねーよ」と言う僕みたいな天邪鬼が食いつきやすいんだろうなと。

   2009/11/06 20:45 勝間某さんの話は、某庶民派経済アナリスト森永某等と似たような物事をうがった見方をしているというか、どこかで見たり聞いたりしたような話や中身のない話なので、自分たちが目立ちたい金儲けしたいだけだと感じられるので目にしたくないですね。
勝間某さんも離婚しているのに。
35歳までに結婚できたなら離婚して好き放題してももOKなのかとか、つっこみどころ満載ですよね。

BLACKBIRDBLACKBIRD 2009/11/06 20:48 勝間さんの言動は自分の著作でも持論には一切拘泥してないです…。
だから、著作での持論をblog記事では全否定とか有りの人なので。
勿論、原理原則に拘泥する原理主義でないってのは或る意味良い事なのでしょうけど。
彼女は一つの理論・原理を商品化するパッケージとして体系化出来たらこう成りましたと言う提案はしますが、受け止める側に実現するリソースが存在するかどうか迄は考慮しませんって言う、或る種当たり前の話を展開しているだけで…。
「余計なお世話」と「過剰干渉」は紙一重ですよね…。
軽く笑い事で済ましたい人には有利で、思い現実を認知している人には一切役立たないのがミソです。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 21:21 id:sakurategamiさん
こんにちわ。
ご指摘の点は、いちいちなるほどとうなづきましたが、その考え方ですと、別に独身男性に限ったリスクではありませんね。
 
結婚しても同居していなければ同様の問題が起こりますし、結婚して同居していても共働きであれば夫婦いずれかが犠牲になるという考え方に帰着します。事実、私の街の7割は高齢者で、子どもと同居しておらず、老々介護と、それができない部分は介護福祉と自治委員に任せています。あなたのおっしゃる面倒を見るべきお子さん夫婦は、盆正月に孫と一緒に帰ってきて、ときどき県立病院まで連れていく私のところにお菓子をもってきてくれますね。
 
ともあれ、介護の問題は、それこそ各家庭の事情が密接に入り組む問題なので、そうやって独身男性のリスクとして結婚を迫るようなことではないと思います。
第一、そこんとこをあけすけにして「俺のおやじとおふくろの介護のために結婚してくれ」と言って来てくれる人もなかなかいないですしね(^^
でも、自分が介護なんてやったことないくせに、それを心配してくれる上司はたしかにいます。そういう、お節介管理職はほんと多いですよ。
 
次に保証人云々の件についてですが、まさにこれこそそれぞれの人生設計の中で解決されてく問題ですよ。
 
たとえば結婚生活を謳歌しておられるご夫婦でも、もしやのときには突然ひとりになるんです。保険に入ってればいいですが、入ってなかったら?子供を何人もかかえて、遺族年金だけで大丈夫?大黒柱と精神的支柱を失ったら大変ですよ?え?独身禁止のアパートだったんですか?次どうします?…なんちゃって。
いずれにしても、独身であろうと、夫婦であろうと、ライフスタイルのリスクを煽るのは実に簡単です。簡単ですが、それは保険勧誘のリスク喚起以外には、何の役にも立ちゃしないもんです。
危ないと思えば、備えればいい。それは、独身か既婚かは関係ない話です。
 
むしろ、ライフハックのように「独身で天寿を全うする10のポイント」みたいな記事、面白いかもしれないですね。
書いてみようかな。いいヒント、ありがとうございます。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 21:30 id:BLACKBIRDさん
そうなんですか。著作は拝読したことがなくて。ただ、テレビでお見受けするにつけ、いい方なんだろうなとは思っています。
いい方過ぎて、灰色も白って言っちゃうみたいな、そんな勢いまかせのあやうさを感じています。でも。お酒とかご一緒したら、意外と頼もしい人なのかも。
 
そもそも、書いた人がどこかの経済学の先生のように、最初から悪意の偏見に満ちた人であれば、こうしてわざわざエントリーにすることもなかったでしょうってこれは余計なことでした。

shooshoo 2009/11/06 21:47 会社は平均年齢が低いので当然結婚している人も多くないらしく、そういう差別的な言動を聞いたことは
ありません。残業の多い業界なので、むしろ「既婚者は仕事よりも家庭を優先してさっさと帰ってしまう」
くらいに思われるんじゃないかと感じています。

実際にそういう場面に遭遇したことはありませんが、正直私は結婚のメリットを家庭を口実に早く帰れる
ことにくらいしか見出せません。

BLACKBIRDBLACKBIRD 2009/11/06 22:01 勝間さんは自民党政権に於いて、国政にコミットする立場だったので、そんじょそこらの経済学者より影響力があります。
だから、始末に負えないともw。
自民党政権では、内閣府男女共同参画会議議員、内閣府男女共同参画会議「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する専門調査会」専門委員、小渕優子少子化担当大臣「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」メンバー、総務省「ICT成長力懇談会メンバー」でした。
歴とした、中央大学大学院戦略経営研究科戦略経営専攻(人的資源管理分野)教授ですよ?
こんな華々しい経歴の持ち主が独身者に有り難い指導を始めた訳ですから…後は言わないでも良いですよね?

yellowbellyellowbell 2009/11/06 22:57 id:shooさん
僕が会社にいたころより、今の職場は想像以上に若返ってるんだろうなと思います。
一方で、これは世代間でもギャップのあることかもしれません。
核家族後の世代では、家庭や父権主義に対する価値観も変わっているでしょうし、むしろ個人主義的価値観の中では、結婚を前提とした社会システムに疑問を持つ人も多くなるんだと思います。
 
これはどなたかがtwitterでおっしゃってた…kobeniさんかな、結婚や出産を人生や自己実現の収支というか損得を元に判断するのは、話してる当人にとっても聞いてる周囲にとってもすごくあやういんじゃないかというような考え方があって、僕はもうその通りだなと思ったんです。
 
ちょっと前のコメントでも書きましたが、僕の友人が子どもが生まれて、僕と一緒にガンガン飲んでたお酒をぴたっとやめまして、子どものことを神様だって頬ずりしてるんです。そこになんのメリットがあるのか、なんのデメリットがあるのか、こりゃもう関係ない世界だなと。これは、前頭葉を離れた、脳幹なのかどこなんだか知りませんが、野性のハートの部分なんだろうなと。
 
まあ自分がさんざんっぱら書いといてなんやねんっちゅー話なんですが、自分の信念と、自分の信念とは異なる土台に立つ他人の幸福とは両立するんだということは、今後よくかみしめんといかんなと思います。

yellowbellyellowbell 2009/11/06 23:01 id:BLACKBIRDさん
たしかそこらへんには、かなり威勢のいい人材派遣会社の社長さんもいらっしゃいましたね。
あの辺りは、実際のシンクタンクというより、そこに所属する「有識者」さんたちの営業だと思ってますので、あまり危機感は持ってないですね。甘いって怒られちゃうかな。
むしろ、このまま政治家にでも転向される方が、よほどこわいかも。

BLACKBIRDBLACKBIRD 2009/11/06 23:12 ライフハックと言えば、独身の中高年の老後を「おひとりさま」と言う概念で提唱されている方が…。
上野千鶴子氏だったみたいです。
女性の「おひとりさま」ライフより男性の「おひとりさま」ライフは氏の調べでは大変過ぎて…絶句されたみたいですが…。

fukagawatarofukagawataro 2009/11/07 00:26 はじめまして。35歳、既婚、男性です。ちょっと乱暴な意見を書きます。

既婚・未婚と生産性は、基本的に無関係だと考えます。

ただ、既婚者と独身者(正確には、結婚経験者と未経験者)には、ひとつ重大な違いがあります。それと仕事の出来不出来が、混同されやすいのだと思います。

その違いとは、端的に言って「一人前の大人か、大人になりきれていないガキか」です。言い換えれば、大人社会のメンバーシップに加えてもらうための条件を満たしているかどうか、です。

大人であるかどうかは、生物学的に、あるいは法律的に決定されるものではなく、あくまで社会の習慣と習俗の中で相対的に決定されるものです。かつての日本の武家社会においては、武士の家では、「元服」が大人になるための節目でした。世界には、今でもそうしたイニシエーションを経ることで「大人の仲間入りをする」民族が少なくありません。

現代の日本ではそうしたイニシエーションはありません(成人式はその役目を全然果たしていません)。しかし、大人であるということの意味を考えれば、「ガキが大人になる」タイミングを間接的に測ることはできます。

大人であることの意味とは、子供を生み育てうることです。それができる立場になることが、大人になることです。今の日本の社会習慣や習俗では、例外はありますが、結婚することがそれにあたるように思います。

だから、結婚すると「一人前になった」なんて言われます。これは、大人としてのメンバーに加えてもらったということです。独身主義者の方々には大変申し訳ないけれど、未婚者は既婚者の目、とりわけ年配の(つまり現代日本の社会や習慣を熟知している)人の目から見ると、「ガキ」なのです。ガキという言い方が悪ければ、お子様です。

お子様でも仕事ができないとは限りません。中学生くらいになればそれなりの作業もできますし、知恵も回ります。適切なトレーニングを受ければ、そこそこの生産性を確保することもできるでしょう。既婚か否かと生産性は無関係、と最初に書いたのは、そういうことです。でも、現実問題として、隣の席に中学生のガキンチョがきて仕事すると言ったら、「大丈夫かよ」って思いませんか? 職場の周りの方が感じているのは、それと同じことだと思いますよ。

ですから、ご両親の嘆きもわかる気がします。別にご両親は、yellowbellさんがエゴイストだと思って嘆いているのではないと思います。親の役目は、子供を大人に育てること。子供を大人にさせられなかったのは、子育ての失敗です。だからその失敗を嘆き、親失格の烙印を押されるのではないかと、世間体を気にしているのではありませんか。

でも、いいじゃありませんか。そういう人は、昔からたくさんいたそうですから。わかりやすいのが、「フーテンの寅さん」。まあ、寅さんと一緒に仕事をしたいとは思いませんが……。

勝手な意見を書き散らし、失礼いたしました。

通りすがりですが…通りすがりですが… 2009/11/07 00:51 私も30代にして独身で結婚に縁のない生活をおくってます。
結婚に強い憧れも無いし、勝間某さんにも興味ないことを断った上で、
このエントリーにはぜんぜん共感できないし、独身/既婚、そして結婚への
視点や評価はちょっといかがなものかな、と思います。

結局yellowbellさんの論では、結婚とその周辺事情と、その当事者から
見える景色を「自分の為に」否定して(判って言ってますよって言う予防線を
あちこちに張り巡らしてますが)、表層的にどう理論武装すれば自己防衛足りえるか?
言い訳として成立するか?それだけなんじゃないですか?
「あのブドウは酸っぱい」とは絶対言いたくない。
かと言っておいしそうだとも言いたくない。

本文中にある調査で既婚者と未婚者で仕事の生産性は誤差と言えるものしか
抽出できなかったというなら、誤差の生産性を確保しつつ「家庭」を生産、
維持できいる既婚者を独身者より評価する会社のありようは好ましいものではないですか?
そこへの想像力や共感が欠落してるのはやはり「自分さえよければいいエゴイスト」
と思われて当然なのでは。
(「はいそうですよ。」ですむ話とも言えるかもしれません。ちなみに私はまさにこれです。
自分が未熟で贅沢者で臆病でずるい人間だから独身者を続けています。)

それから「僕の親は既婚者で、僕もまたその両親に育てられることで結婚の幸せを
(ときに不幸を)体験した事に間違いはないんですね。」あたりはいくらなんでも…
論理の飛躍どころじゃなく、それは間違いありですよ。子供は家庭の一員ですけど
夫婦の当事者じゃありませんから、体験したものはそれとは別のものでしょう。

yellowbellyellowbell 2009/11/07 01:11 fukagawataroさん
いやはや、たしかに乱暴なお話で、読みながらくらくらしました。
えーとなんですか。その結婚すると加入できる大人社会って、具体的にどの社会のことをおっしゃってるのかわからないのですが、なんだかそんな秘密結社でもあるんでしょうか。いや、ないですよね。そりゃ知ってます。
独身者=中学生ってのもすごいですね。人となりでなく独身だからって理由で中学生と一緒じゃないかと心配する従業員がいたら、僕ならそっちの人の方を心配して相談に乗りますけど。お前疲れてるんだよって。
 
とはいえ、あなたのようなご意見は、こうした意見を堂々と開陳して恥じ入らない層がたしかにこの世の中に存在するのであるというサンプルとして、実に有意です。特にこうしたピーキーなエントリーにおいては、重要です、本当にありがとうございます。
まさにこれ、こうした偏見で、今日も生産性が語られてると思うと、科学ってなんだろうって目が遠くなります。ああ、なんだかついでに気も遠くなりそう。
 
 
ちなみに、僕もいろんな年配の人を知ってますが、むしろ彼らは既婚だろうが独身だろうが、自分より干支ひとまわり後輩になるとすべてガキ扱いですね。
ところが、僕は彼らにガキ扱いされることは不愉快に感じませんし、彼らも僕に年寄り扱いされることに不快を表明したりはしませんし。
それは、ガキとか大人とかいうことばは、本来生活圏のコミュニティで有効な概念ですから。大人=庇護者 ガキ=被保護者という按配で。その場合は、独身者=ガキ扱いで充分なんです。庇護する相手がいないんですから。
 
ところがそうではない場所、たとえば会社などで使われる「大人」という言葉は、保護者としてではなく、「社会人としてどうか」という処世に関するひとつの基準として用いられます。
だから、会社にあるのは本来「大人」ではなくて、「大人の対応」ですよね(笑
その会社で、あいつガキだなって言われるようなケースは、その人が社会的にどのような属性かではなくて、その人が社会的儀礼を習得し発揮できているかどうかで判断されることが主です。
そう。社会的儀礼ですね。ここ、大事なので二度言いました。
社会的儀礼。大事なことですね。既婚者が大人であるなら、当然身につけてしかるべきことというわけで、いやますます目が遠くなって、気も遠くなって、ちょうどいい時間なのでおやすみなさい。

danadana 2009/11/07 01:12 一般的社会性を考えたとき、自然に既婚者が評価されるべきでしょう。
既婚者たり得る苦労や、世界観を、独身であっても持っている!と
声高に叫んでも誰も評価しません。
そういう社会なんです。
何世紀もたてば変わるかもしれませんし、マイノリティが増えれば、
今よりは異端にはみえなくなるかもしれません。

他者に魅力的で、精力的な男性は、周りも放っておかないものです。
また、力ある男性は、自分の子孫を増やそうとするものです。

こういう自然たる行いに、自己防衛的に批判をしても、
しらけるだけです。

持ちうる膨大な時間を有意義に、自由に使って魅力的な
人間であれば、誰も評価を落としたりもしないでしょうし、
本人もコンプレックスを持ち得ないでしょう。
それでも評価を下にみるのなら、そう思わせておけばいい。

そこで劣等感を持つこと自体、同じ物差しにたとうとして
たてなかった弱者の遠吠えに聞こえます。

yellowbellyellowbell 2009/11/07 01:55 すいません。ちょっと不必要に攻撃的なレスが増えてきたので、コメント記入時にはてなログインを必須にしました。
 
fukagawataroさん、HNは違うようですがメールアドレスで判断しますとはてなIDをお持ちのようですので、もし何かありましたら今後はそちらのお名前で書きこんでください。

makopanmakopan 2009/11/07 10:39 30代初の 既婚者です。

個人的には、年齢と経験にともなう生産性向上が主なので、既婚かどうかの影響は少ないと思いますが、自分の場合の結婚の仕事への影響を思い返してみました。

個人的には、結婚してある程度家庭に時間を持っていかれるようになり、やはり少しは勉強用の時間は減っていると思います。(趣味の時間は激減ですが・・・)

ただ幸いな事に、連れ合いがそれほど悪いヤツではなかったおかげで、仕事でツライ事があった場合のメンタル面でのストレスが大きく減少している事は仕事面でもいくらかプラスになっています。

自由時間の話でいうと、個人的には

独身&彼女なし > 既婚&子供なし > 独身&恋愛中 > 既婚&子供あり

という感じでしょうか。

結婚が仕事面でプラスになるかどうかは相手次第という博打的な部分ですが、良い相手がいたら結婚を考えてみるのもありだと思いますよ。

yellowbellyellowbell 2009/11/07 12:09 id:makopanさん
想像するに、伴侶のいる生活の大きな強みは、当り前な話ですが「ひとりではない」ということなんでしょうね。
人はひとりでは生きられないなんて歌の文句にあるように、たしかに夫婦という単位は人類が営々と暮らしてきた中で見つけたベストな生き方なんだろうなと思います。
 
以前どこかのブクマに書いたのですが、今はネットがあってコンビニがあって、24時間1人でいながら孤独じゃないって環境があるために、なかなかそのひとりじゃない生活ってもののありがたみが実感しにくいのかもしれません。
 
地元に残ったひとりものの同級生たちと、60越えたら同じアパート住んで家族ごっこをやろうじゃないかと、そんな話をしているこの頃です。

kumaki1981kumaki1981 2009/11/07 12:54 こんにちは既婚 28歳男 子持ちです

僕は最初に勝間さんのを読んで、つづいてこちらを読みました。

最初の勝間さんにはなるほど!と思い、つづいてこちらの反論もなるほど!と思いました。

僕としては、?家族を養うために自分本位で家族に対する無責任な選択ができなくなった?けども独身の周り男性や女性の自由度はうらやましい
の二つの気持ちでどちらもなるほどと思ったのかなと思いました。
勝間さんのコメントは「結婚して子供を持って育てながら仕事をする人の日本社会での(他の社会が知らないので限定的にしときます)不自由さを、自由な人々より優位である」という理由づけでして結局応援歌ですよね。子供が少ないと国として、経済社会としてある程度困るわけですから、それを何とかしたいと考えてらっしゃるわけです。だから結婚して、子供もってそして育ててしているひとは、ちゃんとしてるんだよ、自信持ってね。ほら理知的に考えても仕事の測りで測ってもこんなにすごいんだから頑張ってね。て意味だとおもいました。(はい!がんばります。)

それとは別に結婚してない人や子供のいない人を責めてるように聞こえるところがあり、生産性の面でみれば特別上がるわけでないとおっしゃる独身の方々の気持ちはわかりますね。

仕事はやっぱりできる人ができるんじゃないかな?だから既婚、独身にかかわらず仕事はできる人ができるでしょう。
でも仕事ができるだけで統一して測りにしちゃうと単純に考えて今の慣習だと仕事の能率の悪い人は結婚しにくくなっちゃうんじゃないでしょうか?ほら残業増えちゃうし、しかも成果があがるわけでもなしに。(これ僕です)

読んで気づきましたが、相互補助の気持ちで社会が支えていけたらいいですよね。

hachiro86hachiro86 2009/11/07 19:43 fukagawataroことhachiro86です。無茶無体なコメントに丁寧に反論していただき、ありがとうございました。

まず、中学生云々の例えは、ご指摘のとおり確かに不適切ですね。撤回します。

次に、私も仕事における生産性と既婚か否かは「無関係」という意見です。それは前回のコメントでも、冒頭ではっきり書いたはずです。むしろ、(yellowbellさんの言葉をお借りすれば)「生活圏のコミュニティ」における概念と、会社という仕事の場での概念が「混同されている」のではないか、という、まさにそのことを書いたつもりだったんですが、うまく伝わらなかったようで残念です。

「私が思っていること」と「yellowbellさんの職場の方が思っておられるだろうこと」が入れ子になった文章だったので、ごっちゃにされてしまったようですね。わかりにくかったようで、すみません。反論されるとは思っていましたが、ここまで誤読されるとは思っていませんでした。もちろん、誤読されるのは書き方が悪い、というのが「大人の世界」のルール。「生活圏のコミュニティ」のように、適切な言葉を選びだせない国語力の低さを痛感します。

いずれにせよ、議論をするつもりはあっても、攻撃するつもりも荒らすつもりもありませんのでご理解ください。

yellowbellyellowbell 2009/11/07 20:30 id:kumaki1981さん
優しい結論、ありがとうございます。
自分の立場、相手の立場、自分の気持ち、相手の気持ち、バランスを取ることに努力されているコメント、かくあるべしと尊敬します。
攻撃的になってしまった私の姿勢に、これじゃいけんという反省をいただきました。重ねて御礼を。
 
ほんと、そのお気持でお互いにいられたら、世の中の労働問題なんて大半が霧散しそうなんですが。

yellowbellyellowbell 2009/11/07 20:41 id:hachiro86さん
うわー。やってしまいました。
ごめんなさい。ほんとすいません。
よくやるんです。メタな話とか、入れ子な話とか、肯定としての皮肉とか、うまいこと読み取れずに脊髄でバーンと反射してしまうんです。よくそれあとで気がついて、卑怯にもブコメを消してます。
 
一読したとき、うーん、これってそういった世間の風潮への皮肉めいた諧謔なのかなあと思いつつ、いやいや、だって寅さんと仕事しとねえって書いてるしなあみたいな簡単な思考で公然とひどい侮辱をしてしまいました。であるのに、大人の対応ありがとうございます。
重ねてお詫びを。誤読は、真意を知れば読む方が糺さないといけないです。
 
まったくお恥ずかしい。深く恥じ入りつつ、反省材料として私の醜態を残しておきます。ブログは、こうして自分の失敗の痕跡が周知に残るから私のようなお調子者にはいい薬です。

tottotto2009tottotto2009 2009/11/07 21:01 私は40代の同性愛者♂なんだけれども、結婚問題には泣かされてばかりでした。
結婚したくてもできない。私が異性愛者だったら世間でいう適齢期に結婚していたと思います。
肉体的、精神的、経済的に結婚できる状態にありながら結婚しない人は、ある意味変人なんだと思います。
でも、自分の人生なんだからどう生きようとその人の勝手ですね。

仕事が出来る出来ないは、既婚・未婚は関係ないです。
出来る未婚者、出来ない既婚、全然ありです。

個人的に思うのは、やっぱり生物として生まれてきたのだから子孫は残したかったですね。
そして、親としての自分を経験してみたかったです。

yellowbellyellowbell 2009/11/08 01:46 id:tottotto2009さん
したくてもできない、したくないからしない、したいけどしない、したくないけどする、したいからする、一口に結婚といっても、取り巻く事情は本当に多岐に渡りますね。
人間にあるべき姿があるという考え方を僕は採りませんが、動物としてある以上、予定された生態があるのは確かだと思います。
でもまあ、そこを変えていく者が現れるからこその、進化だと思いますし、変人大いに結構じゃないかと、そんなことを思います。
 
したくてもできない境遇の人の目に、したくないからしないと嘯く者がどう映るか、想像はできるつもりです。
その巡らせた想像を基に、今後この種の話題で自説を開陳する場合の参考にしたいと思います。

tottotto2009tottotto2009 2009/11/08 10:01 進化というより生き方の多様性だと思いますね。生き方が多いほど成熟した社会だと思う。
もっと言えば選択肢の多い社会が成熟した社会だと思う。

肉体的、精神的、経済的に結婚できる状態にありながら結婚しない人は、たぶん結婚というものに対して魅力を感じることができないんじゃないかな?

結婚生活よりももっと充実した独身の人生を確立していると言えるのではないか?
なにかを突き詰めて没頭したり研究したりするのは、独身の方が向いていると思うから。

そして感じたことを率直に書かせてもらうと、あなたと両親の関係性がどうであったかということ。
そのこととあなたの結婚観はたぶん切り離せないような気がする。

そしてもうひとつ。それは、もっと自然体でいいんじゃないかということ。
「今後この種の話題で自説を開陳する場合の参考にしたい」ということですが、なんか肩に力が入りすぎてませんか?

自分の人生なんだからどういう生き方したって全然平気。
もっと肩の力をぬいて、自然体の独身でいいじゃん。

sakurategamisakurategami 2009/11/08 11:34 お返事ありがとうございます。
書き込みがうまくできてなかったみたいで、もう一度書いてみます〜

>次に保証人云々の件についてですが、
>まさにこれこそそれぞれの人生設計の中で
>解決されてく問題ですよ。
が、「独身を貫くんだ」と考えている人のエントリで時々そういったことをまったく考えていない、多分その状況になった時に初めて気がつくであろう危なっかしいのを見かけます。そういったタイプの理想を実現させるためには何が必要なのか、とか、その周囲の知識などを語るエントリにはいまだ出会ったことがありません。…つまりその危なっかしいタイプが増えてる気がして、他人事ながら心配にもなります(汗)。

>たとえば結婚生活を謳歌しておられるご夫婦でも、
>もしやのときには突然ひとりになるんです。
>保険に入ってればいいですが、入ってなかったら?
>子供を何人もかかえて、遺族年金だけで大丈夫?
>大黒柱と精神的支柱を失ったら大変ですよ?
>え?独身禁止のアパートだったんですか?次どうします?
>…なんちゃって。
そういう時はマンション持ちならそれ売ってアパート住まいになって生活保護を受けるのが正解です。保険勧誘のつもりはありません(汗)。年金云々の話題はありますが、結局やっていけなくなったら社会が保護するしかないんですから★まぁ、自分の母親は父を亡くして借金持ちの兄に金を出したりしてるので「もう面倒見ません、何かあったら早めにマンション売って生活保護受ければ」と言ってしまいました〜母親との関係や母親本人に問題がありすぎて一緒には暮らせないからです(http://www.enpitu.ne.jp/usr10/bin/day?id=100425&pg=20090418)。
 
>むしろ、ライフハックのように
>「独身で天寿を全うする10のポイント」みたいな記事、
>面白いかもしれないですね。
>書いてみようかな。いいヒント、ありがとうございます。
それはぜひぜひ。現実的にとても素晴らしいと思います。
自分は「老後を心配しろ」と言ったのではなく、
むしろ「どんな悩みが出てくるか予想して心の準備をしましょう」
と言ったつもりでしたので。
期待してます!ではでは。

yellowbellyellowbell 2009/11/08 12:10 id:tottotto2009さん
激励、ありがとうございます。
本来の僕は、肩の力を抜けすぎなくらいに抜いて生きてます。
ただ、自分の生き方を他人に紹介するときの表現は、そこを抜きすぎちゃうと無神経になってしまいかねませんので、やっぱりそこはちょっと力んだままでいさせてください。

yellowbellyellowbell 2009/11/08 12:25 id:sakurategamiさん
わかりますわかります。僕もときに、「あんな若いのに子どもこしらえて、毎日安売りの菓子パン買ってるけど大丈夫なんかや」なんて他人事の心配をしてしまいます。
 
こうして長いこと独身で生きていると、その時々で上司や同僚や、おつきあいした女性からでさえ、男としてよりもモラトリアムとして扱われていることによく気付きます。そのあたりは、ヒトとしての種のなせる技なのかもしれませんね。
 
ライフハックとか言っといてなんですが、少なくとも僕は、なぜ独身なのか、独身でどうやって生きていくつもりなのかを僕自身の例で開陳するつもりはありません。だって、それを書いてもムキになるなよとか、負け犬の遠吠えスねとか、言い訳乙とか、どうせ勇気が(ryとか、ロクな事にならんのは体験的に見えているからです。
それに、そもそも他人に勧めるような生き方ではないと思いますしね。
 
ただ、「結婚しない奴はハンパモン」というようなお話にたまたま出会えば、「ちげーし」と書くことはします。その「ちげーし」をお読みになって、大丈夫かなあとご心配になるのは、仕方がないのかもしれませんね。

sakurategamisakurategami 2009/11/08 13:14 お返事ありがとうございます。

…実は結婚前に振った(というかそうならざるを得ない状況の相手ではあったのですが)男性が重い精神科系疾患を抱えていて、独身を貫かざるを得ない様子です。彼は32歳ですが、1年に1・2回は入退院をしますし、今も退院したばかりです。自分の幸せを望んでくれた相手を無碍にする気にはなりません…彼の役に立つ情報が少しでも得られればと思っています。もう一人、中学時代に知り合った友人もやはり重い睡眠障害に悩まされていて「もし治らなかったらどうしよう」とよく言っています。「いや、こういう方法があるんだよ」と何か提示できれば私も少し荷を降ろせるかもしれません。

しかし他人様に無理強いなんてとんでもないことですから、もしよかったら…で。私に悩みを打ち明ける彼らは現実生活での苦難もそうですが、孤独感を一番恐れています。でも、現実生活が少しでも易いものになれば孤独感を和らげる方法はいくらでも見せてあげられるかもしれないと思ってます。

sakurategamisakurategami 2009/11/10 14:18 労働力としての面について思い出したことがあって。もう一度お邪魔します。

日本では長時間労働が当たり前ということで、結婚や、うまくいっても妊娠したら仕事を辞めさせられることが多いという話があって、また女は体力がないから、という理由によって女は賃金が低いと理解してきました。

が、それを基礎にして考えると、独身の方がより長時間労働が可能なのですから独身の方がある仕事においてだけ独身男性の方がずっと労働力として「イイ」のでは?と思うのです。

はたまた、高い賃金を払いたくないから結婚をさせて賃金を減らすことも可能なのかしら、と。「カイシャ」の意図なんてそんなもののような気がしてます★

yellowbellyellowbell 2009/11/11 00:33 sakurategamiさん
女性は男性より体力がないから、賃金も少ない。年寄りは若者より無理ができないから、賃金が少ない。高卒は大卒より学習機会が少なかったから、賃金が少ない。
これらはすべて、日本の企業が貫いてきた「能力主義」の典型的な例だと思います。
 
ところが今の人事考課や給与体系は、数多くのリストラを経て、成果主義に比重を移しているところです。つまり、今後はこの「なにをなしうるか」に重きを置く能力主義も、「なにをなしえたか」に重きを置く成果主義に傾けていかなくてはなりません。そうでないと、どれだけ成果を上げても、そもそも能力が低いと見なされていたら、正当な評価が受けられないことになってしまいますから。
 
そんな時代ですから、なおのこと、いかに論理的であろうとも、「その人がなにをなしうるか」という想像の上で生産性を語るのは、今まで以上にノイズになりやすくなっていくのだと思います。
 
 
ということで、実にきれいな感じにまとまってきた上に、もうコメント欄が充分に長くなりすぎましたので、ここらでこのエントリーに関するコメント欄による対話を収束させておきたいと思います。

userinjapanuserinjapan 2009/11/11 15:27 はい、前段は全く同意ですよ。まさに俺が書いてる(書こうとした)ことです。
後段は、「なんでそれを俺に言うw」って感じです。はい。